島国ニッポンの山国から

地球温暖化、クルマ社会の諸問題、時評、街作り提言などを島国の中の四方を山で囲まれた山形盆地からのつぶやき

依存症 国家推奨か違「法」かの違い 

2009-08-11 15:49:53 | クルマ社会の問題
 世間とマスコミは“法の番人”のような名前の“清純派”タレントの覚醒剤依存をさかんに責め立てる。
 彼女の逃避行において自分の車を使用しなかったことは「罪の上塗り」にならなかった。酒気帯び運転どころか、薬物帯び運転になっていたからである。
 アルコール依存も怖いが薬物依存も怖い。
 アルコール飲料を飲むこと自体は決して違法ではない。ただし、酒気帯び状態でのクルマの運転だけは違法である。それに対して薬物については医師などが行う医療行為以外はたとえわずかでも使用や服用は違法であり、むろん「法」の字が名前の一部になている人物はなおさら使用・服用は許されない。
 だが、まだまだ怖い依存症がある。
 それも“国家公認”どころか“国家推奨”の依存症だから恐ろしいこと限りない。
 それはクルマの使用のことであるが、過去数十年間、クルマは生産段階から国家の基幹産業として手厚く公的機関から支援され、道路などクルマの円滑な走行のためのインフラ整備のために巨費が投じられてきた。
 むろん、高速道路の千円での乗り放題や民主党が約束している高速道路の無料化政策もその一環であるが、昨日の静岡での地震の復旧事業の中で最優先とされているのも東名高速道路の路肩崩落の復旧であることがそれを雄弁に物語っている。
 最近の各地での豪雨や竜巻等による被害は単にエルニーニョ現象ばかりが要因とは言えず、かなり地球温暖化による気候激変に因るところが大きく、クルマが地球温暖化の主役(クルマの走行を支えるクルマ社会全体を含む)であるにもかかわらず、日本人の多くはあいも変わらずクルマを手放せないでいる。
 もはや生活には欠かせないなどと言う者も多いが、日常生活でのストレス発散のために「高速千円乗り放題」をどんどん活用しようとばかりの人物も少なくない。
 これでは法子さんの違「法」な覚醒剤使用と大差がないではないか。
 否、覚醒剤使用は非使用の他人に直接的に害悪を及ぼすことはないのに対し、クルマの使用は二酸化炭素や大気汚染、騒音等をばら撒き、他人に対する死亡事故さえもたらすから、この意味では覚醒剤使用よりも害悪が大きい。
 そのような人物が多いからこそ“高速”道路はすぐに“渋滞”道路になってしまい、“車用族”のストレスを更に高めるのである。