楕円と円 By I.SATO

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心許ない野党連携

2023年01月19日 | 日記

来週23日から半年近い通常国会が始まる。

戦後政治の背骨を成していた憲法9条と国是の「専守防衛」が揺らぎ始めているが、野党に緊張感は感じられない。

アリバイづくりのような形ばかりの〝連携〟に現れている。

 

16日~17日になってようやく立憲の呼びかけと思われるが動きがあった。

立民と維新は防衛費増額に伴う増税方針を追及する考えで一致した。

しかし、維新は一方で自民と憲法改正やエネルギー政策、安全保障など考えの近い分野では協力を進めるというから会期中に亀裂が入るだろう。

 
立民と共産は防衛費増額に伴う増税方針に反対し、旧統一教会問題を巡り、教団側との接点が指摘される細田博之衆院議長について関係性を説明すべきだとの認識でも一致したという。
 
しかし、共産は「維新は反撃能力(敵基地攻撃能力)の保有や、大軍拡を推進している。」と批判しており、立憲と維新の連携が強まればこれまた亀裂が入りそうだ。
 
 
17日になって国民、れいわ、社民、衆院「有志の会」を含む野党7党派が集まって、防衛費増額に伴う増税方針に反対の立場で連携していくことを確認した。
オール野党で一致しているのは防衛費増額に伴う増税方針に反対だけである。
 
 
しかし、これはあくまで「国会対策」上の確認事項であって、これからの通常国会で議論すべきは日本の防衛政策の大転換そのものであり、費用調達の手段ではない。
 
これでは4月の地方統一選挙が終わるまでは、防衛増税の時期も方法も曖昧にした政府の〝鉄板答弁〟で逃げ切られのは明らか。
リードオフマンの野党第一党の立憲のヤル気の無さだけが浮き彫りになっている。
 
 
法政大の山口二郎教授が「戦後日本の政治学は、戦争で死んだ学徒兵の無念を背負って出発したが、もはやその出発点が失われて、戦争を1つのオプションと考える若手学者が大手を振る時代。老兵は最後まで戦争を避けることが政治の使命とわめきながら消えていくのだろう。」とツィートしているのが防衛政策の行く末を暗示しているようで気になる。
 
 
防衛政策の他にも野党統一して政権に対峙すべき喫緊の幹の課題は、奇しくも一発の銃弾が切り裂いた戦後政治の暗部と見られている旧統一教会と自民党政治の関わりの解明であり、周辺諸国との行き詰まった外交の打開策があると思う。
 
長丁場、野党は基本政策をしっかりさせた上で経済政策、コロナ対策、原発政策等々を闘わせなければ有権者には政権選択の余地の無い閉塞政治が続く。
 
 
麻生太郎の陽動作戦にハマってはならない。