引き続き、ML6ロフチンホワイトシングルアンプの製作編です。
製作編といってもそれほど記載することはありませんが、真空管アンプの自作の場合、ほとんどがシャーシの加工に時間が費やされます。市販のシャーシを購入すれば穴あけだけで済みますが、それでは、なかなかデザインや大きさが希望通りにならず、また出費もある程度かかりますので大抵は自作しています。
このML6の場合は、シャーシ上面に富士シャーシのFS150-300(150mm×300mm)というアルミチャンネルを使用し、前・後面は幅50㎜×厚さ25㎜のアルミ角パイプを加工し、使用しています。
角パイプをどんなふうに加工しているかと言いますと、下記の写真のように縦方向に半分に切断してチャンネル材とし、これを上面パネルにねじ止めしています。
サイドの部分は、桜の角材ですが角材を取り付けられるように、またシャーシの補強もかねて、L字型のアルミ材をシャーシの上下に取り付けています。
と、おおまかに説明しましたが、写真がないのでさっぱりわかりませんね。
主な部品配置は下記のようになっています。
そしてシャーシの中身は下記のような感じです。
さて、気になる音ですが、ミニワッターということもあり出力0.5Wです。小さな音しか出ないのではないかなと最初は恐る恐るだったのですが、0.5Wでも十分な音量になります。しかし、JAZZなどノリノリになってボリュームを上げると歪でガサガサ音が出だします。
音は、3極管らしく透明感のある素直な聞きやすい音に感じました。実際、周波数特性を計測しましたが、20Hz~30kHzぐらいまでフラットで、変な盛り上がりなどもなく素直な特性です。この辺がカップリングコンデンサを持たないロフチンホワイトの良いところではないかと思います。
このアンプは製作後しばらくしてオークションに出品しましたが、出品後一旦取りやめ、ML6を45に置き換えて再出品しました。確か東北の方に落札されたように思います。