羽ばたき飛行機製作工房

小型羽ばたき機(オーニソプター、Ornithopter、Flapping Wing)専門の研究開発サイトです

iPhly(iPhone/iPod Touchで羽ばたき機をコントロール)

2011-11-13 18:57:05 | 製作記事(羽ばたき機以外)

このところ日本でも急速にスマートフォンの普及が進んでいる。スマートフォンには、モバイルユースを想定したさまざまなアプリをインストールして利用することができる。スマートフォンは、カメラ、GPS、加速度センサなどさまざまな機能を内蔵しており、これらの機能をうまく利用したアプリも続々登場している。
iPhlyはそんなアプリの一つ。iPhoneやiPod TouchをスマートなRC送信機に変身させる魅力的な製品である。iPhlyはApp Storeで無料でダウンロードすることができるソフトウェアと、購入もしくは自作が可能なハードウェアで構成されている。詳しいことは開発者のサイト(英文)や、国内ではYSFCのブログで栗田さんがすでに詳しく紹介されているので参照のこと。



海外のショップで販売されている製品版のハードウェアは、FUTABAタイプのモジュールと組み合わせる仕様になっているため、そのままではJRタイプのモジュールは使用できない。開発者のサイトでは、ハードウェアは自作も大いに結構と奨励されているので、先日購入したJRのDSM2低電力2.4GHz送信モジュールと組み合わせて使用すべく、ハードウェアの自作にふみきった。

試行錯誤があったものの、開発者サイトで公開されている回路図や、としちゃん、kobaraさん、Aerobaticsさんなど先人のブログ記事を参考に、ようやく作動する状態までこぎつけることができた。JRのPPM信号はFUTABAとはチャンネルの並び順が異なっている他、信号の高低(ポジティブ/ネガティブ)が逆なので、上記の回路図そのままでは動かない点に注意(ここでしばらく悪戦苦闘した)。上記の回路図と同じページに掲載されているDIY Trainer Cordの回路をはさみこむことで、信号を逆転させ、JRモジュールが理解できるように変換している。

自作した回路を、単三6本用の電池ボックスといっしょにコンパクトなプラスチックケースに格納し、前面パネルには送信モジュールをはめ込めるようにした。iPhone/iPod Touchとは3.5ミリジャック付きのオーディオケーブルで接続する。裏面にiPhone/iPod Touchをくくりつけて手持ちの送信機として使うこともできるし、長めのケーブルでiPhone/iPod Touchとは離して卓上の送信モジュールとして使うこともできる。ただしオーディオケーブルの取り回しがやっかいなので、iPhone/iPod Touchが内蔵しているBluetoothを利用して、ワイアレス化にもトライしてみる予定。受信側にはBluetoothイヤフォンの流用を考えている。



来月開催されるMake: Tokyo Meeting 07で、このシステムを使用して羽ばたき飛行機を操縦するデモンストレーションを行う予定。