800シングルアンプ完成後、少し気になっていることがありました。それは、片方のアンプでノイズが少し大きく、スピーカからはハムが聞こえてくるのです。
スピーカ端子にオシロを接続し、確認してみると約4.5mVほどもあります。
そこで、この原因がどこにあるのか確認し、その対策を行いました。
まずは、ノイズはどこから出力されているのか、確認してみたのですが、どうやら前段の出力端子から結構大きな出力が出ています。
入力をショートした場合に上記のようにカップリングコンデンサの出力を確認したのが下記になります。
前段の出力で瞬時値で2Vもの出力があります。
そこで、前段の球のヒータからハムが入っているのかを疑い、ヒータの片側をアースしたりしてみたのですが、全く効果なし。
入力段からノイズが入っているのかはグリッドをショートしているので、これも関係なし。しかも、このくらいはっきりした波形なら、ハイインピーダンスの部分から入ってきたノイズではなさそうです。
そこで、ちょっと回路とにらめっこです。
本アンプの回路は上記のような回路になっており、800のプレートと入力段のプレートが接続されているので、800の出力が入力段回り込む形となります。であるなら、一番疑わしいのは、800のフィラメントから出力されるハムではないかと考えました。
写真を撮り忘れたのですが、800のフィラメントのリップルは瞬時値で約70mVほどありました。
フィラメントの整流回路は、トランスの巻線の出力をブリッジダイオードで整流し、15,000μFの電コンで平滑しています。そこで試しにもう1つ15,000μFを追加してみると、40mVぐらいのリップルとなりました。
この状態で、スピーカ端子のノイズを確認してみますと・・・
見事、半分くらいのノイズに減りました。原因は、800のフィラメントのリップルから出たノイズだったようです。
これでスピーカからはほとんどノイズは聞こえなくなり、一応めでたしめでたしとなりました。
追加したコンデンサは、下記のように他の配線とともに整理して取り付けておきました。
おしまい。
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