エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

ゼロ戦の「失敗の本質」を繰り返すな!

2012-04-02 06:19:11 | Weblog
これまでのスマートグリッドの推進は、スマートグリッドの技術面だけにフォーカスし、5年間の技術実証、その成果の6年目以降の実用化というアプローチでした。しかも、その対象地域は、横浜市、豊田市、けいはんな学研都市、北九州市それぞれの都市のうちの一区画に過ぎず(加えて、2011年度第3次補正予算により岩手県、宮城県、福島県における各地域でのスマートコミュニティを構築)、「点」だけをおさえるアプローチでした。私は、これをスマートグリッドの「プランA」と称していますが、これでは「電力大改革時代」の課題に対応することは到底できないことは明らかです(横浜市、豊田市、けいはんな学研都市、北九州市における実証実験に関しては、私が代表を務める一般社団スマートプロジェクトも、それぞれ何らかの形で関与しています)。

ここで思い出すのは、太平洋戦争のゼロ戦の話です。ゼロ戦は太平洋戦争が始まったころ、スピード、運動性能いずれにおいても世界最高の戦闘機でした。しかし、開発から4年経った終戦間近の時点では、世界のトップレベルから最高スピードで100km/hも引き離され、酸素が希薄となる高高度での戦闘はできない状況でした。ゼロ戦が時代についていけなかった最大の理由は、当初の段階での技術的完成度が高すぎ、改良を続けるための技術的余裕が少なかったからだと言われています。これがゼロ戦の「失敗の本質」です。

私は「プランA」から「プランB」への転換を提案していますが、「プランB」についてはいずれ明らかにしていきたいと思います。


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