今日の料理(こだわりがないのがこだわり)

フードリテラシーに沿いつつも、なるべく夢のある料理や飲食をジャンル・国境・時代・時間をボーダレスに越えて書いています。

自分のコンフィに挑戦。

2017年10月08日 | グルメ
以前、自家製ツナを作った時の油脂が固まったり余っていたので、

これでコンフィを作ろうと前日に溶かしてから煮込む日に1度濾した。

本来の伝統的なレシピではコンフィはラード等で作るのだがこの為に買っていられないし(ラードだと洗い物も大変で少し重いし)、ツナもコンフィも結局は同じレシピだし、1回コンフィみたいな低温調理に使った油脂は揚げ物には使えないという
 でも、きっと古代のヨーロッパ人のご家庭や民間でも、ツナを作った油脂だから捨てるとか魚にしか使わないとかはしていなかったんじゃないか?と・・・郷土料理の「リヨン」(←リエットの仲間)の油脂みたいにその家庭・店の味を瓶に溜め続け漁醤の様に風味を増していたのではないかな?と。

因みに、私はコンフィは好きではない、ツナっぽいから・・・折角の肉が~っていつも思う。
(昔の店でも扱っていたが作らせては貰えなかったし、あまり好きでなかった事もあったし、休憩時間、疲れ切って他の料理に目もいかなかった)
ただ、好きな物ばかり作っていても拡がりがないし、作る側の気持と不変の価値も解らないので試しに。

<肉の漬け込み>

ハムの様にソミュール液で漬ける場合もあるが、簡易に塩・胡椒・採り立てのハーブで(ローズマリー、ちょっと伐採し過ぎた、タイムがあれば良いんだけれど、栽培出来なかったので)。

普通、大きいチキンレッグで作るのだが、敢えて手羽元と

足りないので唐揚げ用の鶏肉で

それぞれの重さを量り、
・骨付き肉は全体の重量の%の塩
・骨無し肉は全体の重量の%の塩

・骨付き肉は650g×0.02=13g
・骨無し肉は200g×0.03=6g=(←切ってある唐揚用だから塩に触れる断面が多いから少し減らした方が良いかな、まあ5~6g・・・うち10g単位しか量れないので目分量で)
あと胡椒。

最初、一緒の袋で?と思ったけれど、唐揚用は絶対塩辛くなるから分けて漬け込むことにした。
肉を入れた袋の中に塩と

胡椒(肉を買ってきて少し時間が経っていたのと保存が効くようにと、この胡椒辛味が普通より少ないので小さじ1)、

ハーブを粉々にして半分よりちょっと多目を入れてよく揉み込む。

唐揚用はビニールが勿体無いので調味料とハーブを入れた後に皿で揉んでから

空気を抜いて封をしビニールに入れ肉・魚類を入れて置く時は下に器を敷く。

タッパで試してみる。

冷蔵庫で保存(↓別にチルド室で無くても良いが、上の保冷庫が空いていなかったので。繰り返すがビニールに入れ肉・魚類を入れて置く時はドリップが染み出ないように下に器を敷く)

1晩~12時間ぐらい漬けておく。

<低温で煮る>・・・本当はオーブンで作りたかったがオーブンに入る容器が無かったので古典的に鍋で。

翌日、なんと肉を水で洗うらしい!!(漬け時間が少ない場合はそのままの人も入る)が、肉を洗う文化って日本には余り馴染みが無いよな。
塩抜きの意味と共に、ヌメッとしたドリップや当時は冷蔵庫が無かったから臭み取りの意味もあったのだろうな。

※シマッタ!!、ハーブは水で洗う前に使えた、タイムとか粉々にしたハーブだけが流れてもOKだったんだ。ハーブに染み込んだ塩気が怖かったのもあるがやや勿体無い事を・・・。

※水が貴重だった時代、この水も他の食材クズと共に炊きだしてソースのダシとして使っていたのかな?ってちょっと考えた。

鶏肉をキッチンペーパーなどで拭く(この作業も日本人には馴染みが無い、昔は布巾でやっていたのかな?カンピロパクターが怖いから湯煎する時に布巾を敷く文化が合理的なのかな)。

濾したオイルを入れた鍋に鶏肉を入れ、更に固まっていない余っているオイル(←これもツナを作る時に使ったハーブオイル)を肉がかぶるぐらい並々注ぐ。

ニンニクを皮付きのまま(←どんな理由が?崩さない為とか?ニンニクで鮮度が落ちると保存食の意味が無いから)普通は4個だが、既にこのハーブオイルにニンニクが入っているので2個(日本人にはそのぐらいだろう、最初だし)入れて中火で90度まで温める。

90度をキープ、ほぼ泡が立たないぐらい(グラスに注いだシャンパンぐらい)。

火加減もかなり小さめ(小さ過ぎてもダメだが)。

温度計と箸はコップにでも突っ込んでいつでも使えるように・・・勿論、火に近付けないこと

途中、確認(熱が上がって発火すると嫌なので)。

よし、まあ、大丈夫か(多少90度から92度~94度まで上がったが、この範囲なら大丈夫)。

3時間低温で煮るのだが、その間に容器を洗ったり、1度片付けをしたり、火事にならないように鍋を見ながらギターの練習をしたり、本を読んだり(下手だけれどゲームをやろうとかと思ったが熱中して鍋に集中がいかないと火事が危険なので、これがたとえオーブンの中だって放置したくないので)。

※ほら、同じ火加減なのに水分が蒸発して温度が一気に上がってきた。
(このままいくと危険)

1度火を切って横にどけてから少し冷まして、着火し火加減を調整。
(必ず点けてから置く事。)

又、90度にしてここからは本当にトロ火で。

(それでも水分が蒸発して上がってくるんだろうな)

<湯煎>

その間に保存容器の湯煎、水に布巾を敷いて、容器と蓋を入れ、沸騰して5分
(ゴムパッキンの蓋類なら少なめに)

2個目は1度温度を下げてから投入し沸騰して10分近く。

容積の張力があるから1個では全部のオイルまで入りきらないからね。

<灰汁取り>

何処かの段階でアクを取っても良いだろう。

灰汁だけよく取って

火傷をしないようにしながら1度紙でふき取ってから処理をする。

この方が流しが詰まらない。

最後の40分~30分はやはり熱加減が強くなってきて下がらなくなってきたので

火を切って

蓋をし保温調理

その熱加減が足りない分を、30分後にもう1度90度にして

10分ほど・・・料理って教科書やマニュアルどおりにやり過ぎてもダメなんだ(←マニュアルどおりでは美味しい物は出来ない、マニュアルの味になってしまう、感性が活きていないし、個性を出すのも料理だし、その文化の違いを受け入れるのも料理)。

完成したら、熱いうちに湯煎した瓶に肉を詰めて、油を注ぎ

蓋を閉めて完成。

余ったオイルだけの方も密閉。

冷めたら冷蔵庫へ。

たしか冷凍も出来るのかな
(冷凍の場合、急いでいる時はレンチンして解凍し、フライパンで焼く作業になる)

<調理>

瓶から油脂を取り除きながら出して、多目のオイルで皮目をパリっと揚げ焼きにするように焼く事が鉄則(又はオーブンの上面で皮目をパリっと、忙しい時はレンジ又は、焼かずに手で裂いてサラダに散らしても独特の風味がサラダに加わる、ま、今回はサラダにするほど無いので)。

試しに骨付き肉1個と唐揚用1個を普通に焼いて、
ソテーする時、作りたてはすぐに火が入るが、基本保存食なので普段はジックリ弱火で火を通して皮目をカリっと温めたり、火を切って余熱で肉部分にジックリ火を通す技もある

やはり他の唐揚用は結構身崩れしたので、リンゴの切り身と共に中華の様に炒め焼きにして

中華の様に穴あきお玉で皿に盛り付ける。

こんな感じで完成(手前は普通に皮目を焼いたもので、奥がリンゴと炒め合せたもの)↓

・やっぱり骨付き肉の方が塩加減が丁度良い(肉もシットリしている、コンフィらしいコンフィかもしれない)、唐揚用の方は塩加減がそんなにめちゃめちゃ辛くも無いけれど、もう1g塩を減らしてもよかったのかもって。

唐揚げ用は小さいから20分ぐらい加熱を減らすとシットリ感じがもっと残るかも、少し火が入り過ぎた様な・・・まあ普通、デカイ、チキンレッグで作るのだものな。

・リンゴ炒めの方は手早くやらないと塩加減が油脂で煮詰まるから少し塩気が濃くなる、そこも計算した方が良いかも、このままでも良いがリンゴと食べると凄く美味しいけれどね(合う!!)。

※本来ジャガイモや生野菜を添えるが、秋~冬はリンゴも季節感を出せていてアリだなって。
栗とか~、いや、栗のペーストならともかく、栗をそのまま入れてこのコンフィの塩気だと大学芋や芋の煮っ転がしみたいに甘辛くなるだけか・・・やはりペーストを添えるぐらいかな(懐に余裕があればだけれど・・・)。
サツマイモは塩分を吸い過ぎてしまうだろうな・・・。

などと、色々想像してみる。

結構利用されているガルニチュールは>、
・サルラ風のジャガイモのソテー・・・たっぷりの高温で長時間の加熱に耐えられるというガチョウの脂(グレス・ドワ)でジャガ芋に焼き色が付いてからニンニク、塩、パセリでソテーしたものをザルにあけて油をきったモノ(←そこにトリュフを散らす事も)。
・ポンムアンナ・・・イギリスのパンハギティーに似ているモノ(オーブンの中でひっくり返す専用の容れ物があるが、あれが便利そう)。
・栗をカラメル状に煮て塩で味付けしたモノ←ああ~名前が出てこない・・・
等を添えるようだ。
・コンフィ肉をソテーする時に冷えているのでジックリ弱火で火を通す為に一緒にジャガイモの薄切りとニンニクを焼く場合もある。

2日後ぐらいには、ここまで↑冷えて固まっている。
※コンフィは2日目ぐらいから又、更にシットリしてくる。

※ラードで作った時は鍋底に溜った肉汁をギリギリまで残して氷水で冷煎(?)

ラードとゼラチン質の肉汁を分離

水を少量加えてフライパンで煮詰めソースにするVer.の提供方法もある。

このあたりが素人の限界か。

<オマケ>

濾した時のオイルに混ざっていた自家製ツナのカスでパスタを作る(コンフィを作りながら、お昼ご飯)。

今日はペンネにしてみようっ!!

多少、塩を足して茹で汁と乳化させた中で絡める。

ピストゥも余っているので混ぜてしまえ!!(ローレルは自家製ツナの瓶に入っていたもの)

うん、(多少自家製ツナが古いはずだがオイルが固まって空気を遮断していた分、保存が出来ている・・・と思う)間違いなく美味しい。
ピストゥはチーズも松の実も入っていないから、魚介類でも具材を択ばない。
チーズが入っていたら滅多に魚介類と合わせないものな
(全く合わせない訳ではないが・・・チーズが好きだから気にはしないんだけれど、粉チーズも無いし・・・一応)
ピストゥにも塩気があるから乳化させた前後の塩を控えておいてよかった)

追加冷蔵庫で油脂が固まったままの時

暖かい季節は常温でも解けるが、

寒い季節や急いでいる時は、
コンロのかなり上で手で押さえる手もあるが熱いワリに効果が少ないのでオススメはしない

やはり湯煎が1番早いかも。

熱くなる前に取り出して、荒熱を取ってから又、蓋をして冷蔵庫へしまう。







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