新型コロナウイルスの感染に気づかず、社会生活を送る「隠れ陽性」が増えているという。9月16日付けで日経新聞が伝えている。
それによると、東京都が繁華街などで希望者を対象に行っている無料検査で7月11日までの1週間の感染率が0.05パーセントだったものが直近9月5日まででは0.64パーセントと12倍に跳ね上がっている。
一方、東京都のPCR検査検査能力は1日当たり97,000件とされているが最近の行政検査数は1万人を下回り、発表される感染者数も減少傾向にある。
実態を表しているのか疑わしい。
政府は行動制限の緩和を実験的に進め、希望者全員のワクチン接種が完了する11月頃には本格実施を検討しているようだがワクチン万能でないことはブレークスルー感染が示している。
行動制限緩和の方向は賛成だが、そのためにはずっと言われている検査・隔離・医療の態勢強化が必須だ。実験対象地域の選定は多分〝手挙げ方式〟になるだろう。
各県に「バスに乗り遅れるな」の気運を醸し出すのは自民党の上手いところだ。惑わされてはならない。
何故、検査数が増えないのか。行政機関の手が回らないのであればハード、ソフトの強化策を打たなければ第6波は避けられない。行動緩和とリバウンドというチグハグな事態になるのは目に見えている。
1年半以上も基本対策が半ば放置されて自宅死にまで至った。総選挙では抽象論で誤魔化す政党はどこか、注目だ。
穴の開いたバケツで水を汲むようなことは時間とカネの無駄遣いである。