エコポイント&スマートグリッド

省エネ家電買い替え促進で有名となったエコポイントとスマートグリッドの動向を追跡し、低炭素社会の将来を展望します。

NPOの動き:残ったのはエコポイント!

2008-10-14 20:32:35 | Weblog
90年代後半より特定の地域だけで流通する「地域通貨」(「補完通貨」と呼ばれることもあります)が環境のみならず福祉、コミュニティ、商店街活性化などの分野でも脚光を浴びました。99年NHKで放送された『エンデの遺言』での「投機するお金とパンを買うお金は別であるべきだ」というミヒャエル・エンデ(ドイツのファンタジー作家)のメッセージは、人々の心を打ち坂本龍一さんの音楽は一世を風靡しました。日本全国300地域以上が取り組み、日本は世界一の地域通貨導入国になったのです。
ただ、その地域通貨が最近パットしません。どうしたことでしょうか?決して人々の理想や熱意が失われたというわけではありません。この未曾有の世界的金融危機を前にして、エンデのメッセージこそ再び人々の心を魅了するものであるに違いありません。
「なぜ、このような危機的状況なのに人々は地域通貨を口にしないのだろうか?」、これは私の偽らざる疑問です。
しかしよく観察すると、「地域通貨」がすべて下火になったわけではないことに気づきます。地域通貨の中には、リサイクル、太陽光などの新エネルギーの導入、地域の循環型社会の形成、ゴミゼロなど環境面で着実にその活動を発展させてきたものが数多くあるのです。
NPOと行政が協働して太陽光エネルギーの導入を進めている滋賀県野洲市、商店街の美化とボランティア活動を結び付けている新宿区早稲田、環境に優しいコミュニティバスの運行で街中に活気を取り戻している茨城県土浦市、新聞紙の回収と公共交通機関の利用を結び付けている福岡県みやこ町・福岡市・刈田町、地元金融機関である三重銀行とタイアップしてJマネーというお金の循環を構築している三重県四日市市など、元気な地域通貨は環境に関係しています。
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