皆様へ
石巻専修大学で,水中での低体温症の試験を行っています。
内容は冷水(15℃予定)に肩まで浸かり,直腸温が1度低下するまでの生理反応を見る試験です.
試験は準備時間等を含めて120分程度です.
実施場所は石巻専修大学です.
試験可能な時間帯は下記の通りです.
月曜日夕方5時以降
火曜日夕方5時以降
水曜日午後1時以降
木曜日終日
土曜日,日曜日終日
興味のある方は,アースクエストまでご一報下さい!
と,言うわけで行ってきました。
久々の石巻専修大学。
到着してからは,まず,各種センサーの取り付けです。
そして,鏡に映った星の形を鉛筆でなぞって,そのタイムを図ります。
さらに,握力を図って,いざ冷水へ。
コア体温が一度低下するか,30分経過するまで,心電図や直腸温,体表温,筋肉の運動などのデータをとります。15℃の水に入るのは,思い切りが必要です。入った直後は若干呼吸がしづらくなりますが,5分ほどで呼吸も安定して,体も冷水になれていきます。まぁ,慣れても寒いんですけど。水中での姿勢は,脇と股間をぎゅっと閉めて,腕を組んで太い血管をなるべく水にさらさないようにしました。イメージは,漂流時の保温姿勢です。私の場合は,自前の保温層が効果を発揮して,30分経過後の体温低下が0.1℃でした。とにかく寒いんですが,幸い凍えることはなく,無事試験終了となりました。
体脂肪が少ない方だと,15分ほどでコア体温が1℃低下して,震えがすごいそうです。
せっかく,センサーを付けたので,もっと低い水温に浸かってみることにしました。(私の希望です。)水槽に氷を大量に入れて,水温を10℃以下に下げてもらいました。
温度が下がったところで,入水です・・・。
痛い・・・・。足先が,腕が,体の末端がしびれるように痛みます。呼吸もなかなか整わず,水の中で動きがとりにくい状態になりました。
足をぎゅっと閉じて,脇を締めて,両手を組んで,体温の喪失を防ごうとがんばりますが,足先がしびれてきて,5分ちょっとでギブアップ。
低水温季のパドリングでは,体の末端をいかに冷えから守るかが,万が一の沈脱時に大事になると思いました。そして,水温が低いときは,唯一,ロールがセルフレスキューの手段として有効だなと,改めて思いました。凍える手先足先で,馬乗りとか,パドルフロートとか,相当難しいと感じました。
↑水温10度は,動く余裕が全くありません・・・。体の末端がしびれるように痛みます。
この試験は,12月末まで随時行うそうです。自分が低水温の中でどうなるのかを知ることは,万が一へのイメージをより現実的なものにしてくれます。自分が冷水中でどれぐらい生きられるのか?是非体感してみて下さい。
よりたくさんのデータが集まることで,水中での低体温症の研究が進み,適切なウェアや生き延びる技術の向上に役立ちます。皆様のご協力を是非お願いいたします。
興味がある方は,アースクエストまでご一報下さい。よろしくお願いいたします。