Ardisia crispa(カラタチバナ、ヒャクリョウ)
撮影者:Qwert1234
撮影日:2017.11.18
オリジナルからの改変、なし
センリョウ(Sarcandra glabra)、マンリョウ(Ardisia crenata)、に加え、ヒャクリョウ(Ardisia crispa)、と呼ばれる植物もあります。カラタチバナのことです。
和名 カラタチバナ(唐橘)
別名 ヒャクリョウ(百両)
サクラソウ科(Primulaceae)ヤブコウジ属(Ardisia)
学名 Ardisia crispa
英名 Japanese holly「日本のセイヨウヒイラギ」
原産 中国大陸、台湾、日本(福島県、新潟県以西)
カラタチバナ
ヒャクリョウ(百両)、センリョウ(千両)、マンリョウ(万両)、の中では、系統の分類は、次のようになります。
センリョウ科(Chloranthaceae)センリョウ属(Sarcandra)
・センリョウ(千両)
サクラソウ科(Primulaceae)ヤブコウジ属(Ardisia)
・ヒャクリョウ(百両)
・マンリョウ(万両)
ヒャクリョウ(Ardisia crispa)とマンリョウ(Ardisia crenata)が、同科(Primulaceae)同属(Ardisia)というのは、花を比べてみればわかるだろう(というのが、素人の考えることですが)。
ハナタチバナ(ヒャクリョウ)の花(Ardisia crispa)
撮影者:Qwert1234
撮影日:2017.11.18
オリジナルからの改変、なし
上の画像では、カラタチバナ(ヒャクリョウ)の花は、右端上の花だけが開いています。あとはみんなツボミです。この花房を、「樹げむ樹げむのTree World」というサイトの上から3番目の画像との花房とお比べくさい。
マンリョウ
「樹げむ樹げむのTree World」から
ヒャクリョウとマンリョウの花は大変似ている、と言っていいと思います。なんか、ナス科(Solanum)の植物の花に似ている、と思うのは、わたしだけでしょうか・・・
それにしても、カラタチバナ(ヒャクリョウ)は、なぜ「唐橘」と呼ばれるのでしょうか。「唐」は中国の王朝名、「橘」は柑橘類のタチバナです。カラタチバナ(ヒャクリョウ)は、日本も中国も原産地なので、カラタチバナ(ヒャクリョウ)を「中国の」と呼ぶ必要はありませんよね。カラタチバナ(ヒャクリョウ)の花が「タチバナ」の花に似ている??
これを見るために、タチバナ(ヤマトタチバナ)の花と比べてみることにしました。
和名 タチバナ(橘)
別名 ヤマトタチバナ(大和橘)
別名 ニッポンタチバナ(日本橘)
ミカン科(Rutaceae)ミカン属(Citrus)
学名 Citrus tachibana
英名 Tachibana orange「タチバナオレンジ」
原産 日本固有
ヤマトタチバナの花
パブリックドメイン
タチバナ(ヤマトタチバナ)とカラタチバナ(ヒャクリョウ)は姿も果実も全く異なるので、仮に花がやや似ていた(似ていますか?)にしても、カラタチバナを「カラ」タチバナと呼ぶ理由はないと思うのですが・・・
Ardisia crispa(カラタチバナ、ヒャクリョウ)
撮影者:Qwert1234
撮影日:2017.11.18
オリジナルからの改変、なし
昨日、マンリョウの世界的な分布を地図でご覧いただきました。マンリョウが外来植物として被害を与えているなら、近縁種のヒャクリョウはどうでしょう。同じくイギリスの王立植物園キュー・ガーデンズのサイトへ行ってきました。
Ardisia crispa(地図)
外来種として大きく影響を受けているのは、主に、オーストラリアのクイーンズランド州だけのようです。なぜアメリカにまで広がらなかったか、は、アメリカではより小型のカラタチバナ(ヒャクリョウ)は、園芸植物として、それほど需要がなかったのかもしれません。
以下は、著作権の切れているカラタチバナのスケッチです。葉っぱの出方が、センリョウ(Sarcandra glabra)の2段重ねで十字形になるのとは、随分違いますね。
Ardisia crispa
パブリックドメイン(1927.01.01よりも前に出版された作品)
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