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奈良の名所・古跡

行ってみたい所があるといいのですが・・・古墳とか建物とか巨樹とかいろいろ・・・

小野妹子墓

2008年07月14日 | 史跡
 100段の石段を昇っていくと有ります 撮影日;2008.6.13

 古くから小野妹子の墓と伝えられる楕円状の小さな塚です 

 【いもこ】の名で土地の人に親しまれる桜や紅葉の名所でも有ります

★所在地;南河内郡太子町山田
★交通;近鉄上ノ太子駅より 徒歩50分
★駐車場;有りません
★入場料;参拝自由
★問合せ;0721-98-0300(太子町役場)

 『日本書紀』によれば
 推古15年(607)、聖徳太子の命により第2回遣隋使として鞍作福利らと隋に渡る
 近江国滋賀郡小野村の出身

 滋賀県志賀町小野水明にある唐臼山古墳も妹子の墓と伝えられています

 現在、塚は池坊によって管理されています
 池坊の始祖は小野妹子と伝えられることから、妹子は『華道の祖』ともされます


 科長(しなが)神社の南側の小高い丘の上に有ります

尼寺廃寺跡

2008年06月29日 | 史跡
 7世紀中頃に創建された寺院跡です 撮影日;2008.6.4

 僧寺と尼寺の関係が指摘される北廃寺跡と南廃寺跡からなります 

【尼寺北廃寺】
 平成8年の調査で、塔の基壇下から日本一大きいと言われる心礎が出土
 東西、南北ともに幅3.8m・厚さ1.8m=8畳ほどもある大きさの石です
 (地下の心礎は埋め戻され見ることは出来ません)

 基壇上には心礎をはじめ計13個が残存
 塔の北側に、南北約16m・東西10mの金堂跡と見られる基壇が確認されています

 出土の瓦などから7世紀中ごろから建設を始め、奈良時代後半まで存在
 その後消失したと推定されています

★所在地;香芝市尼寺
★交通;JR畠田駅より 徒歩10分
★駐車場;有りません
★入場料;見学自由
★問合せ;0745-76-2001(香芝市教育委員会)



【尼寺南遺跡(般若寺)】
 2004年の南遺跡(現般若院境内)の発掘調査で2つの基壇が確認されました
 東側基壇は南北約14m、西側基壇は約12mの正方形と推定されるようです
 出土瓦から7世紀中葉から建築が始まったと推定されています

 敏達天皇の一族(茅渟王)が造営した般若寺(片岡寺)の可能性も指摘されます


 西側の丘に白山姫神社香塔寺が有ります

 参考;がらくた置場 のページ

益田岩船

2008年05月26日 | 史跡
 飛鳥地方で最大の巨大石造物です 撮影日;2008.5.16

 東西の長さ11m、南北8m、高さ(北側面)4.7mの台形
 花崗岩(石英閃緑岩)製です
 頂部には東西方向に幅1.6mの浅い溝があり、一辺約1.6m、深さ約1.3mの方形の穴が彫られています

 巨石の所在は江戸時代から知られ、『大和名所図鑑』に少し誇張されたスケールで描かれているそうです

 県の史跡に指定されています

★所在地;橿原市南妙法寺町岩船山
★交通;近鉄岡寺駅より 徒歩20分
★駐車場;
★入場料;見学自由
★問合せ;0744-22-4001(橿原市教育委員会)

1.益田池の造築を讃えた、弘法大師の書による巨大な石碑の台石説
2.占星術のための天体観測台説
3.火葬墳墓説
4.横口式石槨の古墳説
 等が有りますが、決定的な証拠は無いとのこと


 山頂までは、最初こそ階段がありますが足場は非常に悪いです

巨勢寺塔跡

2008年05月13日 | 史跡
 巨勢寺は聖徳太子の創立と伝えられ、かなり大規模な寺院だったようです 撮影日;2008.4.22

 今は磯石や瓦などが残るのみです
 万葉集の「巨勢山のつらつら椿つらつらに見つつ偲はな巨勢の春野を」という歌が在りし日のこの地の様子を伝えています

★所在地;御所市古瀬361
★交通;近鉄・JR吉野口駅より 徒歩10分
★駐車場;有りません
★入場料;見学自由
★問合せ;0745-62-3346(御所市観光協会)、0745-62-3001(御所市観光課)

 近くにある阿吽寺の縁起によると
 JRと近鉄前に挟まれた小さな畑の中に、現在小さな大日堂が建っています(かっての巨勢寺の中心)
 その傍らに塔心柱の礎石が元の位置のまま残されています
 約1.3m角の大きさのこの礎石の表面は特異な構造をしていて、 石の表面に直径88cm深さ12cmの円柱の穴があり、さらにその中央に直径13cm深さ6cmの舎利納孔がうがってあります
 舎利納孔の周りには、同心円状に三重の溝が切ってあり、 これらの溝を結ぶ排水溝が掘られています



藤原武智麻呂墓

2008年04月27日 | 史跡
 『延喜式』の「後阿陀墓」に当たります 撮影日;2008.4.15

 武智麻呂は没後、平城京北方の佐保山で火葬されましたが
 天平宝字(757~765)末年頃に子の仲麻呂が栄山寺裏山の当地に改葬したようです

 方形の基壇上に、元禄6年(1693)建立の墓石が立てられています
 明治20年頃に、付近から骨臓器が発見されました

 国の史跡に指定されています 

★所在地;五條市小島町栄山寺裏山
★交通;JR五条駅より
    南阿田方面行きバスで栄山寺前下車 徒歩20分
★駐車場;5台程度(栄山寺裏山展望所前)
★入場料;見学参拝自由
★問合せ;0747-22-4001(五條市商工観光課)

 【藤原武智麻呂】天武天皇9年(680)~天平9年(737)
 藤原鎌足の孫、不比等の長子で藤原南家の祖

 不比等の死後、中納言となり藤原一族の中心的存在となり、聖武天皇のもとで右大臣を務めます
 737年、天然痘で倒れ余命いくばくもないということで左大臣に昇進
 大学頭だった時代に大学制度の設立につくすなど文教行政面での活躍は特筆されます
 聖武天皇の皇太子時代には家庭教師役に選ばれたりもしています


 参考;藤原朝臣武智麻呂

宇智川磨崖碑

2008年04月26日 | 史跡
 『大般涅槃経』高貴徳王菩薩品の一部と観音菩薩像(推定)です 撮影日;2008.4.15

 諸行无常 是生減法 生減□巳 奇減為楽
 □是偈句乃是過去未来現在諸佛可説開空法道
 如来證涅槃永断於生死若有至心聴
 常得无量楽
 若有書□讀誦為他觧一経其身於却後七刧不堕悪道
      宝亀□□□月四日工□□□□
                      智識□□
 (宇智川磨崖碑『大般涅槃経』高貴徳王菩薩品)

★所在地;五條市小島町不動橋下
★交通;JR五条駅より 徒歩18分
★駐車場;有りません
★入場料;見学自由
★問合せ;0747-22-4001(五條市商工観光課)

 「宇智川」左岸にあり、高さ10mの岩壁に彫られています

 (宝亀7年(776)7月4日彫られたものらしく、奈良時代における仏教遺跡として極めて貴重な磨崖碑です
 学術上の価値が高く、大正10年3月3日国の史跡に指定されています  



粟原寺跡

2008年04月19日 | 史跡
粟原寺跡
 粟原集落の天満神社境内とその隣接地に、塔と金堂の跡が残っています

 粟原寺(おおばらでら)建立の次第を刻んだ三重塔伏鉢(国宝・談山神社蔵)の銘文によると
 仲臣朝臣大嶋が草壁皇子のために建立した寺で
 比売朝臣額田が持続天皇8年(694)から造営を始め、和銅8年(715)に完成したことがわかっています 

 昭和2年4月8日に国の史跡に指定されました

並べられた礎石 粟原寺跡十三重石塔

 塔跡には心柱礎石、側柱礎石、円天柱の礎石が残っています

 金堂跡は、現在塔跡の西に3~4個の礎石を残すだけで、規模や場所は詳しくわかっていません

 塔跡の東側の一段低い土地に、金堂跡北西の竹薮等から出土した多数の礎石が並べられています
 これらの礎石には、円柱座・地覆座を連結した形式のものが多いそうです

 奈良時代の古瓦も出土しています

大きな礎石 歌碑

★所在地;桜井市粟原2012
★交通;近鉄桜井駅より バスで粟原下車 徒歩10分
★駐車場;スペース有り(1台程度)
★入場料;見学自由
★問合せ;0744-42-9111 (桜井市観光協会)


 集落内の急坂を昇った所、標高260m前後に位置します

説明版 粟原寺跡行者像
 再訪;2013.01.06 編集;2013.01.14

三輪山

2008年04月18日 | 史跡
 三輪山は神の鎮座する山、神名備とされます 撮影日;2008.4.11

 標高467m、周囲16kmのなだらかな円錐形の山
 三諸山(みもろやま)とも言われていました

 日本最古の神社の一とされる西麓に鎮座する大神神社は、この山をご神体としているので本殿が有りません

 山内の一木一草に至るまで、神宿るものとして、一切斧をいれることをせず、松・杉・檜などの大樹に覆われています 

★所在地;桜井市三輪
★交通;JR三輪駅
★入山料;300円
★問合せ;0744-42-6633(狭井神社

 山中は浄域のため禁足地となっていますが
 大神神社の摂社狭井神社に三輪山登山口があります
 お払いを受け、諸々の心得を守った上で、山頂まで登ることが許されています
 写真撮影などは厳禁です

 山中には巨石群や岩座などの祭祀施設が多く有ります:三輪山周辺の聖石群


 三輪山伝説
 三輪山伝承


室生山暖地性シダ群落

2008年04月12日 | 史跡
 山の斜面一面にシダが生育しています 撮影日;2006.10.19 

 この地帯にはイヨクジャク、イワヤシダ、オオバハチジョウシダなど暖地性シダが群生しています

 これらの暖地性シダの分布の北限にあたるため
 昭和3年11月30日に天然記念物に指定されました

★所在地;宇陀市室生区室生(室生寺
★交通;近鉄室生口大野駅より バスで室生寺前下車 徒歩5分
★駐車場;民間有料P有り
★入山料;大人500円
★問合せ;0745-92-2001(室生観光協会)

 室生寺奥の院への急階段手前に群生します



不退寺石棺

2008年04月08日 | 史跡
 ウワナベ古墳の南側にあった平塚古墳の石棺です 撮影日;2008.3.28 

 不退寺の庫裏の庭隅に置いてあります

 石材は砂岩の一種(春日砥)
 長さ2.7m・幅1.04~1.15mで舟形割竹くり貫き石棺です
 (凝灰岩製の刳抜式という説も有ります)

 古墳時代(5世紀)の物です

★所在地;奈良市法蓮町517
★交通;近鉄新大宮駅より 徒歩15分
★駐車場;10台程度
★入山料;通常400円
★問合せ;0742-22-5278

 不退寺西方に築造されていた平塚古墳から幕末に出土したもので
 発見当初は蓋(亀の甲羅形)や副葬品があったそうです

 一時、付近の薮の傍ら(本堂の後)に移されていた際に、近隣の農民が石棺を砥石の代わりにして鎌を研いだために、表面が窪んでしまいました
 (刀鍛冶が刀を研いだのではないかとも言われている)
 蓋は割って持ち帰ったそうです
 その後、不退寺の境内へ移転されました