中村哲氏の不慮の死が昨日(12/4)のニュース速報で伝えられた。
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砂漠に木を植え、蒸散作用で雲を造り、雲に雨を降らせ、その水を試行錯誤して造った潅漑水路に集め、井戸を掘り、栽培した農作物で人々を飢えから救うという気の遠くなるような人道支援を30年続けている医師を『人は愛するに足り、真心は信ずるに足る』(岩波2010)で知った。
今では65万人もの難民が用水路の流域に帰農しているという。アフガンでは農業が出来ることが生活出来ることと直結している。
「個人の心情や生き方を超える問題です。一度手をつけた時点で、否が応でも継続性が求められます。そうでなければ無責任で終わります。」重い言葉だ。
どのような勢力が銃撃したのかは分からない。
新聞社のインタビューで『日本人だからという理由で標的にされたことはありません。日本には他国の戦争に加担しないという掟があることをアフガニスタン人は知っています。』『自衛隊が来たら私は逃げます。』と語っている。
多くの識者、海外支援経験者が指摘してきたように、国際社会で〝日本にしか出来ない立ち位置〟を考え直すことがせめて報いることではないかと思う。
今の様々な政治状況に照らして、あまりに象徴的で理不尽な出来事だ。