あふさかの せきにながるる いはしみづ いはでこころに おもひこそすれ
逢坂の 関に流るる 岩清水 言はで心に 思ひこそすれ
よみ人知らず
逢坂の関で人知れずひっそりと流れる岩清水のように、口には出さず密かに心で思いを寄せていることよ。
こちらも「逢坂」の名になぞらえての詠歌。逢坂関の岩清水は人目につきにくく、1004 でも「木隠れたり」と詠まれています。
きみがよに あふさかやまの いはしみず きかくれたりと おもひけるかな
君が代に 逢坂山の 岩清水 木隠れたりと 思ひけるかな
壬生忠岑