エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

「リアルワールド」と「サイバーワールド」の統合、融合

2011-08-23 06:49:35 | Weblog
スマートグリッドの出現は、エネルギー分野における「リアルワールド」と「サイバーワールド」の統合、融合という大きなパラダイムシフトの一環であると捉えることができます。21世紀の社会の構造を冷静に観察してみると、「リアルワールド」と「サイバーワールド」の2つが併存し、両者の相互作用により人間のトータルな活動が成り立ち、社会が進化していくという構造となっていることに気づきます。「リアルワールド」には、人の流れ、物の流れ、お金の流れとエネルギーの流れの4つの流れがあり、「サイバーワールド」には情報の流れがあります。これらの流れを統合、融合していく過程で巨大な市場の出現による革命的な変化が起こり、新たな社会基盤を構築することができるようになります。
この2つの世界の統合化、融合化の過程の第1段階は、「お金の情報化」です。今や、「リアルワールド」での紙幣やコインの流れとともに、電子マネーやオンライン・トレードなど電子化された数字が「サイバーワールド」で流通するようになっています。第2段階は「物流の情報化」です。「リアルワールド」でのいろいろなものにICタグをつけたり、GPS機能内蔵の携帯電話を活用して、そこからの情報を「サイバーワールド」で管理するもので、食のトレーサビリティ、子供たちの見守り、GPSで表示された地図情報へのきめ細かなサービスの提供などが発展しています。第3段階が「人の活動の情報化」です。ITSでの人の交通活動の広域監視、デジタル・アーカイブ、体内にナノデバイスを埋め込んで無線で健康モニタリングするなど、人間の活動を電子化したり、電子化された人間の活動を見たいといいうニーズに対応しています。
この「リアルワールド」と「サイバーワールド」の統合、融合の最終段階として起こっているのが、「エネルギーの情報化」です。この段階ではじめて「リアルワールド」での流れの中で唯一「サイバーワールド」での情報の流れと結びついていなかったエネルギーの流れが情報の流れと統合、融合します。

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