エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

「スマートグリッド革命」(動向;日本におけるBEMS)

2011-02-22 07:05:06 | Weblog
HEMSに続いて、ビルのエネルギーマネージメント、BEMSへの動きが活発化しています。日本では建築物のZEB(Net-Zero Energy Buildings)化について、20年までに新築公共建築物等でZEB化を実現するとともに、30年までに新築建築物の平均でZEBを実現することが目標となっていますが、その基になったのは、09年11月経済産業省の報告書です。報告書では、「30年までに新築建築物全体での実現」というビジョンと既築の省エネ改修の効率が大幅に高まる場合、30年の業務部門の一次エネルギー消費量は概ね半減すると見込んでいます。また、これに伴い、追加的に必要となる投資額は概ね年間8000億円程度と見積もっています。
 ビジョンを実現するための方策としては、省エネ法における建築物の現行基準を早急に引き上げるとともに、将来的には、基準達成を義務化の検討などの規制の強化のほか、固定資産税の軽減等税制上のインセンティブを与えること等の支援策・誘導策の強化、ビルの省エネ性能を評価するラベリング制度の整備等を提言していますが、注目されるのは、09年7月にビルオーナー、設備・機器メーカー、ビル管理システムのベンダー、ESCO事業者より構成される「省エネビル推進標準化コンソーシアム」の活動推進やアメリカとの連携強化の必要性を謳い、BEMSをスマートグリッド実現のための必要不可欠な環境整備と位置付けていることです。

これを受けて東京ガスは、横浜市港北ニュータウンにある自社ビルを段階的に改修して、30年までにZEB化する計画です。9月までに太陽光発電、ガスのコジェネレーションアドを組合せたシステムをスタートさせ、将来は近隣施設にもエネルギーを供給しようとしています。また三菱地所は、東京の丸の内、大手町などの5地区で段階的に地域冷暖房システムを改修し、10年後をめどに5地区におけるエネルギー効率を25%向上させ、地域冷暖房のエネルギー損失をゼロにする計画です。鹿島は、ビル設備の省エネ運転システム、太陽光システムと地中熱のエネルギーを組合せて使う冷暖房システムなどの技術開発を進めています。


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