古今和歌集 0133 2020-03-11 19:56:47 | 古今和歌集 ぬれつつぞ しひてをりつる としのうちに はるはいくかも あらじとおもへば 濡れつつぞ しひて折りつる 年のうちに 春はいくかも あらじと思へば 在原業平 雨に濡れながら、無理をして藤の花を折りました。今年、春はもう幾日もないと思いましたので。 折ったのが藤の花であることは詞書に記載があります。思いを寄せる女性のために雨の中にもかかわらず藤の花を折って送り、その行為を自分の想いの強さだとしてそのまま相手に歌で伝える。「平安時代のプレイボーイ」の面目躍如というところでしょうか。(笑)