昨年2005年、ノリさんはあるインタビューで、単独ライブを始めたきっかけのイッセー尾形さんのライブについて、こんなことを言っています。
・・・公演が終わったら、イッセー(尾形)さん、芝居のエンディングのままの格好でロビーに出てきて、グッズ売ったりサインしたり、お客さんと写真撮ったりしててね…そういうすべてが美しかったです。 (リクルート発行フリーペーパー「R25」10/21~10/27号)
もちろん、イッセーさんと同じことはできないけれども、ノリさんは限りなくそれに近いラインまで到達しようとがんばってくれています。
今年2006年のライブ「9975PARTY」に、ホテル内のクラブという異例とも言える場所を選んだのも、「観客に近づきたい」というノリさんの気持ちの表れだったのかな、と思います。
ステージと客席が、一般のホールよりもかぎりなく近く、一体感がある。「5000円ぱっかり高くなったけど」、やはりノリさんはこの場所にこだわりたかったのかもしれません。
もうひとつ感じたのは、ノリさんは本当に音楽が好き、歌が好きなんだなあ…ということ。ただ、これはちょっぴり複雑な気持ちもまじっています。
正直に言うと・・・ライブが音楽を中心に構成されていて、コントの要素がほとんど排除されていたことに、わたしはすこし戸惑いを感じていました。
もっと正直なことを言うと。
今回ノリさんが「ソロ」の「オリジナル曲」を作った、と言った時、わたしはかなりショックを受けました。
ノリさんが、ひとりで曲を出す・・・なぜ、「とんねるずで」ではなく、「ひとりで」なのだろう?たくさんのファンが、とんねるずの歌を、こんなにも心待ちにしているというのに?(このことはアンケートにも書きました。)
もっともっと正直になりましょう(愛ゆえです)。
あくまで初日にかぎっていえば、ライブの後半は、ノリさんが若いアーティストを紹介し、「こいつらよろしく」とプッシュする方に重点がシフトしていたと、わたしには感じられました。
もちろん、彼らはすばらしかった。彼らとノリさんのあったかい交遊を見るのも、うれしい。ノリさんが、若い人たちを応援したい気持ちはすてきだと思う。
でも・・・でも、ノリさん、あなた自身の夢は?
エンディングが近づくにつれて、そんな想いが胸をかすめるのを、どうしようもありませんでした。
だけど同時に、ノリさんのシンガーとしての才能が、とてつもないものだということも、今回あらためて実感しました。
同行してくれた親友M嬢(留学生)は、はじめはノリさんのことをほとんど知らなかったんだけど、ライブ後には「ノリさん声がすごくいいね!歌うまいねー!」と、心底びっくりしていました。・・・これが、ノリさんの「歌」の力なのですね。
ノリさんが好きだから・・・本当にソロシンガーとしてデビューしたい想いがノリさんにあるのなら、わたしは全力で応援するだろうと思います。
本当は「とんねるずのちっちゃい方のノリさん」が好きだから、「とんねるずの歌」を聴きたいと願う気持ちは、変わらないけれど・・・。
やっぱり、歌うノリさんのとなりに、わたしはついタカさんが立つ姿を夢想してしまうのです。
わたしは、「とんねるず」というものに対してロマンティック過ぎるんだろうか?
ノリさんのやりたいことに水をさすのは、ファンの身勝手にすぎないのかもしれない。とも思う。
でも・・・
正直、わたしの気持ちも揺れています。
が、しかし。
今回のライブはすばらしかった。それだけは間違いありません。笑い過ぎで顔面が筋肉痛になったなんて、長年なかった経験でした(笑)
お笑い界、いやショービジネス界広しといえど、これだけオールマイティで洗練されて、しかも笑える<娯楽(ショー)>を見せられる人は、木梨憲武をおいて他にない。絶対ない。そう確信しました。
長々つづったライブレポ、最後までおつきあいくださいまして、本当にありがとうございました!
来年もいきた~い♪
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