怖い

オーケン「治療塔」がめっさ面白い。
文庫化されていないものなので、あまり知られていない作品なんだが、普通に面白い。
この人は最近になってどんどん文章が読みやすくなってきている。今まで使わなかった「です・ます」調も多用している。なんでかはよくわからないけれど。「新しい人よ目覚めよ」などでみられたような小難しい文章のうえに内容までぐっちょんぐっちょんなものはもう書かれないような気がする。達観しているのか。

しかし、「治療塔」。怖い。現代の縮図のようだ。権力のやわらかな暴力…。