Friends of Valves 自作真空管アンプ

自作真空管アンプを中心にいろいろ載せていきたいと思います。

TANGO FW-50の再塗装とシャーシの塗装の剥離

2024-09-15 18:28:38 | トランス

今日は昨日完了しなかったTANGO FW-50の再塗装の続きと、ついでに別のトランスの再塗装も行う予定だったのですが、再塗装に塗料の剥離剤を使って一旦塗装を剥がしてから実施することが出来るかを試すために別の作業を実施しました。

FW-50の再塗装は、昨日で90%程度終わっていたので、今日は塗りムラをなくす程度の作業です。

一応、まあまあの出来になりました。

ただ、1つ忘れた作業があるのですが、トランスのネジの再塗装をすっかり忘れていました。ネジも錆があり。きれいな塗装の上に錆のネジではちょっとカッコ悪いため、ねじも同様に再塗装が必要になります。また次回実施したいと思います。

そして今日は、塗料の剥離の実験です。

LUXの小型トランスを持っているのですが、中古品で誰かに再塗装されたものなのですが、通常の塗装の上にラッカーのようなスプレー塗料で再塗装されており、見栄えが汚いので、リムーバで剥離を考えていました。しかし、今までリムーバを使ったことがなくどうやればいいのかをちょっと試したいと思っていました。

そこで、同じくスプレーで塗装されて見栄えが汚いシャーシがありましたので、まずはこれで試してみました。

試したのは下記のリムーバとシャーシになります。

関西ペイントの塗料剥がし剤スプレーというものです。

シャーシは上記で鉄かステンレスで出来ているのですが、塗装がすぐに剥げてべたべたと別のところに引っ付くような感じです。

これに少し剥離剤を垂らしてみます。

右下の角あたりに垂らしたのですが、イメージでは塗料がめくれあがってくるのかなと思っていましたが、何もなりません。

試しにこすってみました。

すると、塗料が溶けているようです。思っていたのと異なりましたが、こんな感じなのかと理解し、全体的にスプレーしこすってみました。

こんな風になってしまいました。この塗料をどうやって取り除いていけばいいのか・・・地道に紙か布で拭いていくのでしょうか・・・

面倒ですが、新聞紙で拭いてみました。

しかし、全部も取れません。困った・・と思っていましたが、濡らしてみたらどうだろうと、濡れた新聞で拭いてみました。

濡らすと、塗料が固まって剥がしやすくなるようです。濡れた新聞でこすると、上記のようにきれいに剥がれました。しかし、新聞は濡れるとかなり弱くなりあまり効率のよい作業ではありません。

側面も同様にやってみました。まあまあ落ちています。

ここで思いついたのですが、ヘラでこそげ採るのはどうかと。スプレーにもそのように書いていました。そこで手持ちにはヘラはないのですが、アルミの端材がありましたので、これを使用し、こそげ採ってみました。

リムーバを塗って、かなり乾かしてからやってみたのが下記です。

かなり取れるのですが、塗料が柔らかい部分は引っ付いたままになります。そこで先ほど新聞紙を濡らしてやったように今度は水につけてやってみました。

すると結構落ちます。

このやり方が良いようです。塗料も水で固まって剥がしやすいです。この方法ですべてのシャーシの部材の塗料を剥がしました。

そして、ナイロンのスポンジで濡らしながら拭くと薄く残っていた塗料がきれいに剥がれていきます。気持ちいいぐらいです。

そうして下記のようにシャーシの塗装は剥がすことが出来ました。

天板の模様がなんだか変ですが、まだ濡れているからです。この後、いつものようにプラサフを塗っておきました。やはり塗装前に一度プラサフでした処理しておくといいですね。

ところで、トランスの場合ちょっとこの方法ではうまくいかないと思われます。トランスはさすがに水にぬらすことはできないので、別の方法を考えないといけません。いっそのこと、いつもの様にサンドペーパを掛けようかと思ってもいますが、柔らかい塗料があるとサンドペーパの目がすぐに詰まるので、効率が悪いのです。

もう少し剥がし方に検討が必要なようです。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

電源トランスの1次側巻線の利用

2024-03-16 17:59:42 | トランス
かなり前のことですが、半導体オペアンプに使用する小型の電源トランスを入手したのですが、手のひらに乗るような小型のカットコアトランスで、見た目とその大きさがいいので真空管のプリアンプに使用できないかな、と思っていました。そこで、このトランスを真空管アンプ用に利用できないか確認してみました。

どんなトランスかというと、下記のような巻線構成の電源トランスです。


一次側が並列で100V入力になっているもので、この巻線を並列に接続せずに下記図のように、1巻線だけ100Vの入力にして、もう片方の100Vの巻線を真空管のB電源に使用できないか、と考えました。



実際のトランスは下記のようなものです。


早速ですが、初めにどのくらいの電圧が1次側の100Vタップに出ているのか無負荷で確認したところ、99.4V出ていました。
このタップから、50mA程度取れれば理想的だと思い、2kΩの負荷をつないでみたところ、下記のようにかなり電圧が下がってしまいました。



どうやら50mAだとかなり厳しそうです。そこで、30mAではどうかと3.2kΩの負荷にしてみました。


少し電圧が上がりましたが・・・
さらに20mAではどうかと負荷を約5kΩとしてみました。そして、さらに5Vのタップに10Ωつないで0.5A流してみたのが下記になります。



結構調子いいようです。が、写真にはありませんが、5Vのタップは4.5Vしか出ていませんでした。ヒータ用に使うのは少し厳しそうです。

そこで16Vのタップが2本ありますので、これを直列につないで、0.3Aにすべく、110Ω程度の負荷をつないでみてみましたところ、100V巻線は約82V、32V巻線は、約25Vほど得られ、何とか12AX7だと2本分の球ぐらいなら使えるのではないかと思われます。



かなり苦しい使用方法ですが、小型のプリアンプとして何とか使用できないか検討したいと思います。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランスボックスの製作(6)訂正

2024-02-17 19:42:37 | トランス

数週間前、トランスボックスを作って測定しましたが、測定ミスがありました。

前回、周波数特性を計測して載せましたが、この測定が間違っていました。

測定時、負荷ありとなしで測定しましたが、ほぼ同じ特性だったので、おかしいなあとは思っていたのですが、まあ計測結果だしと思ってそのまま載せましたが、よくよく考えてみると負荷抵抗の片側をトランス出力端子に接続し、もう片方をGNDに落とさなければいけないところを落とさずにオシロの入力端子に接続していたので、結局は無負荷状態と同じ接続になってしまい、特性も同じような結果となってしまったのです。

頭の片隅でなぜかと考えていたのですが、そういえばと接続が間違っていたということに気が付いたわけです。

そこで、負荷抵抗を正しい接続にして再度計測してみました。

その結果、とんでもない結果が得られました。

赤色が負荷ありの結果ですが、なんと、-2dB落ちのところで見ると、10Hz~180kHzぐらいまでの周波数特性が得られたのです。

すごい広帯域な特性のトランスだと驚きました。恐るべしタムラです。ちなみに、入力には抵抗620Ωをオシレータ(出力インピーダンス50Ω)に直列に接続し、負荷は、680Ωを接続していますので、IN/OUTとほぼ同じインピーダンスになっております。

気になる音質については、比較するトランスがないため何とも言えませんが、海外のトランスに比較して安い感がある日本のメーカのすごさが改めて認識されました。

しばらくこのトランスで遊んでみたいと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランスボックスの製作(5)

2024-02-04 18:14:17 | トランス

トランスボックスの配線を行い、一応完成させました。

大した配線ではないので、30分もかかりませんでしたが、1次側にいくつかタップがありますので、これをスイッチで切り替えできるようにしておけばよかったかなと思いましたが、あとの祭りですね。

配線時、またシャーシを傷つけてしまいました。

早速音質確認です。

プリアンプを外して、CD→トランスBOX→パワーアンプという構成にし、音質確認しました。

出てくる音は案外艶っぽい音で、やはり弦楽器の音がきれいに思えます。ギターやバイオリンなどが、良い感じです。音的には満足いく音でした。

以前、安物のトランスで試した時とは大違いです。

さて、結構いい音がする、という結果だったのですが、特性的にはどうなのか気になるところです。そこで早速測定してみました。その結果が下記です。

1次側に520Ωの抵抗をつなぎ発振器の出力インピーダンス50Ωを加算して、約600Ωの入力に対し、出力側(2次側)は負荷抵抗なしの場合と、680Ω(≒600Ω)の負荷抵抗ありの場合の2つを計測してみました。

上図(縦軸の単位はdB)のように負荷抵抗ありなしで結果はほとんど同じでした。下は15Hzから、上は100kHzを超えて電圧が増大している感じです。まあしかし、この辺りは耳に聞こえませんので、20kHzまでだとほとんどフラットな特性です。やはり以前の安物のトランスとはえらい違いでした。

ところで、この手のトランスをなぜ信号回路に入れるのでしょうか。以前から少し疑問に思っていました。

たぶん我々のような素人的には、下記の効果を狙っているのかと思います。

  • トランスの歪を利用して倍音効果を利用(響きが良くなる?)
  • トランスの周波数特性を利用して耳障りな高域を抑制
  • トランスによる音色の違いを楽しむ
  • 飾り、見栄えの良さによる満足感

人によっては、インピーダンスの整合(マッチング)という意見もあるかもですが、だいたい素人が作るアンプの入力側のインピーダンスは数10kΩ~数100kΩなので、600Ω:600Ωのトランスでマッチングのしようがありません。

では、マッチングしないとどうなるかですが、恐らく家の中で聞くオーディオでマッチングについて気にする必要はないと思います。インピーダンスのマッチングは信号を通す線路と、信号の波長が大体同じくらいの長さになった時に影響してきます。その際にマッチングしていないと信号が反射して定在波が発生したり、というような現象が出るようです。

放送局などは、建物内での配線が長くなったりした場合に影響があるので、バランス伝送などを行っているのでしょう。

電力網などは、たとえ50/60Hzであっても伝送線路の距離が数㎞にも及ぶので、影響があるようです。この辺りは専門書をご参考に。

ところで学生時代になりますが、マイクを使用した実験を行うため、ソニーの販売子会社にマイクの在庫をおたずねに行ったことがあります。屋外(山の中)で使うので、多少の雨なら大丈夫という製品がソニーにあったからです。その当時は世間知らずで、何の連絡もなしに突然訪問しました。

その際、実験でこういうことをするので、この機種のマイクが欲しいという説明をしたのですが、マイクのマッチングについて指摘されました。一応、分布乗数については若干勉強済みだったので、600Ωの抵抗で受けると説明したのですが、それではダメ、やはりトランスで受けないと、とのご指摘でした。

しかし、結局予算があるので抵抗受けにしましたが、今思えば、たいていマイクの入力部を持つアンプには、マッチングトランスが付いています。これはインピーダンス不整合が起きないようにするものと思いますが、やはり、マイクの配線が長くなると、反射等で何を言っているのか聞きづらいというような現象が起きるのでしょう。

ということで、ようやくトランスボックスが完成しましたが、しばらくこれで遊んで見たいと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トランスボックスの製作(4)

2024-02-03 21:57:50 | トランス

今日は曇りでしたが、ようやく作りかけのトランスボックスの塗装を行うことが出来ました。

穴あけ時に金属粉と擦れて塗装が剥げてしまいましたので、これをサンドペーパの目の細かいもので少し磨いて、その上からまたプラサフをスプレーします。

ですが、寒さでかスプレーが出にくかったりで、つい大めに塗ってしまいました。

夏場と異なり、乾くにも少し時間がかかってしまいました。

灰色のままにしようかと思いましたが、やはりちょっと寂しく、色を塗ることにしました。

塗り終わり、組み立てに入ります。

これにトランスを載せてみます。

こんな感じで見た目は中々いい感じです。

あとは配線ですが、また明日にでも行いたいと思います。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする