犬を連れての散歩道。
前方から年配の男性がやってくるのを見て、道をよけた。
するとすれ違いざま、「気を遣ってもらってすみませんネェ」と声をかけられる。
そして、「奥さん、あっちに行くんだったら、あのマンションの左手のところに今キレイな赤い花が咲いてますよ。イヤァ実にキレイだから見ていらっしゃい」とおっしゃる。
「まるで奥さんの若い時みたいにキレイな赤い花だから」だって。
「イエイエ、とんでもないです」と答えて別れたけれど、よくよく考えてみれば、「今の私って若くない?」「きれいに咲いてる花じゃない?」と、つまらないところで引っかかる。
まあ、確かにおっしゃるとおりで、若くもないし、花ならウ~ン…。
正直なおじいさんだ!
お世辞のつもりで言ったんだろうなぁ。
「せっかくだから、その赤い花とやらを見ておこうじゃないの」と、指差された方向へ向かった。
この辺りかと思うところをぐるっと歩いてみたが、結局赤い花は見つからずじまい。
どこにどんな花が咲いていたのだろうか。
ぜひ、私の若い頃に対面してみたかったのだが…。
前方から年配の男性がやってくるのを見て、道をよけた。
するとすれ違いざま、「気を遣ってもらってすみませんネェ」と声をかけられる。
そして、「奥さん、あっちに行くんだったら、あのマンションの左手のところに今キレイな赤い花が咲いてますよ。イヤァ実にキレイだから見ていらっしゃい」とおっしゃる。
「まるで奥さんの若い時みたいにキレイな赤い花だから」だって。
「イエイエ、とんでもないです」と答えて別れたけれど、よくよく考えてみれば、「今の私って若くない?」「きれいに咲いてる花じゃない?」と、つまらないところで引っかかる。
まあ、確かにおっしゃるとおりで、若くもないし、花ならウ~ン…。
正直なおじいさんだ!
お世辞のつもりで言ったんだろうなぁ。
「せっかくだから、その赤い花とやらを見ておこうじゃないの」と、指差された方向へ向かった。
この辺りかと思うところをぐるっと歩いてみたが、結局赤い花は見つからずじまい。
どこにどんな花が咲いていたのだろうか。
ぜひ、私の若い頃に対面してみたかったのだが…。