60歳からの眼差し

人生の最終章へ、見る物聞くもの、今何を感じるのか綴って見ようと思う。

孫の入院

2015年04月17日 08時01分41秒 | 日記
 息子のお嫁さんからメールがあった。「娘が入院することになった。自分も体調がすぐれないから付き添いの応援をしてほしい」という内容である。土曜日から熱を出し、解熱剤で一旦治まったように見えたが、日曜日の夕刻から足がはれ上がり、熱も40~41度の高熱が出る。あわてた息子夫婦は市立病院の緊急外来へ駆け込んだ。診断は足蜂巣炎の疑いがあるということでその日のうちに入院になった。
 
 病院は完全看護で面会は1時から夜の8時までの7時間である。私が受け持ったのは入院3日目から5日目の3日間である。本来ならおばあちゃんである女房が応援するのだろうが、嫁姑の遠慮があるのか、孫に接する機会は私の方が頻繁でおじいちゃんに懐いているからである。
   
 入院3日目、会社を早退して午後1時に幼児病棟に入る。部屋には動物を入れるように高い柵で囲まれたベットが4つあり、孫はその窓際の一つで眠っていた。傍に点滴の装置が置いてあり、左手はそれからのチューブでつながれている。しばらく傍の椅子に座って見ていたが、他の幼児のお母さんと看護士さんの会話に反応したのか目が覚めてしまう。起きると直ぐに泣き始める。そして傍にいる私を見つけるとベットの上で両手を上げて、ダッコしてくれと激しく泣き叫び始めた。柵をおろして抱き上げてやると直ぐに泣き止んだが、私の胸にへばりついて体を小刻みに震わしている。その目は腫れぼったく、起きているときは泣き続けていたのだろうと察することができる。
 
 看護士さんが「私が食べさせても、何も食べなかったから・・」と、残してあった昼食を持ってきてくれる。私が食べさせても少しのおかずを食べ、スープを飲んだだけでほとんど残してしまった。やはり病気の影響と環境の変化に対応できず、食欲など無いのであろう。この日は私の膝に乗ったままで一時も降りようとはしなかった。オムツを変えようとベットに寝かせただけで、看護士さんが点滴の点検や熱を計りに来ても泣き出してしまい、必死に私にしがみつく。私の膝の上でおやつを食べ、夕食を少し食べて、やがて私の腕の中で寝てしまった。しかしベットに移そうとすると途端に目を覚まして泣き出してしまう。結局面会時間の8時までに寝せつけることができず、泣き喚く孫を置き去りにして退出することになった。病院を出るとき気がついたのだが、面会時間の7時間、私は1度もトイレに行っていなかった。
 
                          入院3日目

    
 
             動物の檻のような高い柵のベットで眠っていた
 
         
 
     起きている時は泣き続けていたのか、目は腫れぼったくなっている
 
                 
 
         

           左腕にはしっかりと点滴のチューブで繋がっている
 
 入院4日目 、1時に病室に行くとやはり点滴に繋がれたまま眠っていた。看護士さんによると熱も下がって、脚の赤味も消えて腫れも少しずつ引いてきたと言う。食事も自分で少し食べたそうで、プレイルームに連れて行くと一人で遊んでくれたという。 昨日よりは落ち着いた感じで、私が傍に居てやればプレイルームで一人で遊んでくれるようになった。しかし夕食を終えて私の膝の上で眠っしまっても、ベットに寝せようとすると途端に目が覚めて泣き喚く、結局この日も泣き叫ぶ孫を置いて帰ることになってしまった。
 
 
                           入院4日目

    

                   点滴に繋がれたまま眠っていた

    

                赤味は無くなったが、左足はまだ腫れている

            

                点滴の装置を持ってプレイルームに連れて行く
         点滴に繋がれた左手が思うに任せず、右手だけで遊んでいる
 
 
 入院5日目、今日1日順調であれば明日は退院できると言うことで点滴は外されていた。やはり目が覚めると泣き出すのだが、しばらく抱いてやると直ぐに落ち着きを取り戻す。靴を履かせて床に下ろすとフラフラとした足取りで歩きだすが、直ぐにお尻を着いてしまう。やはり幼児でも寝たっきりでいると足腰が弱ってくるのだろう。5日間も入院すると、ある程度は環境になれてくるのか、私が見ていれば同じ病室の4歳児と一緒におやつを食べるまでになった。椅子に座って「アンパンマン」のビデオを見たり、プレイルームでもよく遊び、付き添いも楽になった。しかし夕食が終わり外が暗くなってくると、ベットに近づこうとしなくなる。自分が置いていかれるという恐怖がそうさせるのであろう。結局この日も泣き喚く孫を置いて帰ることになってしまった。


                          入院5日目
 
             

                                 寝るときは黒のタオルケットが必須

      

                    同室のお姉ちゃんと3時のおやつ

    

                      椅子に座ってビデオ観賞
 
 金曜日、息子夫婦が迎えに行って6日ぶりに退院した。孫はアトピーが酷く、手足や体の一部に湿疹が絶ず、肌はいつもガサガサしている。そんなことから皮膚のバリア機能が弱く、傷口から蜂巣炎の細菌が入り炎症を起こしたのであろう。まだ言葉も喋れず、自分の苦痛も要求も泣くことでしか表現できない幼児にとって、入院は酷なものである。点滴に繋がれた様子は痛々しく、孫の不安と恐れを考えると、1日も早く開放してやりたい気持ちになってくる。これからこの子が成長していく過程で、何度もこんな心配事は起こるのであろう。息子夫婦とっても孫にとっても、これが最初の試練だったのだろう。
 
※ この9ヶ月、何度か息子の家に行って孫のお守りをしてきた。そんな中から撮った孫の成長記録を載せてみる。

   

                             生後9ヶ月

   

                             9ヶ月

            

                          11ヶ月
                    つかまり立ちが出来るようになった

   

                               1才

   

                      邪念のない寝顔は可愛い

          

                             1才

               

                            1才2ヶ月
                    一人立ちして、手を叩いてみせる

       

                          1才3ヶ月
            私のスマホを取って、耳に当て何かブツブツと喋っている

         

                             1才4ヶ月
                     よちよちながら何とか歩けるようになった

         

                          1才5ヶ月
              歩きも安定してきて、後ろ手を組んで格好をつける

                  

 

  

  

                   石段を登ったり降りたりを繰り返す。
           この運動で知らず知らずのうちに、高さの感覚を身につけるのだろう。

          
         
                  マドロス風に足を上げて川を見つめる
                 幼児ながら自分の格好を気にするのだろうか

                   

                 時々ドトールでお母さんに内緒でワッフルを食べる
                  こんなことで私は孫の気を引こうとしている

           

              おもちゃを全部出してその中に入るのがお気に入り

        

        煙草を吸っているおばさんの前を通ることが出来ず、固まってしまった

        

                            公園デビュー

        

        

                          1才6ヶ月
                 おじいちゃんと一緒に花見に出かける

        

                     カメラを意識してポーズを取る

       

          言葉は意味不明だが、最近は人と対話をしようとする















最新の画像もっと見る

コメントを投稿