Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

A氏宅でのオフ会

2023-01-29 17:40:18 | オーディオオフ会

今日はいつもお世話になっている堺市のA氏宅にてオフ会でした。

今日のアンプは3台。

と思っていたら後からサプライズがありました。後ほど。

はじめは、Y氏の245シングルアンプ。安定の音質です。

そしてお次は拙作の1619シングルアンプ。

今日のメインは、なんといつもと違ったアンプが・・・

西宮のH氏作、V-FET 2SK60/2SJ18による半導体アンプです。

真空管アンプの集まりで半導体アンプ。どんな音がするのかワクワクして聞かせていただきましたが、真空管アンプとほとんど区別がつかない感じがします。それよりもむしろ低域から高域まできちんと出ていて、優等生。ご本人曰く1619のアンプの方が良いんじゃないかとのことでしたが、これはもう好みの問題でしょう。

H氏によると、このV-FETは昔大量に購入していて腐るほど持っているとのこと。今後、どんなアンプが出てくるか楽しみです。

さて、ここでサプライズですが、なんと今日は2名のお客さんが。そのうち1名の方(Y氏)が、自作のアンプを持ってこられました。

6SN7の2段増幅による2A3シングルアンプです。

Y氏は無線の免許も持っておられ、かつては職業でもあったとのことです。裏側は、こんな感じですが、まだ製作は2作目とのことですが、無線で裏打ちされた技術でしっかりとした作りになっています。

そして今日は、カップリングコンデンサによる音の違いの確認と、1619のプッシュプルアンプを製作中のF氏が、球の測定を行いました。

カップリングコンデンサの確認は、拙作のアンプで行いました。

AudioCapの0.47uFと、VitaminQの0.22uF、そして元からついている松下の古いオイルコン0.082uFです。

ただ比較に関しては、カップリングコンデンサと出力管のグリッドリーク抵抗による時定数を考慮せず、ただ付け替えるだけの音質比較だったので、やはり最初からついていた松下のオイルコンが拙の駄耳には心地よく、こういう比較は、やはり時定数を考慮してやらないといけないと思いました。松下以外のコンデンサは容量が大きいので、低域もそれなりに出力され、0.47uFに至ってはもうなんだか少し泥臭いような感じの音質になった印象がします。コンデンサが悪いとかそういうのではなく、音質確認するにあたっては条件を同じにしてやりましょうということです

1619の測定に関しては、F氏のプッシュプルアンプ向けのペア取りのため行われました。レコードコンサート以来、当グループでは俄に1619の人気が増しており、シングルやプッシュプルで音の良さを改めて確認しているところです。F氏によるとアンプは次回持ってこれそうだということで、楽しみです。

下記は西宮のH氏自作の測定装置による測定の様子です。

と、そんなこんなで時間もあっという間に過ぎていき、当方は先にお暇しました。

また次回のオフ会に向け準備していこうと思います。

 

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薄型イコライザーアンプ(2)

2023-01-28 18:47:42 | イコライザアンプ

引き続き、イコライザアンプの製作ですが、いまさら書く必要がないかもしれませんが、自分の勉強のために書いておきます。

RIAA特性で記録された音楽情報を元に戻す必要があります。これを行うには、下記図に示されたRIAAのプレイバックカーブの特性を持った回路を製作する必要があります。

このカーブの数値表は下記。

このカーブを得るための等価回路は、下記になります。

この回路は、低音上昇回路と高音下降回路を組み合わせたものとなっています。Aの回路は、低い周波数では、C1はインピーダンスが大きく、高い周波数ではインピーダンスが低くなり、極端に言えば下記のような状況になります。

この回路では、低周波では出力は

Vol=(R2+R3) / (R1+R2+R3) * Vi

高周波では出力は

Voh=(R2) / (R1+R2) * Vi

とR3の影響の分低音上昇回路になります。

回路Bでは、ご存じ6dB/octのローパスフィルタです。回路Aの出力インピーダンスZaとR4とC2により計算されるカットオフ周波数から下降していきます。

この回路A, Bにそれぞれプレイバック特性に近づくよう適切な数値を入れていけば、RIAAイコライザ回路となります。

なるほど・・・

この回路を増幅回路の出力側に適用する場合、例えば出力インピーダンスの低い回路に接続すると、インピーダンスを低くできますが、逆に高い回路に接続すると、この回路のインピーダンスも高めに設定する必要があります。

あまり高いインピーダンスにすると、ノイズの影響がありそうで嫌ですね。現実的には、部品の入手のしやすさも含めて数10k-数100kΩぐらいで考えればいいのかなと思います。

ということで、下記の値が入手しやすそうですのでこの値で。

R1=300kΩ, R2=7.5kΩ, R3=100kΩ, C1=0.04uF, R4=30kΩ, C2=0.002uF

あとは真空管選びと増幅回路ですが、また次回にしたいと思います。

参考文献:百瀬了介著 ハイファイアンプの設計 株式会社ラジオ技術社 1961年

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薄型イコライザーアンプ(1)

2023-01-22 20:55:50 | イコライザアンプ

以前、安いアナログプレーヤを購入したのを書きましたが、このプレーヤについて何もしていないのが気になっていて、そろそろ何かをと思い、イコライザーアンプを作ることとしました。

イコライザアンプは、実はほとんど製作経験がなく、恐らく30年ぶりぐらいではないかなと思います。大学生時代アナログプレーヤを持っていたのですが、その時に作ったような、作っていないような、ほとんど記憶にありません。もし作っていたら約30年ぶり、作っていなかったら初めてです。何せ、CDが出てきたのは′84年ぐらいで、そこからあっという間に普及しイコライザアンプを作る必要性がほとんどなくなってしまったのですから・・・

よく考えると、当時レコードを持っていなかったので、作ってない可能性が大です。

ということで、作るにあたってまず何が必要なのか、素人なりに要件をまとめてみることとしました。

  1. ピックアップ(P.U)の信号は大変小さいので、増幅回路としては、部品や誘導ハム等のノイズには気を付ける必要あり。
  2. P.Uはコイルなので、アンプ側のC成分との共振が発生する。アンプの周波数特性は、共振周波数より低くなるので、入力容量Cはなるべく小さいほうが良い。
  3. アンプの入力インピーダンス成分とP.UのコイルLにより、フィルタ回路を形成するので、入力インピーダンスも適切な値にする必要あり。
  4. その他

P.Uの等価回路を下記に示します。

ということで、ノイズと入力のマッチングに気を付ける必要があるアンプ回路となりそうです。

さて、これら要件についてどうするかの検討が必要ですが、まずは入れ物を用意しました。

オークションで落札したケースになります。かなり薄型で高さが5㎝弱しかありません。

ただ、残念なことに、一応傷物での落札したが、オークションの写真には載っていなかったぶつけ痕もありました。

上蓋の角の塗装が剥げたところですが、どうやら輸送中に落とすか何かでついたようです。もともとは同じ面の真ん中あたりの小傷しかなかったのに、角が曲がっていました・・・。残念ですが、クレームも面倒くさいのでこの曲がりを直して使用したいと思います。まずは実験ですし。

ケース内に電源トランスを入れていますが、ちょうどRコアの薄型のものが手持ちにありました。薄いケースにも入ったのでこのトランスを使用したいと思います。

あとは、要件に従って回路と真空管の選定になりますが、また次回ということで。

参考文献:百瀬了介著 ハイファイアンプの設計 株式会社ラジオ技術社 1961年

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直熱ビーム管1619シングルアンプ(3)

2023-01-21 20:55:07 | 1619シングルアンプ

だいぶ間が空きましたが、前回からの続きです。出力管1619のフィラメント電源を2.5V巻線からとりAC点火とするか、5Vや6.3V巻線から抵抗で減圧し、DCに変換して2.5Vを得るか、というところだったと思いますが、配線の長さの関係や、配線をすでに結束バンドで固定しているため、AC点火は配線がしずらく、すでにDC点火用のブリッジダイオードは用意しているので、やりやすいDC点火する方式を選択しました。

これには、カットアンドトライで抵抗値を選択し、抵抗を追加していきます。そうすると結局、下記の写真の右下のような接続になりました。

抵抗がパラで沢山ついています。この状態では、下記のようなノイズレベルとなりました。

前回よりも若干下がったようですが、あまり大差はありません。が、とりあえずこの段階で、先週のオーディオルーム訪問で鳴らしたのでた。

ほとんどこのノイズは聞こえず、誰も気が付かなかったようですが、やはりわかってしまうとノイズは気になるものです。また、家では減圧用の抵抗が熱くなりすぎて、半田が解けて脱落するということも起こりました。やはり2Aも流れるところに抵抗で減圧するのは厳しそうです。

そこで、今日はAC点火にしてみることとしました。

どうするかというと、配線の中継用に下記のようにラグ版を設置します。

このラグ版にヒータ巻線を一旦半田し、ここから再度トランスの端子に配線すると、そこそこきれいに配線できそうです。

結局こういう感じで配線できました。

とりあえず結束バンドは、これから配線が変わる可能性があるのでまだしていません。

ノイズの方はというと、半分ぐらいに減りました。

これぐらいなら、まあ、スピーカに近づいて少し聞こえるぐらいでしょうか。しかし、もう片方は優秀で、さらに低い状況です。

この違いをいろいろ探っていましたが、どうも原因はフィードバック回路にありそうで、フィードバック回路を触ると減ったりしますが、あまり下手に触ると信号の波形が乱れてしまうなど影響が出るので、とりあえずこの状態にしておくこととしました。

DC点火よりAC点火の方が具合がよかったという話になってしまいました。

 

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今年最初のオフ会(Y氏宅にて)

2023-01-15 21:32:22 | オーディオオフ会

今日は今年最初のオーディオオフ会でした。

初めてのお宅にお邪魔します。三木市に近いY氏宅です。Y氏宅では、写真のようにJBLの4344のスピーカーにプリとメインにマッキントッシュのシステムを採用されています。

早速システムの紹介ですが、メインアンプは、マッキンのMC2500でプリはC34V、プレーヤはアナログがLINN LP12にCDはLUX D-03Xです。10数畳の部屋にシステムを配し、今日は総勢9名でお邪魔しました。

なんとこのMC2500は出力500Wx2で重量60kgもある怪物です。背面には巨大なファンが2基も。

そして、プリのC34Vです。

真空管アンプも2台所有されていますが、やはり低音の締まりや力感はMC2500にはかなわないということで、最近はほとんど使用していないとのことです。

今日はどんな音を聞かせてくれるのかワクワクしていました。

ところが、辛口派からは、どうも定位があっていないのでは、という意見が。スピーカの配置が左右逆ではないかということで、早速、入れ替え作業開始。総重量約100㎏のスピーカを移動させます。

数人で作業すれば重量級スピーカもあっという間に移動完了しました。

移動後は、確かに聞きやすくなった感じがしますが、それが感覚なのか本当にそうなったのかはよくわかりません。しかし、真ん中のテレビがなくなったせいもあるのではないかという気がしないでもない。残念ながら完了後の写真は取り忘れました。

その後、MC2500の音を存分に味わいました。確かにY氏の言われるように低音の力感はすごい。スピーカのコーン紙を強力な力で的確に動かしているという感じがします。車でいうと軽い車体にF1のエンジンを載せたような感じでしょうか。

確かにJBLやマッキンのファンが世界中にいるはずです。JAZZがこんなにノリノリになるのは久しぶりでした。

そして重量級アンプを堪能したころに、拙作の1619シングルアンプ登場。

厚かましくもMC2500の背中に鎮座させていただいております。

マッキンのアンプの後に自作アンプを鳴らすのは大変緊張しましたが、胸を借りるつもりで試聴。

スカスカの音になるかと思いきや、これが思ったより良く、トランジスタアンプと真空管アンプの違いがはっきり分かるような音質差がありました。確かに低音の力感は少ないですが、やはり真空管特有の音の透明感や艶が感じられ、JBL 4344の別の顔を見た感じがしました。

その後もMC2500との組合せで、JAZZを堪能し、皆さんと他愛ないオーディオ話に花を咲かせてあっという間に夕方になり、お開きとなったのでした。

Yさん、今日は1日楽しい時を過ごさせていただき、ありがとうございました。

 

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