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漢検一級 かけだしリピーターの四方山話

漢検のリピート受検はお休みしていますが、日本語を愛し、奥深い言葉の世界をさまよっています。

貫之集 600

2024-12-06 05:29:26 | 貫之集

ひとをおもふ こころのそらに あるときは わがころもでぞ つゆけかりける

人を思ふ 心の空に あるときは わが衣手ぞ 露けかりける

 

愛しい人を思い、心が上の空になっているときは、それが通じてしぐれている空と私の涙で、衣の袖が濡れることであるよ。

 

 思いが空に通じて雨が降るという発想は、このあと 724 でも出てきます。


 昨年4月に始めた一日一首の貫之集のご紹介、本日で600番まで来ました。
 投稿の元としている書籍(「土佐日記 貫之集」 木村正中 校注)では889首収録となっていますので、残り289首。気が向かれたときには引き続きお付き合いください。