島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

世界最強の「真理教」とは?

2012-06-14 04:34:31 | クルマ社会の問題
長年指名手配されていたオウム真理教の菊地直子容疑者が逮捕され、また同じく指名手配の高橋克也容疑者の直近の写真が公開されて、再び「オウム真理教」の名がマスコミを賑わすようになった。
 確かにこの教団がやった数々の大量殺人の罪は巨大であるが、彼らが彼ら以外の人々(日本人だけに限らない)に及ぼした宗教的影響はとるに足らない規模でしかない。
 宗教的影響は単に信徒数の激増に現れ、信仰施設が増えるだけにとどまるものではなく、信徒大衆の日常生活の在り方自体にも及ぼすものである。
 例えば、今年のアメリカ大統領選挙の共和党の候補者のロムニー氏はモルモン教徒であるが、モルモン教徒は厳格な禁酒主義者でもあるから、彼らが多いユタ州にはアルコール類を提供する商店や飲食店は希である。
 しかし、オウム真理教がマスコミを賑わすことになってオウム信徒以外の日本人の日常生活が少しでも変えられたということはない。
 厳格な禁酒はモルモン教だけではなく、一般のキリスト教の諸派やイスラム教でも禁酒が大きな特色となっている。
 だから、この種の信徒が多い地域や国々では酒文化は低調そのものである。それゆえ飲酒運転をする者はほとんど存在しない。
 ところが交通事故や交通事故による死者が少ないかといえば決してそんなことはない。
 むしろ、交通事故や交通事故による死者数の割合は日本を大きく上回る場合が多いようだ。
 つまり、アルコール類は一滴も口に含んでいなくとも、アルコール類以外のものに酔いしれて事故を引き起こしていることになる。
 それは他人よりも少しでも速く移動できることが「より良き生活」になるというプリンシプル(原理)であり真理であるという漠然たる信念である。
 この形の「真理教」なら全世界を覆い尽くしており、中国やインドなどではさらに勢いを増している。
 だから、この感覚に支配された場合はイスラム教もヒンズー教もモルモン教も毛沢東主義も、さらには脱原発主義(これを主張している人たちの多くもクルマは欠かせないとしている)もクソくらえになってしまう。
 そして地球を覆う大気と海水の環境は激変の状態に突入したとさえ言える。
 それが日本でも頻発するようになった竜巻ではないか。