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B面でかせごう!

京都なまりのフランス語通訳
*人見有羽子のポップでキュート*

秋の夜長は女性作者の書き物で。

2018-11-08 22:03:40 | 本と雑誌

ここのところの寝る前のお楽しみは、吉屋信子『自伝的女流文壇史』でした。

 

吉屋信子の同時代の女性作家たちのポートレイトになっていて、面白すぎる! かなりゴシップぽいところもあり、ええ、そこまで書いていいのか、という思い切りの良さもあり、かつ、当時の文壇の交友関係、力関係も垣間見れる貴重な文学史の資料です。

 

わたしとしては、吉屋信子のイメージががらっと好転。

こんなふうにグループのリーダー格で動いていた人とは知りませんでした。

文章も硬派で、でも細やかな心の機微がここかしこに感じられて、うわ、男前な女性じゃん!

 

またまた女性に勇気づけられました。

 

次は分厚い単行本が枕元のサイドテーブルにどっしりと。

女性作者による折口信夫の評伝。でも、そんじょそこらの評伝じゃなさそう、作者が持田叙子さんですから!

 

というわけで、ノブコづいてます。

 

 

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新学期を迎えて読書の秋スタート

2018-09-03 21:17:15 | 本と雑誌

寝られないと思ったら、その後ちゃんとたっぷり取り戻すので健康でいられるのかもしれません。

昨夜は、今朝の涼しさ、曇がちの天候も手伝って、なんと10時間寝てしまった。

翻訳の締め切り伸ばしてもらってるのに、10時間寝ちゃいかんでしょ、という自戒の念もあり、さっさと支度して

パソコン前に座りました。


でも宵っ張りで出会いがあるのも事実。観たかったテレビドラマシリーズがBSで放送されているのに遭遇。

エリザベス・モス主演の「ハンドメイズ・テイル/侍女の物語」。

数年前からフランスのサイト、確かルモンド紙? で、いい、いい、って聞いてたんですが、地上波じゃ無理だろうな、と思っていたら、ようやくです。すでにゴールデングローブ賞を始め様々な賞をゲットしている作品ですから、日本のテレビだってほっておくはずがないですよね。

どうやらHuluで独占配信しているらしく、もう2シーズンめ?。

ただ、わたしはHuluにどうやって加入していいか知りません・・・Netflix も知りません。アマゾンプライムでさえ二の足踏んでます。ひきこもりになってはいけないし、やはり映画は映画館でという主義です・・

でもテレビドラマならね、テレビ画面で見ても罪悪感はありません。しかもけっこう質が高いのが昨今で。

この「ハンドメイズ・テイル」も、夜中にさわりを観ただけですが、怖い〜〜〜。怖いけど良く出来てそうで、なおさら怖い。


そうそうディズニーで「メアリーポピンズ・リターンズ」も製作されたようで、間違いなく観に行きそう。

女の子向け児童文学といえば・・・

先日の毎日新聞書評で、生命科学者の中村桂子氏の『「ふつうのおんなの子」のちから』を、私の好きな日本近代文学研究者・持田叙子さん(=「荷風へようこそ」が好きでした)が批評していて、ダブルで狂喜乱舞してしまった。

わたしのマイブームと同期してる! あしながおじさんのジューディ、小公女のセーラ、赤毛のアン、ふたりのロッテ、長くつ下のピッピなどなど、「ふつうのおんなの子」にわたしたちは人生を習ったんだ。

そう思うと涙が出て来ましたよ・・・

男の子とちがって争わない、自分の身の丈の人生にささやかな幸せをみつけられる資質、う〜ん、いまこそ見習うべきヒロインたちね。

メアリー・ポピンズは3冊目の途中でちょっと休止中。彼女は自分の姿をショーウィンドにうつしてニッコリするのはご愛嬌だけど、周囲の人にあまり素直じゃないんですもん。

素直なヒロインに惹かれます。

仕事が一段落したら、中村さんの本は本屋さんで手にとって買います。

ペソアの代表作も図書館に予約しました。まだ読めてないのが恥ずかしいくらい。フランスにいるときに買っておけば良かったle livre de l'intranquillité... 。

フランスは新学期でラジオもようやく面白い番組を流すようになりました。それで、早速、こないだのペソアの番組は良かった! パリの友人がコメントで出演していて(=録音みたいでした)、あれ、この声は!で興奮しちゃって眠れなかったのでした・・・。さっそくメイルしたら、「僕はその番組聴いてない。今、トスカーナ」だって、ああ、フランス人はまだバカンスか!うらやましい・・

フェルナンド・ペソア、手強そうですが、児童文学と交互に読めば、ぐぐぐぐとメランコリーに沈みこむこともないでしょう。読みますよ。




 

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避暑の読書

2018-08-02 13:24:35 | 本と雑誌

極力、部屋に籠もって暑さをしのいでいます。

今年前半、入手しながらページをめくるに至らなかった幾冊もの本の中から、

まずは鷺沢萌さんの短編集『帰れぬ人びと』。

まずは「朽ちる町」。ほんの数頁ですでに暑さを忘れて、曳舟駅界隈の冬の夜です。

今、もうその風景は存在しないようです。

(執筆は1988年、バブルまっただなか)

行ったことがない町。今度、出かけてみます(涼しくなったら…)

 

昨夜は寝る前に少しずつ読んでいた『帰ってきたメアリー・ポピンズ』をようやく読了。

メアリー・ポピンズがあまり出てこない章もあって、そこには眠気を誘う・・効果もあったので!

あと二冊、続きが実家で待っているので、彼女にはまた会えます。

 

仕事と関係のない読書は、自分を少し取り戻す時間です。

大事です。

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読書女子とテレビっ子してます。

2016-06-19 20:48:50 | 本と雑誌

『トットてれび』が終わっちゃいました。寂しいわ。

テレビ黎明期の前半3回くらいが秀逸でしたね。

満島ひかる、可愛い! お洋服もステキ! で、目の保養でした。

トットちゃんロスなので、先日買った文庫本の『新版 トットチャンネル』を大事に読んでます。自信がなくなったり、溜息ばかりつきそうなときは、この本を開きます。トットちゃんの素直さにハッとさせられ元気になります。

トットちゃんも同じように不安になったり、落ち込んだりするので、あのトットちゃんでも?と、元気になるのです。


夜寝る前には『サガン 疾走する生』(訳:永田千奈ちゃん、イナルコ時代からのお友達です)をこれも大切にちょっとずつ読んでます。サガンが生きた時代だけでなく、作者が伝記を書くにあたってリサーチするくだりも盛り込まれており、こちらは同時代ですから、そのバランス感覚がノスタルジックな伝記になってなくて気に入ってます。サガンのいきつけのナイトクラブなど固有名詞もいっぱいでてくるので、千奈ちゃんリサーチもさぞかし大変だっただろうなあ、えらいなあ、と思いながら読んでます。

数年前、ディアンヌ・キュリスの映画『サガン』が日本で公開された時に購入していたのですけど、今まで読む機会がなくてとってあったのです。この冬から春にかけてサガンの作品4作くらい原書で読んだので、機が熟したという感じです。

ちょうどラジオ番組フランス・キュルチュールでも先々週、サガンの特集を4日連続で放送していて、こちらも面白かったので、なおさら勢いづきました。

先週はジョルジュ・サンドの特集でしたが、聞いているとサンドとはあまり接点がない気がして(サガンとは接点がある、というわけではないです!)、伝記も手元にありますが、う・・・・ん、読まないかも・・の気配です。


すっとばしてなんとか読んだのはエマニュエル・トッドの『シャルリとは誰か?』(文集新書)。すっとばしたので、理解したわけではないのですが、何が書いてあるかは目を通したので、またいつか機が熟したら、チャプターごとに集中して読めばいいや、と思ってます。


もうすぐフランス映画祭なので、読書なんて言ってられませんが、トットチャンネルに限っては、「いつもポケットにトットチャンネル」(=くらもちふさこの「いつもポケットにショパン」は素敵なタイトルでした。少女漫画にも時々回帰したくなりますがレジスタンスしてます。時間がないです)で、癒されようと思ってます。

母の話によると黒柳徹子さんがサッシャ・ギトリ通とか? まあ、母のテレビ聞きかじりのガセネタかも知れませんが、もし本当ならますますトットちゃん親近感アップ!


そうそう、今シーズンのテレビは『世界で一番難しい恋』、とうとう全回、看届けました! あのホテルの若社長役の、世間とはズレた発想と台詞回しがツボでした。波瑠ちゃんの洋服も毎回、可愛かったねえ。あれは波瑠ちゃんだから似合うんだろうなあ。


来シーズンは何が出るかな。


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サスペンスドラマで寝ついて、寝つけない時は・・・

2016-02-27 10:18:51 | 本と雑誌

ひさしぶりに、よう寝たわあ、で8時に自然に目が覚めました。

悪夢にもうなされなかったし、トイレにも起きなかったかな? 覚えてない。

計算上、9時間は寝てます。ゆうべサスペンスドラマの最後を見届けずに(薬が効いてきたようで)、ブチッと電源を切って寝ました。あれ、最後はどうだったんだろうなあ。あのテレビ通販の売れっ子キャスターが怪しい、とにらみながら(みな、そう思たはったと思います)、ま、どうでもええわ、な気分になり・・

サスペンスドラマも、自分の人生から遊離できたり、あらあ、大変な人生送っている人、いっぱいいるわ、私なんて大したことあらへん、と自分を相対化できるので、健康にいいですよね。しかも、現実に大変な人をドキュメンタリーで見た場合、複雑な心境になるばかりですが、フィクションやん、というかくれみのがあります。

うちの亡き父が、サスペンスドラマ大好きで、仕事が早く終わった日はリビングで横になって、午後も再放送のサスペンス、夜は夜で、またひとりでテレビを占拠してサスペンスか時代劇。

犯人を推理したり、最後には善が勝つ、というところで浄化作用ありますものね。

わたしも松本清張ものはけっこう好きなんですけどね、ちょっと色気があって。

先日「キャロル」の原作者で、ハリウッドでも多く映画化されている小説家のパトリシア・ハイスミスの話を、パリの友だちと電話でしていた時に彼が「でも、彼女はブス!」と言い放ったので、あらあ、そんな身も蓋もない、でも、お金が潤沢にあったからいいじゃないの、と擁護する姿勢をとったのですが、そういうと松本清張先生もちょっと通じるものがある・・・と秘かに思ったのでした。

ミステリー小説家が美形である必要は全くない。

松本清張さんにしても山崎豊子さんにしても、あれほどのものを書ける才能に、ほの字ですわ。


そうそう、先日、なかなか寝つけないので桜木紫乃氏の長編「無垢の領域」を一気に読み終えました。これは直木賞受賞の直後に出版された作品です、文庫本としては出たばかりです。だいたい「無垢」という言葉には、へ、なんやのん、無垢な女性って? と思うので、ちょっと懐疑的だったんですが、ああ、そういうことか、と読み始めて納得。ちょっとホッとしました。

いつも女性が強くたくましいのが彼女の作品の魅力ですが、今回は、男性たちが実母の、あるいは妹の直接的介護者という耐える立場に置かれていて、妻があるいは故郷の女友達が、経済的にも物理的にも彼らを支えて、アクティヴ。違和感なく読めるのが、今の時代ということでしょうか。




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