This is me.

- 無用の用 -

26『凶笑面』北森鴻

2008-04-17 17:51:31 | 本 2008
北森鴻『凶笑面』

【内容情報】
“異端の民俗学者”蓮丈那智。彼女の研究室に一通の調査依頼が届いた。ある寒村で死者が相次いでいるという。それも禍々しい笑いを浮かべた木造りの「面」を、村人が手に入れてから―(表題作)。暗き伝承は時を超えて甦り、封じられた怨念は新たな供物を求めて浮遊する…。那智の端正な顔立ちが妖しさを増す時、怪事件の全貌が明らかになる。本邦初、民俗学ミステリー。全五編(鬼封会/凶笑面/不帰屋/双死神/邪宗仏)。



これはすごいなぁ。ミステリーでしかも短篇でしかも民俗学が絡んでて且つ簡潔に完結しているという・・・。
ちょっと難しい部分があったけど(以前「不帰屋」が収められた短編集を読んだ時にも書いたと思う)理解出来ない部分はなく、そこになんというかこの何とも言えない感触。
蓮丈那智という人物も非常に魅了的だ。

あとこのシリーズで2作品が出されていて、この本に登場するある人物でもシリーズがあり、また蓮丈那智が他の作品にも出ているらしい・・・。うまいなぁ。全部読みたくなるじゃないか。

しかも解説の最後の部分が編集部の要請により削除されているという。「シリーズ第二集をお読みください」だってさ。ふにゃー