昨日からの続きですが、こういう古くて錆だらけの汚いアンプは、まずはきれいに磨く必要がありますので、シャーシの錆落としと、全体の洗浄、再塗装です。
幸いにもシャーシはすべてねじ止めされており、ねじを外すとすべてのパーツに分解できるようになっていました。
下記は前面パネル取り外しで、スイッチやボリュームのパーツを外しているところ。
前面パネルが外れました。
次に背面。TO-66型のトランジスタのネジを外します。出力段は、三洋電機のゲルマニウムトランジスタ2SB474のSEPP構成。段間トランスで、位相反転回路を形成しています。まるで真空管アンプのような回路です。
次に基板も外していきます。
ついにシャーシだけとなりました。錆が目立ちますので、これをサンダーできれいに磨きます。
細かい部分は手でも磨きます。
そして塗装します。シャーシ類は、”プレサフ”(下地処理剤)をぬります。
ふたの部分は、オリジナルと色は異なりますが、濃いグリーンです(が、どう見ても黒に見えます)。
そして基板もきれいにするために、基板を水で丸洗いします。昔の製品は、今のように細かい部品もなく取り外しやすいですが、濡れたらダメな部品以外はそのままです。トランスは、案の定、コアがさびていました。心配なのは断線かショートですが、これは大丈夫でした。写真は撮っていませんが、コアの錆もある程度落とし、基板もこの後水洗いしてきれいにしています。
そしてこの基板の電解コンデンサも取り外し、丸洗い後、再度、部品を組みつけていきますが、電解コンデンサはやはりすべて不良でしたので、新しいものに付け替えます。ソリッドタイプの抵抗も抵抗値がずれているものがありましたので、変更。
その他、電源回路もコンデンサが心配なので、すべて取り外し、新しい部品で再構成しました。途中経過の写真は撮り忘れたたため、完了後の写真を載せます。
上の写真が、オリジナル回路に沿って修理したアンプになります。全体的に磨いて塗装したのできれいになりましたが、その後、音出しをしてみると、片方のCHからガサガサ、ゴソゴソと強烈なノイズが・・・
このノイズは恐らくトランジスタがもう劣化しているため発生するのでしょう。といっても部品がない。前段のトランジスタは、2SB54と2SB56で調べてみると昔はポピュラーだったようです。今更入手も面倒なので、ここはひとつシリコンで置き換えようかと思いますが、PNP型はあまり持っていなくてどうしようかなと思案中。また次回何かできれば。ということで、オリジナル回路での修理は終了。あとはノイズをどうするか、また考えます。
ではまた~。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます