Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

I氏宅でのオフ会

2023-02-26 22:46:47 | オーディオオフ会

今日は、明石市のI氏宅でのオフ会です。I氏宅には、以前お邪魔しており、ALTECの604-8Gによる同軸システムをメインにしたリスニング環境を構築されているお宅になります。

そして持ち込んだアンプは、いつものY氏作の1619シングルアンプ(試作品)と拙作の同じく1619シングルになります。最近我々の間では、1619の音の評価が高まっており、間もなく和歌山のH氏もプッシュプルアンプを完成させる見込みのようです。

Y氏からは、出力トランスの音を確認したいので、拙作のXE-20Sのアンプを持ってきてくれということで、聞き比べを行いました。Y氏のアンプは、トランスがまだ検討段階なので、テープで仮止めにされてますが、出力トランスは山水のHS-5という、出力5Wの手のひらサイズの小さなものになります。

またI氏宅には、レコードコンサートで使用した6GB8プッシュプルが鎮座しています。

この他、604のシステムにツイータを追加したいということで、3種類のツイータの聞き比べを行いました。

まずは、JBLの075および2405と、

EminenceのN314X+木製ホーン構成です。

まずトランスの聞き比べは、604のみで行いました。その結果、一応、Y氏とはHS-5は高域の音がよく伸び、繊細できれいだ、ということで一致。XE-20の場合は、中域の音にボリューム感があり、さすがにコアの大きいトランスという感じでした。HS-5も小さいのになかなか捨てたもんじゃなく、結構よいトランスだと思いました。私も過去にHS-5を使用したアンプをいくつか作ってはオークションに出品したりしましたが、こんな小さなトランスにもかかわらず、しっかりと音が出るので、さすがは山水だと感心したものです。

そしてツイータですが、3者各様でどれがいいかは好みかと思いますが、私はやはり自分のシステムで聞きなれたN314Xが一番しっくりきました。拙作のアンプをつないでも「ああー、この音だ」と納得のいく音。I氏はどれがいいか悩んでおられるようでした。皆の評価も特にこれといった反応はなく、といった感じ。

そんなこんなでいつものようにワイワイガヤガヤと、時間はあっという間に過ぎていき、お開きとなりました。

Iさん、今日はおでんと楽しい時間をありがとうございました。また次を楽しみにしております。

 

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「球転がし」してみる。Ver.2

2023-02-25 17:55:38 | ステンレスシャーシのアンプ

以前製作した、オールメタル管仕様のアンプの球転がしをしてみましたが、ちょっとしたミスがあり、危うく貴重な球を壊して”失敗”してしまいそうになりましたので、その顛末を・・・

球転がしというのは、以前にも書いた(駄文で恐縮です^^;)ので説明しませんが、球の差し替えをして音色の違いを楽しむ遊びです。

今日の球は、下記のような球を選びました。

まず初段の赤玉5693の代わりに717A、初段の帰還管に6C5から6J5へ、出力段は6L6から7027Aという球に変更して見ました。

まずは真空管の写真を。

初段は、GT管の5極管でトップグリッドではない球の適当な手持ちがなく、またgmもそこそこありそうなのが欲しかったため、717Aを採用しました。形がキノコのマッシュルームやドアノブのような形なので、通称、マッシュルーム管やドアノブ管のように言われている球です。

手持ちのものは、Western Electricブランドですが、SubContractorとしてBy Tung-Solとありますので、発注者:アメリカ陸軍、元請け:Western Electric、下請け:Tung-Solのような発注形態だったと思われます。製造もTung-Solなんでしょうね、おそらく。

717Aはgmが4000mSほどですので、5693の倍近くあり、入力電圧も5693の時よりも低めで良さそうです。

次に6J5ですが、これは、変わったものを選びました。

これはいわゆる”キャトキン管”というものなのでしょうか。いや、キャトキン管のなれの果てというものなのでしょうか。球全体がアルミの外套に覆われていて、アルミの外套を外すと中にガラスの球が入っています。もちろんこの外套は1番ピンにつながれていて、シールドの役目を果たしています。大きさも出力管サイズで貫禄があります。

そして、次は6L6の高信頼管7027Aです。

実は、この7027Aが冒頭に記載したトラブルを引き起こしたのでした。

7027Aは、6L6GCとプレートロス以外はほぼ同じで、映画館などの業務用アンプに使用された球のようです。6L6GCと差し替えも可能なので、今回の6L6と差し替えも可能だと思っていました。

そして、よく確認もせずに6L6をそのまま7027Aに差し替えていざ、電源ON!

なんと!電圧が上がるにつれて抵抗から煙が・・・

煙が出ている個所は、出力管のスクリーングリッドに入れた4.3kΩの抵抗からでした。

なんで?と思いつつも、スクリーンに電流が流れすぎたかな?ぐらいしか思っていなくて、電流が沢山流れるのであれば、抵抗をバイパスしようと思い、4.3kの抵抗を銅線でショートさせ、再度挑戦!

なんと今度は、整流管の後ろにつないだ33Ωの抵抗から煙が出るではありませんか!

のんきな私もさすがにヤバイと思い、電源を落としつつ、原因の調査開始。あっけなく、原因が判明しました。

ピン配が6L6と7027Aではコンパチではなかったのでした。

7027Aは、1番ピンがスクリーングリッドになっていて、メタル管のように1番ピンをアースに落とすような接続をしていた場合、4番ピンに接続した4.3kΩを介してショートしてしまう作りになっていたのでした。

本機の場合は、6CA7と差し替えできるように1番ピンはカソード(8番ピン)に接続していますので、カソード抵抗の310Ωを介してショートしてしまうのですが、作り方にいくつかフェイルセーフに考えが入っていますので、運よく破壊は免れました。もし何もなく、そのままショートしていたら、電源回路のどこかか、7027A自体で内部の断線などが発生していたと思います。

1つ目のフェイルセーフは、スクリーングリッドに入れた4.3kΩの抵抗でしょう。こいつの煙で異変に気が付けばよかったですが、そこで気が付かなかったのは何とも恥ずかしい話です。

2つ目は、整流管直後の33Ωです。この抵抗から煙が出るというのはさすがにおかしい、というのはいくらボンクラでも気が付くものです。

今回は、改めてフェイルセーフの考え方の重要性を思い知ったのでした。整流管直後の33Ωは、昔、宝塚市にあった、オーディオアンプ工房Valves’WorldのTossieさんがよく使っていた回路ですが、今になってこの回路のお世話になるとは。改めて昔のマニアに脱帽です。

ところで、最近フェイルセーフで似たような話が巷でもあったような・・・

「それは一般的に失敗といいます」と、どこかの思い上がった記者が、偉そうにほざいてましたね。さぞや日本のためになる素晴らしい記事をお書きになることとお見受けしました。

今回はいろいろ勉強になった球転がしでした。

 

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薄型イコライザーアンプ(6)

2023-02-19 18:02:02 | イコライザアンプ

そろそろ、シャーシの加工をしようかなと思っていたところ、残念ながら今日は雨でしたので、大したことができませんでした。

そこで、回路の見直しと初段の球をどうするか検討しました。

まずは、初段の回路ですが、6AU6を使用することとします。

写真はGEの6AU6WCです。”WC”と記載がありますが、トイレではありません。高信頼管の”W”が付いているのです。振動などに強く航空機にも搭載できるような高信頼管です。

日本製の”6AU6A”を探していたのですが、今まで6AU6を軽視していたため、抜き球があってもすぐに捨てていました。しかし、よく考えたら使ったことがなく6AU6の音も知らないで軽視していたことに気が付き、gmもそこそこありますので、一度この球を試してみようと好奇心がわいてきました。

そして回路ですが、電源回路を見直しました。

B電源の方は、FETを使ったリップルフィルタと、抵抗に定電流を流して、その電圧降下分で電圧を調整する回路としました。レギュレータ用の石を保護する回路は、はずしました。一方、ヒータ用の電源は、TL431を使用した安定化電源ですが、出力側にも大きなコンデンサを使用するので、保護回路をつけておきました。

これらの回路を基板にしたときにうまく実装できればそのままの回路としますが、実装が難しかったり、部品サイズが大きくなったりしてケースに入らなかったりしたら、まだ変更するかもわかりません。

ということで、今日はこれぐらいです。

 

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古いラジオ技術誌と電波技術誌

2023-02-18 22:07:25 | 日記

確定申告が始まり、今日は早速申告をしました。マイナンバーカードを使ってできるようになったので、以前入手したカードリーダを使ってパソコンで行いました。

確定申告をする度にいつも思うのですが、1年に1回の実施なのですぐにどうやるか忘れてしまい、結局、思い出しつつあーでもないこーでもないと朝から夜までかかり、先ほどようやく完了しました。本当に税金対応ってわかりにくいですね・・・

ということで、今日はあまりネタがないのですが、以前気になった古い雑誌の広告などを見てみたいと思います。古い雑誌を見るたびに当時はオーディオは最先端で面白そうだったんだとつくづく思いました。

1970年と1973年の雑誌です。今から約50年前のものです。

まず第1弾は、シャープはオプトニカの光電子カートリッジです。

レコードの盤面を読むのに針の振動を使うのは同じのようですが、マグネットとコイルで発電するのではなく、カートリッジに内蔵された太陽電池に当たる光の量の変化を電気信号に変換するため、周波数特性とチャネルセパレーションがすこぶるよく、それぞれ20Hzー40kHz, 32dBとのことです。

現代では、針を使用せず、レーザー光で溝のトレースと再生を行うレーザー式のプレーヤが存在していますが、それとこの光電子カートリッジとの違いを確認出来たら面白いだろうなあと思います。

そして次も光電子カートリッジですが、こちらは東芝製です。

こちらは、太陽電池ではなくフォトトランジスタを使用したもののようですが、周波数特性は、シャープと同じく20Hz-40kHzで、出力は150mVも出るそうです。こんな高出力が出てはイコライザアンプが歪まないか心配ですが、当時はどうだったのでしょう。

そして次は、イコライザアンプの回路です。

日本ビクター社の製品に採用されている直流NF付きのFET/SRPPイコライザ回路です。こんな回路もあるんだ、面白いなーと思いました。SRPPの出力部分を初段のPNPトランジスタのエミッタに接続し電源とNFBも兼ねるという、どこか超三回路に似たような構成です。今度時間があれば似たようなのを作ってみたいと思います。

そして、最後は当時の真空管の広告です!まだ現存するお店なので、店名は隠しておきます。

今の年齢のまま50年前にタイムスリップしたいぐらいです。PX25のなす管がなんと5,500円で今の約20分の1。50も3,450円、DA30が4,800円、KT-88が3,950円と驚異の価格です。当時買い占めて今頃市中に放出したらきっと大儲けできたことでしょう。しかし当時の物価もあるのでしょうが、やはり製造されていただけに安いですね~。

しかし案外、6C8Gや6C5、6AC5なんかが今の相場と同じかそれよりも高くてびっくりしました。6C5は2,150円ですが、オークションでも1本でこの価格なら売れないでしょうね。

当時買い集めるならそれなりに目利きも必要だったようです。やはりそんなに甘くはないですね。

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薄型イコライザーアンプ(5)

2023-02-12 20:33:03 | イコライザアンプ

今日は、製作するにあたって、部品配置がどんな感じになりそうなのか検討するため、想定している回路図を書いてみました。書くのに結構時間がかかりました。

大体こんな感じになるのかなと思っています。

が、作るにあたってはスペースの関係や部品の手持ちの関係などもあり、最終的には変わる可能性があります。

増幅回路のトランジスタは5極管のプレート電圧調整を行うのですが、歪が少なくなりそうなところを実測しながら調整してやろうと思っています。また、2段目は今のところ3極管を想定しています。

電源回路は若干複雑になりそうで、B電源は、FETによるリップルフィルタを通した後、安定化電源で定電圧化を図ります。しかし、限られたスペース内に収めるので、ここはもう少し簡素化する可能性もあるかもです。また、ヒータはTL431を使用した安定化電源を想定しています。

あとは、これらの部品が想定しているユニバーサル基板に乗るか、基板の設置スペースがあるかどうかですが、これらはまた次回にでも。

それから昨日の真空管の写真がいまいちでしたので、あまりなじみのない球だけ再度載せておこうかと思います。

下記は、左:6BS7、右:6BR7です。

下記は、左:403A、右:401Aです。

6AU7や6267はもうおなじみなので、写真は不要かと思います。

 

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