Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

7236単管シングルアンプ

2024-06-15 21:36:18 | 自作真空管アンプ

まだ双三極管による単管アンプシリーズは続きます。

今日は7236という球です。

写真右手側の金属製の袴をはいた球が、Sylvaniaの7236になります。見た目は6080にそっくりです。なお左は比較用に置いた5998Aです。

規格表では、7236はコンピュータ用のパワーアンプ向けの球と記載がありますが、低いドロップ電圧で大容量の電流を流せるともあり、電源向けにも使用できるようです。

一応5998Aとは互換性がありますが、違いは最大プレート電圧が少し高く300Vまで使用可能な点で、ほとんど5998Aと同じです。

さて、今回もこの球を使用するべくアンプの調整を行いました。

5998Aの時は、B電圧を300Vぐらいに設定していたのですが、7236は高めが可能なので、ドロップ分も含め330Vぐらいにしてみました。プレート電流は、45mA程度です。

早速試聴です。

いつも聞く音楽で確認したのですが、若干高域が上がっているような気がしますが、こちらの球も5998Aの音と似たような傾向のように思います。三極管ということもあり柔らかい音と良く伸びる高音でこれはこれでよい音がしていると感じました。ですが、やはり音の奥行き感というか雰囲気が5998Aの方が良いような印象です。

まあしかし、この手の球はいろいろバリエーションがあって面白いですね。他にも6BX7, 6BL7なんかもあり、試してみたいと思っています。

 

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5998/A, 421A単管シングルアンプ

2024-05-19 11:06:47 | 自作真空管アンプ

前回、6528単管シングルアンプを簡易的に作成しましたが、この手の電源用の球は何種類か持っていますので、有名どころで5998(421A)を試してみようと思い、アンプを少し改造しました。

6528と異なり、5998はμが4-5程度と少し低くなります。そのため、バイアスをもう少し深く掛けるようにしないといけませんが、今のアンプでは30V程度までしか掛けられません。

そこで、もう少し掛けられるようにするための改造(抵抗の交換)と、あとNFB兼直流電圧調整回路を新規で製作しなおしました。

改造個所は、上記写真の3つのユニバーサル基板になります。

バイアスの部分は、80Vぐらいまで可変できるように改造しました。これで5998でも対応できると思います。

早速試聴です。

視聴は冒頭の球全て確認しましたが写真は、2つのみです。

どの球がどうだったかというのはあまり意味がないので書きませんが、びっくりしたのは寸胴型の5998Aの音です。

結構抜けの良い生々しい音質を奏でるのです。女性ボーカルの甘くしっとりした雰囲気をそのまま再現したような感じがしました。

この手の球は地味なので、あまりにスポットライトがあたったのは見たことがないですが、なんだか秘めた実力を持っている可能性のある球として見直されてもよさそうに思います。そういえば、ひと昔前、宝塚にあったValves’WorldのTossieさんもこの球をほめていたのを思い出しました。当時は、811Aなどのダイナミックカップリング用の前球として使用されていたと思いますが、出力管としても素性が良さそうです。

機会があればちゃんとしたアンプに仕立ててみたい思います。

 

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6528単管シングルアンプ

2024-04-27 19:42:14 | 自作真空管アンプ

ここ最近はトランジスタアンプネタなので、久しぶりに真空管アンプネタで。

前々から気にはなっていたけど、なかなか試すこともしなかった球を使って、音を確かめてみたいと思います。

今日は、6528という球です。

6528は6336と同様、電源用のレギュレータ管になります。形状や作りは6336とそっくりですが、μが6336より高く7-10くらいあります。球の規模的には、6080や6AS7が2本分程度の容量があり、プレートロスも30Wある、大型管になります。作りも大変強固にできており、扁平な面積の広いカソードからは強力なエミッションが期待できます。

そこで、以前作ったアンプにこの球を載せてみることにしました。

では早速改造です。

改造といっても、パワー管のソケットは、片側だけ使ってここに左右の回路を配線していきます。その様子を下記に示します。

上記写真でUS8ピンのソケットの右手側に球を載せることとして、左側の配線は、銅線で右側に通すようにします。早い話が手抜き工事です。音の試し聞きをするだけなのでまあざっくりと出来ればいいかなと。中央の茶色の配線が、左側の配線の右側への移植になります。

ところでヒータですが、容量は6080の倍ありますので、6.3V-5Aと大飯喰いです。

そのため、PMC-170Mの6.3V-3Aの巻線をパラに接続して供給する必要があります。交流をパラ接続するための注意点は、位相を合わせることです。逆位相で接続すると互いに打ち消しあいますので注意が必要です。

そこで、オシロで各ヒータ巻線の位相がどうなってるのか確認です。

パワーアンプには電源を入れないで、発振器の出力を5V巻線に入力して各6.3V巻線の位相を確認しました。

上が逆相、下が同相です。同相同士パラで接続しました。

そしてすべての配線が終わり、各部電圧チェックしていざ信号波形の確認からです。

当初、なかなか良さそうな波形が出ていましたが・・・

しばらくすると・・・

発振してしまいます。

gmがかなり高い球のようで、恐らくパラスティック発振しているものと思います。これを放っておくと、案の定フューズが飛んでしまいました。

この発振を止めるため、パラ止めの抵抗を入れます。2.4kΩの抵抗を入れてみました。

すると、発振はぴたりと収まりいい感じで出力できるようになりました。

では早速試聴です。

いかにも実験用のアンプのような風貌ですが、音質やいかに。

扁平なグリッドか光っている様はなかなかいい感じです。左にもう一本あれば見栄えもいいことでしょうが、このアンプの電源トランスではちょっと容量不足です。

さて音質ですが、思っていたのとかなり違いました。電源用ということもあり、ぼやっとした少し柔らかい感じの音をイメージしていたのですが、全く異なり、切れのいい透明感のあるはっきりとした音質です。かなりいい感じの音です。特に女性ボーカルは透き通った音がしています。若干固めかもしれませんが、良い意味で期待を裏切られた印象です。

では、このアンプで明日のオフ会に臨んでみたいと思いますが、魔物の住むオフ会でどんな評価が得られるか。少し楽しみなような怖いような・・・でもやっぱり楽しみ~!!

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809ダーリントン接続アンプ

2023-11-19 17:54:12 | 自作真空管アンプ

レコードコンサートも終わり、落ち着いたところで何をしようかと色々考えていましたが、この前作った800のシングルアンプは、他のポジティブグリッド管も刺さるように作っていますので、別の球に差し替えてみたらどんな音がするのか、確認してみました。

ただの球転がしみたいなものですが、特性の異なる球なので、バイアスの調整が必要になりそのままの差し替えではありません。

どんな球にしたかといいますと、手ごろな送信管として809という球があり、これを使用してみたいと思います。

上記は、左が800で右が809になります。809はST管ですがグラスサイズがST19で300Bと同じサイズとなり、貫禄は十分です。特性的に容量が大きな811という球がありますが、809は811よりも手ごろで使いやすい球です。

早速、差し替えてみました。

グラスサイズが大きいせいか、809でも貫禄は十分です。

早速バイアスの調整です。

B電圧は340V、プレート電流は、80mAほどにしました。800よりは少ない電流ですが、出力は5Wあります。

早速試聴です。

ファーストインプレッションですが、音は結構軽い感じでした。800の時はもう少し深い音がしたように思いますが、なんだか物足りないような。もう少し調整が必要なようです。

とうことで、ちょっと課題が出来てしまったような、球転がしでした。

 

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パワー管のUY→US8ピンタイプの球と初段管の変更(2)

2022-08-15 18:47:05 | 自作真空管アンプ

一昨日、アンプの改造について記載しましたが、その続きです。

既に改造したアンプにてオフ会に参加したと記載しましたが、パワー管は最近入手したTung Solの”6327”としました。なぜ6327にしたかというと、6AR6の倍の容量と大型管であり、オーディオ用にもかなり使えそうなのと、珍しい球であることが採用理由です。また、オフ会で使用すると採用した球がよかったのかそうでなかったのかがハッキリと分かるので、こういう場でどんどんいろいろな球を採用していきたいと思います。

さて早速設計ですが、特性はネットで公開されているので、ここを参考にしてください。

とりあえず、手っ取り早く3極管接続にて試したいと思います。

ロードラインは、低めが良さそうなので2.5kΩにし、動作点のVpを300V、Ipを約75mAとしました。その結果、カソード抵抗Rkは、530Ω、出力は、下記の計算式で、約6.4Wと算出されます。

Po=0.15×(300-130)÷4=6.4W

ただ、カソード抵抗には530Ωがなかったので600Ωとしています。回路図は、下記のようにしました。

出力はカソード抵抗が少し大きめになりましたが、約6W程度の出力は出ていました。まあ、大体計算通りの結果のようです。

赤枠内の抵抗ですが、ここがNFBの調整になります。27kΩを接続しない場合、ほとんど減圧されずトランジスタのベースに6327のプレートから出力された交流信号が含まれた電圧が印加されますが、27kΩを接続することにより、交流的に0Vになっている+B1と6327のプレートからの交流分が27kΩと67kΩの抵抗により分圧されて、適度な量がトランジスタのベースに印加されます。その分がエミッタに出力されますので、電圧増幅段の真空管のプレートに印加されて、フィードバックとなります。

ちなみに、27kΩを接続しないで昨日のオフ会に臨んだのですが、音が今一だったので、急遽、抵抗の片足だけ外していた27kΩを接続して、NFBの量を調整したのでした。

以前も記載したかと思いますが、本回路は、超三回路をヒントに、かかりすぎるNFBを適度に調整するために思い付いた回路になります。

さて、いつものように家ではこんな感じで試聴していますが、家のスピーカーシステムはあまり信用していなかったので、27kΩは接続せずにオフ会に臨んだのでした。

しかし、昨日の状況から家とオフ会会場と傾向が同じである可能性があり、そうであるなら家のシステムもそれなりに良くなった可能性があります。やはりドライバーをEminence N314Xに変更したのが、大きかったのかもわかりません。オフ会でも小野市のS氏とこのドライバーをほかのメンバーの方に推しています。

このブログを読まれている方も一度お試にこのドライバー使用してみるのはいかがですか。因みに小生はEminenceの回し者ではありませんので(笑)。

 

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