ネフスキイを語り合う

2009-02-21 23:19:27 | Weblog
『ネフスキイ』を語り合う会のため神楽坂の出版クラブ会館へ。
電車のなかで読んでいた本に「ネフスキー通り」が出て来てびっくり。そんなこともある。
60数名の参加。びっしり。基調発言をお願いした黒瀬さんと斉藤さん、ふたりとも始まる前に「何話せばいいの?」ととまどい気味だったのが象徴的。とにかく断言的なことが一切言えない歌集。
わたしは名ばかりの司会で、とにかくひとりでも多くのひとにこの歌集について正直な話をしてもらいたいと思っていただけなので、ひどく暢気ではあったがそれなりに疲れた。いろんな意見が出て、そのいくつかに頷き、いくつかに首を傾げた。みんな同じだったと思う。けっこう手厳しい意見も出ていた。80歳を越えようというひとに、寄ってたかってこれだけ好きなことが言えるというのも贅沢なことだと思う。
ひとつ確信的に思ったのは、岡井隆は決して力など抜いていないし、闘い続けているということだ。そういう意味で、逆説(イロニー)を受け取る側がいなくなったという佐伯さんの話にいちばんなるほどと思う。しかし近年、これほど難しい(いろんな意味で)歌集もなかったんではないか。

懇親会は、適切な人数でなかなかおいしいものを(あまり食べれなかったけど)。岡井さんも終始ごきげんで何より。
後半はなぜかずっと外にいたので寒かった。
そのあと「モー吉」という店で鯨とか烏賊とか食べて、そのあとさらによくわからないまま歩かされてスナックみたいな店で「天城越え」とか歌ってぐだぐだになって帰る。

ラムちゃんと電話で話したのがめちゃくちゃ面白かったのだが、説明が困難なので深くは触れない。写真は「モー吉」の壁にあった絵。「モー吉」という店に行くと言われてわたしは「茂吉」という店だとばかり思っていた。歌人だもの。