しかしまあ、アレですなあ。
報道であれ、2ちゃんねるであれ、あるいは友人同士のうわさ話であれ、「伝聞」だけで物事を判断しちゃいけませんなあ。
5月16日放送TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウイークエンドシャッフル」内の「ザ・シネマハスラー」のコーナーで、宇多丸氏が『矢島美容室The Movie 夢をつかまネバダ』を酷評してる、というのをネット某所で偶然見かけまして。
酷評してること自体は、まあべつにぜんぜんかまわない。
ただ、ネット某所で見た放送内容紹介文のなかに「とんねるずファンも概ね否定的」と書いてあって、おもわず「ピキッ!」と来てしまい。
「宇多丸?どこの何様だよ。いったいいつからとんねるずファンの代弁者になりゃーがったんだ、テメー」と、思わずべらんめえ調になってしまうほどカンにさわり、さっそくポッドキャストで当日の放送を聴いてみました。
こちら↓
http://www.tbsradio.jp/utamaru/podcast/
したらさあ、「とんねるずファンも概ね否定的」なんて、宇多丸さんはひとことも言ってないのな。
ネット某所をもういちどよ~く見たら、「とんねるずファンも概ね否定的」の部分は「参考」として紹介者自身が勝手につけくわえてただけなのな。
ちゃんと読まなかった自分が悪いんだけど、ヘンなところで怒っちゃって、宇多丸さんスンマセンでした。
実際放送を聴いてみると、たしかにもんのすごい酷評ではあるのだけど(笑)、よかれあしかれ、矢島美容室の映画についてここまで細かく、しかもまじめに観て批評してくれてるのも、逆にめずらしい気もするし、非常に興味深かったです。酷評しながらも、宇多丸氏は2回も映画を観られたそうですし、誠実に確認をとりながら評価してくれています。
たしかに、ガチガチのとんねるずワンフーの自分が疑問も持たずにさらっと受け入れてしまうような部分が、ファン以外のひとには「露悪的」とか「なれあい」と映るのかもしれないな・・・というのは、あらためて感じさせられました。
まあ、「それがなにか問題でも?」という気も、しなくもないけど(笑)
もっとも、宇多丸さんご自身はとんねるずファンだとはっきり放送でもおっしゃっているので、この「酷評」も愛ゆえであろうと(勝手に)思っとります。
やっぱ、宇多丸氏とはおなじ世代なので、「『そろばんずく』は好きだ」とか言うあたり、妙に納得し共感してしまうんですよね。わたしもすごい好きなのよ、『そろばんずく』・・・
「矢島美容室の映画が『ブルース・ブラザーズ』あたりを意識してる」というのも同感。テレビバラエティから生まれた映画、という意味ではそうでしょうね。ミュージカルコメディとしては『リトルショップ・オブ・ホラーズ』や『ヘアスプレー』なんかをねらってる気もします。
宇多丸氏にかる~く反論させていただくとするなら、まず、
○とんねるずらしいメタ的な笑いがまったくないのがダメ
と、おっしゃりながらも、いっぽうでは
○ストロベリーという役がありながら役になりきっておらず、常に石橋貴明本人を感じさせるので、感情移入できない
と批判するっちゅーのは、やや矛盾ではないかと。
役になりきらず本人が常に顔を出すというのは、これまさに「メタ的笑い」なんじゃないでしょうかね?
それに、ふだんのテレビ番組では確かに本人とキャラクターの境目があいまいですけど、映画のなかではちゃんとキャラクターに入ってたんじゃないかな。タカさんがわざわざ腋毛見せたりもしないし(見えてしまうことはあっても)。このへんは、宇多丸さんも興奮しすぎてたのか、テレビと映画をごっちゃに語られてたような気がしました。
2点目は、
○いろんなものをナメてる
という批判のなかで、「ミュージカルも、ポールダンスも、ソフトボールも、なにもかもちゃんとやれてない!」と言って、20代のギャル男のような口調でものすごく怒ってらっしゃったんだけど・・・
その批判ってまるで「とんねるずは伝統的な笑芸をナメておーる!とんねるずには芸がない!こんなシロウト芸がウケるからダメなんじゃ!」とか言ってデビュー当時のとんねるずを認めようとしなかった、年とった頭のカタイ文化人のみなさんの言い草にそっくりじゃ??
ミュージカル映画だからといって、ミュージカル部分を完璧にしあげてしまったのでは、とんねるずじゃあないじゃないですか?
『リトルショップ・オブ・ホラーズ』のスティーブ・マーチンは、完璧にミュージカルやってますか?やってないよね?それでも彼が下手な歌声で演じた「サディストの歯科医」はB級ミュージカル・コメディの歴史にのこる名場面になってるではありませんか。
(追記)それに、映画の中で一瞬見せるマーガレットのポールダンスは、なかなかのクオリティじゃなかったですか?ノリさんかなり練習したんだろうなあ、とわたしは思ったのですがね(宇多丸さんが「脱いでなかった!」と怒ってたのには、ちょっと笑ってしまった)。
とりあえず反論はこれだけ。
しかしまあ、結局なにが問題かというと、とんねるずらしい「境界侵犯芸」というものが、やはり映画にはむかない、ということなのか・・・
でも、そのあたりを早急に決めつけてしまいたくない、という気持ちもあるんですよね。
「映画とはこうでなければならない」というルールなんてないわけで。
きまりごとをぶっつぶすアナーキーさをとんねるずに求めながら、「『ブルース・ブラザーズ』みたいなちゃんとした映画になってない」と宇多丸氏がギャーギャー怒るのって、どういうことなんだろ?と、思わなくもないんだけどね。
そのへんは、もう一度映画を観て、もう一度ポッドキャストを聴いて、もうすこしじっくり考えてみたいと思います。
思うんだけど、もしかしたらこの映画は、矢島美容室を愛してくれ応援してくれてるちびっこたちのために作ったんじゃないかな、と。ちびっこたちが、元気になれるようにね。
ようするに、宇多丸さんには「まあ、そうカタイこといわんと」って言って肩をたたきたい(笑)
それでも、自分が2回観てもてんで忘れてたような細かいギャグまでちゃんと観て、批評をつけてくださった誠実さには、ファンとして感謝します。
まあもともと、このテのやたら押しの強い自称・映画評論家のみなさまと、わたしってどうにも相性が悪いんですよね。とんねるずを酷評しようがしまいが関係なく。
Z級映画をやたらもちあげて喜ぶ、ある種のスノビズムが我慢ならないと言いますか。
それでいて無邪気な若者たちが師匠だ神だと彼らをもちあげてる様に、ムシズがはしると言いますか。
ま、んなこたあどーでもいいんだけど、でも今回のシネマハスラーは、聴いて良かったです。
やたらと「○○せネバダ!」って連発してたのが、かわいかった(笑)
まだの方は、ぜひどうぞ。
報道であれ、2ちゃんねるであれ、あるいは友人同士のうわさ話であれ、「伝聞」だけで物事を判断しちゃいけませんなあ。
5月16日放送TBSラジオ「ライムスター宇多丸のウイークエンドシャッフル」内の「ザ・シネマハスラー」のコーナーで、宇多丸氏が『矢島美容室The Movie 夢をつかまネバダ』を酷評してる、というのをネット某所で偶然見かけまして。
酷評してること自体は、まあべつにぜんぜんかまわない。
ただ、ネット某所で見た放送内容紹介文のなかに「とんねるずファンも概ね否定的」と書いてあって、おもわず「ピキッ!」と来てしまい。
「宇多丸?どこの何様だよ。いったいいつからとんねるずファンの代弁者になりゃーがったんだ、テメー」と、思わずべらんめえ調になってしまうほどカンにさわり、さっそくポッドキャストで当日の放送を聴いてみました。
こちら↓
http://www.tbsradio.jp/utamaru/podcast/
したらさあ、「とんねるずファンも概ね否定的」なんて、宇多丸さんはひとことも言ってないのな。
ネット某所をもういちどよ~く見たら、「とんねるずファンも概ね否定的」の部分は「参考」として紹介者自身が勝手につけくわえてただけなのな。
ちゃんと読まなかった自分が悪いんだけど、ヘンなところで怒っちゃって、宇多丸さんスンマセンでした。
実際放送を聴いてみると、たしかにもんのすごい酷評ではあるのだけど(笑)、よかれあしかれ、矢島美容室の映画についてここまで細かく、しかもまじめに観て批評してくれてるのも、逆にめずらしい気もするし、非常に興味深かったです。酷評しながらも、宇多丸氏は2回も映画を観られたそうですし、誠実に確認をとりながら評価してくれています。
たしかに、ガチガチのとんねるずワンフーの自分が疑問も持たずにさらっと受け入れてしまうような部分が、ファン以外のひとには「露悪的」とか「なれあい」と映るのかもしれないな・・・というのは、あらためて感じさせられました。
まあ、「それがなにか問題でも?」という気も、しなくもないけど(笑)
もっとも、宇多丸さんご自身はとんねるずファンだとはっきり放送でもおっしゃっているので、この「酷評」も愛ゆえであろうと(勝手に)思っとります。
やっぱ、宇多丸氏とはおなじ世代なので、「『そろばんずく』は好きだ」とか言うあたり、妙に納得し共感してしまうんですよね。わたしもすごい好きなのよ、『そろばんずく』・・・
「矢島美容室の映画が『ブルース・ブラザーズ』あたりを意識してる」というのも同感。テレビバラエティから生まれた映画、という意味ではそうでしょうね。ミュージカルコメディとしては『リトルショップ・オブ・ホラーズ』や『ヘアスプレー』なんかをねらってる気もします。
宇多丸氏にかる~く反論させていただくとするなら、まず、
○とんねるずらしいメタ的な笑いがまったくないのがダメ
と、おっしゃりながらも、いっぽうでは
○ストロベリーという役がありながら役になりきっておらず、常に石橋貴明本人を感じさせるので、感情移入できない
と批判するっちゅーのは、やや矛盾ではないかと。
役になりきらず本人が常に顔を出すというのは、これまさに「メタ的笑い」なんじゃないでしょうかね?
それに、ふだんのテレビ番組では確かに本人とキャラクターの境目があいまいですけど、映画のなかではちゃんとキャラクターに入ってたんじゃないかな。タカさんがわざわざ腋毛見せたりもしないし(見えてしまうことはあっても)。このへんは、宇多丸さんも興奮しすぎてたのか、テレビと映画をごっちゃに語られてたような気がしました。
2点目は、
○いろんなものをナメてる
という批判のなかで、「ミュージカルも、ポールダンスも、ソフトボールも、なにもかもちゃんとやれてない!」と言って、20代のギャル男のような口調でものすごく怒ってらっしゃったんだけど・・・
その批判ってまるで「とんねるずは伝統的な笑芸をナメておーる!とんねるずには芸がない!こんなシロウト芸がウケるからダメなんじゃ!」とか言ってデビュー当時のとんねるずを認めようとしなかった、年とった頭のカタイ文化人のみなさんの言い草にそっくりじゃ??
ミュージカル映画だからといって、ミュージカル部分を完璧にしあげてしまったのでは、とんねるずじゃあないじゃないですか?
『リトルショップ・オブ・ホラーズ』のスティーブ・マーチンは、完璧にミュージカルやってますか?やってないよね?それでも彼が下手な歌声で演じた「サディストの歯科医」はB級ミュージカル・コメディの歴史にのこる名場面になってるではありませんか。
(追記)それに、映画の中で一瞬見せるマーガレットのポールダンスは、なかなかのクオリティじゃなかったですか?ノリさんかなり練習したんだろうなあ、とわたしは思ったのですがね(宇多丸さんが「脱いでなかった!」と怒ってたのには、ちょっと笑ってしまった)。
とりあえず反論はこれだけ。
しかしまあ、結局なにが問題かというと、とんねるずらしい「境界侵犯芸」というものが、やはり映画にはむかない、ということなのか・・・
でも、そのあたりを早急に決めつけてしまいたくない、という気持ちもあるんですよね。
「映画とはこうでなければならない」というルールなんてないわけで。
きまりごとをぶっつぶすアナーキーさをとんねるずに求めながら、「『ブルース・ブラザーズ』みたいなちゃんとした映画になってない」と宇多丸氏がギャーギャー怒るのって、どういうことなんだろ?と、思わなくもないんだけどね。
そのへんは、もう一度映画を観て、もう一度ポッドキャストを聴いて、もうすこしじっくり考えてみたいと思います。
思うんだけど、もしかしたらこの映画は、矢島美容室を愛してくれ応援してくれてるちびっこたちのために作ったんじゃないかな、と。ちびっこたちが、元気になれるようにね。
ようするに、宇多丸さんには「まあ、そうカタイこといわんと」って言って肩をたたきたい(笑)
それでも、自分が2回観てもてんで忘れてたような細かいギャグまでちゃんと観て、批評をつけてくださった誠実さには、ファンとして感謝します。
まあもともと、このテのやたら押しの強い自称・映画評論家のみなさまと、わたしってどうにも相性が悪いんですよね。とんねるずを酷評しようがしまいが関係なく。
Z級映画をやたらもちあげて喜ぶ、ある種のスノビズムが我慢ならないと言いますか。
それでいて無邪気な若者たちが師匠だ神だと彼らをもちあげてる様に、ムシズがはしると言いますか。
ま、んなこたあどーでもいいんだけど、でも今回のシネマハスラーは、聴いて良かったです。
やたらと「○○せネバダ!」って連発してたのが、かわいかった(笑)
まだの方は、ぜひどうぞ。
『ウィークエンドシャッフル』時々聞く番組なのですが、『矢島美容室』をやると知った日から、聞くか聞くまいか悶々と悩みまして(笑)、聞いた後も心穏やかでなくて、またもや悶々としておりました。
今年の初め頃の放送で映画特集があり、その時もこの映画に関して評価がよくなかったため、先日の評は予想はしてたのですが…私はとても映画を楽しめた分、ちょっとショックだったんだと思います。
でも、ファイヤーさんの言葉にとても納得です。なんだか安心しました、ありがとうございます。
「う~ん、ちょっと違うな~」というのが繰り返しで
少し疲れますね。
タカさんのバラエティから映画というコメントはそうだと思いますね。
ブルース・ブラザーズをみた人は今回の矢島の映画を見た中に
何人いることかわかりません。
宇多丸氏の挙げている古い作品を知っている人は
殆どいないでしょう。
好きだから言いたくなる・・・宇多丸氏の評論はそういう感じかな。
ちょっと矛盾もありますが、興奮した口調を聞いていると、
まあ「とんねるず世代」な人だし許そうかみたいなw
とんねるずを80年代からおっかけての評論ですしね。
さて、今週のみなさん、ノリさんの誕生日の後編は
どうなることやら(笑)
スターがキレているみたいですが(笑)
お役に立ててよかったです。
信頼する批評家に好きなものをけなされると、悶々しちゃうものですよね。
ほんとはわたしももっとdisりたいことはあるんですけど(笑)
まあ、やめときます。
ウイークエンドシャッフルは初めて聞いたんですよ。
宇多丸さんは、酷評でもなぜ嫌いかをとてもていねいに説明されてて
よかったと思いました。
映画、とうとうご覧になったのでしょうか?
どうでした?どうでした?
>ブルース・ブラザーズをみた人は今回の矢島の映画を見た中に何人いることか
そうなんですよ。
宇多丸さん、タカさんのあの発言にやたら食いついてましたけど、
例としてあげてるのはアメリカの(ていうかサタデーナイトライブの)作品ばっかりでしたし。
いちおうクレージーキャッツとかドリフとかふれられてましたけど、
彼らは番組のキャラを映画化したりはしてませんしね。
でも放送の前半はとても良かったですね。
とんねるずの本質を掘り下げようとしてくれてました。
ノリさんの誕生会、放送がずいぶん遅いですけど(笑)
照れまくったり、オカマになって楽になってるノリさんが
超可愛くてたまらなかったです!
後半、ただではすまなさそうですね。
さすがスター、かなりなところへぶっとんでくれそうです(笑)
なので物語のシーンを細かく言われてもわからないんですが、
とんねるずのお笑い、映画論、などの部分だけ
1ワンフーの意見として上記でコメントしました。
(大体やろうとしていることが理解できるので)
「そろばんずく」ってレンタルあるんですかね?
もう内容を実は忘れてしまって(汗)
あと、「ギョーカイ君が行く」ってみたことないです。
なんでだろう?
あの時間帯、違う番組でもみていたのかな。
ほとんど記憶がないんですよ(汗)
見てればこのブログでもカテゴリー作ってたはずなんだけど
おはずかしいかぎりです。
映画、劇場で観ると楽しいと思いますが、
きっとすぐDVDが出るでしょうから、
おうちでゆっくり鑑賞、も良いですよね。
DVDの特典映像がいまから楽しみです。