団塊太郎の徒然草

つれづれなるままに日ぐらし

阪大など、相反する性質持つチタン合金の複合化に成功-人工関節の適正骨再生に道

2013-10-23 16:12:49 | 日記
大阪大学大学院工学研究科の中野貴由教授らの研究グループは、高強度でたわみにくい高弾性率のチタン合金と、比較的強度が低く弾性率も低い、しなやかなチタン合金の複合化に、3Dプリンターの一種である電子ビーム積層造形法を用いて成功した。新材料はインプラント周囲の骨質劣化を防ぐことに貢献できそうだ。

 東京医科歯科大学の塙隆夫教授、ナカシマメディカル(岡山市東区、中島義雄社長、086・279・6278)との共同研究。中野教授らは、骨を治癒するインプラントを埋入すると、骨の密度や強度が低下する可能性があることを臨床研究で見いだした。

 開発した材料は高強度で高弾性率を示す従来の生体用チタン合金に、低弾性率のβ型チタン合金を電子ビーム積層造形法で混ぜ合わせた。2種類のチタン合金の境界(界面)はもろさの原因となる材料が混合することなく、平滑に結合できた。従来品に比べて10ギガパスカル程度低い弾性率を示したという。


日刊工業新聞


酸化グラフェン水溶液、潤滑油よりも低摩擦-岡山大が発見

2013-10-23 16:11:39 | 日記
 岡山大学の木之下博准教授と仁科勇太助教らの研究グループは、炭素原子が蜂の巣型に並んだシート状構造物のグラフェンが酸化された「酸化グラフェン」を水に分散すると、その水溶液が潤滑油よりも低摩擦であることを発見した。ステンレス材などの切削加工で潤滑剤の代わりに使えば、廃棄コストを大幅に下げられる。遠心分離で酸化グラフェンを回収する処理方法であれば、廃棄コストは半分程度になる可能性があるという。
 1%の重さの酸化グラフェンを分散させた水の中で、ステンレスと超硬合金のタングステンカーバイドを使い摩擦試験を実施したところ、一般的に使われる水溶性潤滑剤に比べて摩擦の程度は2分の1小さかった。摩擦による抵抗の小ささを表す摩擦係数は、0・05だった。
 また原料は炭素、水素、酸素なので環境負荷が小さく、廃棄物は燃やせるため処理コストも抑えられる。従来の潤滑剤は廃棄に要する高いコストが課題だった。


ドラフト契約金をめぐる落合発言「面倒な提言」と球団関係者

2013-10-23 12:00:58 | 日記
2年前、中日ドラゴンズの監督を退任した落合博満(59)氏が、今度は同球団のゼネラルマネージャー(GM)として現場復帰した。24日にはドラフト会議が実施されるが、選手との契約金についても落合氏はドラスティックな改革案を持っている。

〈幾ら出したっていいじゃない。何で金額に上限を設けなきゃいけないの。この選手が、ほんとうにドラフト一位でその金額に見合うやつだとしたら、別に十億円出すなら出したっていいじゃない。何でそこで一億におさめようとするの〉(『新潮45』2012年5月号)

 かつて「栄養費」などの名目で、入団前の選手に資金援助が行なわれてきたのは周知の事実だ。落合氏の提案は、裏金飛び交う球界の実情への皮肉とも取れる。

「どの球団も喉から手が出るほどほしい選手なのに、1球団からしか指名が入らなかったり、不自然な競争がまかり通っているのが現在のドラフト。

 契約金の上限は、各球団の公平主義から生まれたはずなのに、その建前が資金力のある球団をかえって助けているということを落合氏は指摘したかったのか。あるいはカネを注ぎ込めば強いチームを作れるという考えに対して、“オレのように選手を見る目があれば関係ない”といいたかったのか。いずれにしても面倒な提言だ」(パの球団関係者)

 選手としても、監督としても一貫したブレない理論を持ち続けた落合氏が、聴衆や読者へのリップサービスでこれらの発言をしたとは考えにくい。



現役時代の落合博満 常識に喧嘩売り数々の権利を勝ち取った


監督を退任してから2年ぶりに現場復帰し、中日ドラゴンズのゼネラルマネージャー(GM)に就任した落合博満氏(59)。現役時代の落合氏は球界の“常識”に無謀とも見える喧嘩を売り、周囲の批判をよそに数々の権利を勝ち取ってきた。

 1985年に発足した日本プロ野球選手会は、選手たちの労働組合である。落合氏は副会長として選手の権利拡大に尽力した。

 6年後の1991年には、日本初の年俸調停を申し立てている。これは野球協約で認められている権利であり、落合氏の申請は、経営側の提示に泣き寝入りしがちな選手たちに発憤を促す目的が大きかったが、当時の世間やマスコミからは「金の亡者」と罵られる屈辱を味わう。無力さを実感した落合氏は、翌年、選手会を脱会している。

 それでも落合氏は「オレ流」を貫いた。1993年には、フリージェント(FA)制度の利用“第一号”として、巨人に移籍する。スポーツジャーナリストの永谷脩氏がいう。

「一番の狙いはFA制度を形骸化させないことにあったし、巨人に入団したのも“最も自分に高い評価をくれたから”というものだった。この時も世間の評価は“銭ゲバ”と散々だったが、彼は“何の保障もない個人事業主であるプロ野球選手として当然の権利”として全く意に介さなかった」

 世間から顰蹙(ひんしゅく)を買い、球界の慣例から逸脱しても信念を曲げない強さは、必然的に敵も作った。

 事実、中日での前政権時代も氏の実力を高く買う白井オーナー以外の球団フロントは「反落合」一色で、監督就任8年間はすべてAクラス、うち4回でリーグ優勝という驚異的な成績を残したにもかかわらず、2011年には追い出されるように球団を去った。今回のGM就任で現球団社長をはじめ多くのフロント陣が交代したのも、高木政権時代のチームの低調を追い風にして「反落合派一掃」を落合氏が突きつけたからだと噂されている。

※週刊ポスト2013年11月1日号

アマゾン 定価販売が義務となる日本の書籍でマージン丸儲け

2013-10-23 11:56:40 | 日記
 書籍やDVDだけでなく、日用品や家具、ネジ1個でも注文できるアマゾンは、世界的な企業の代表格だ。そのアマゾンがなぜ、いまも成長し続けているのかについて大前研一氏が解説する。

 * * *
 アマゾンは、株取引をコンピューターで自動化するシステムをウォールストリートに提供する会社で上級副社長を務めていたジェフ・ベゾスが独立して1994年に創業した。ベゾスは翌1995年にインターネット書店を開設したが、当初から「私は本屋では終わらない。世界最大の小売業になる」と宣言していた。

 そしてCDやDVDなどの一義的に決まる(それしか選択肢がない)左脳型商品で事業を拡大しながら、デジタル新大陸の“三種の神器”である「ポータル」「物流」「帳合」を拡充していった。

 ところが次に、一義的には決まらない(選択肢がいろいろあって人によって好みが異なる)右脳型商品の家具に参入して惨敗した。お客さんが思っていたのと大きさや色調などが違っているケースが頻発し、全く売れなかったのである。

 その時、ベゾスが注目したのがオンライン小売店の「ザッポス(Zappos)」だ。台湾系アメリカ人のトニー・シェイが投資家、そしてCEOとして急成長させたザッポスは、靴のネット販売で大成功を収めていた。ネットでは売れないと言われていた右脳型商品の典型である靴で、なぜザッポスは成功したのか? 「返品自由」のビジネスモデルを確立したからだ。

 靴はリアル店舗に行っても、ピッタリ合うものを見つけるのは大変だ。何足も履いてみなければならない。しかし、ザッポスなら4足でも5足でも注文して自宅で洋服と合わせながら試し履きし、サイズが合わなかったり、デザインが気に入らなかったりしたら、自由に返品できるのだ。

 この仕組みが右脳型商品を売る解決策だと気づいたベゾスは、2009年に12億ドル(当時の為替レートで約1070億円)でザッポスを買収し、靴だけでなくファッション、バッグ、ジュエリーなどの右脳型商品を次々に手がけていったのである。

 何でもかんでも返品自由にできる理由は、アマゾンが世界最強の物流を持っているからだ。ちなみに、日本での物流の強化には、日本の出版界が“貢献”している。アメリカでは本のマージンの中から20~30%を割引して売っているが、日本の場合は再販制度の下に定価販売が義務づけられているため、マージンを丸儲けできるのだ。その利益を物流の強化に注ぎ込んできたのである。

 さらにベゾスは2012年に、倉庫用の自走式ロボットなど物流拠点向けのシステム開発を手がける「キバ・システムズ」も、7億7500万ドル(約650億円)で買収した。キバのシステムは、商品棚の間を多数のロボットが自走して出荷用の段ボール箱を集めてくるもので、倉庫の省力化や処理時間の短縮を図ることができ、人件費の削減や出荷作業の効率化につながる。

 ザッポスはネバダ州、キバはマサチューセッツ州の会社だが、拡大するアマゾンの生態系に呑み込まれたわけである。


※週刊ポスト2013年11月1日号

韓国の対日姿勢、要求は仏、ベトナムの歴史認識と比べて特異

2013-10-23 11:53:56 | 日記
朴槿惠大統領のベトナム訪問(9月7~11日)は長年の韓国ウオッチャーにとっては実に興味深いものだった。表向きは原発輸出問題をはじめ経済協力強化のセールス外交だったが、裏には歴史問題があり、関心を引いた。韓国とベトナムは干戈(かんか)を交えた1960~70年代のベトナム戦争の歴史認識ではまったく意見が違うからだ。

 朴大統領にとってベトナムは格別な相手だった。ベトナム参戦は父・朴正煕大統領の決断で行なわれ、延べ33万人もの派兵とひきかえに、道路建設や輸送などの“ベトナム特需”で潤い、経済発展の大きなきっかけになった。しかし朴大統領は今回のベトナム訪問に際し、こうした過去にはまったく触れなかった。

 ベトナムにとってあの戦争は米韓による侵略戦争だが、韓国にとっては自由を守る正義の戦争だった。つまり安倍晋三首相が語ったように、国際的に「侵略戦争の定義は定まっていない」というまさにその具体例なのだ。

 安倍発言に韓国は猛烈に反発したが、韓国自身、自ら経験した戦争をめぐって定義は固まっていない。ベトナムを持ち出すまでもなく、朝鮮戦争(1950~53年)もそうだ。韓国は「北による侵略戦争」と主張するが、北朝鮮は「南の侵略を撃退した正義の祖国解放戦争」といっている。

 日本に対しあれだけ歴史直視とか正しい歴史認識、つまり歴史認識の一致を要求する韓国が、北朝鮮やベトナムとは歴史認識が一致しなくても平気なのだ。いや、むしろ歴史認識などという迂遠なものにはこだわらず、棚上げして対話や交流、協力をやっている。これが国際関係の常識だ。

 朴大統領は日韓関係について「加害者と被害者の歴史的立場は1000年経っても変わらない」(3・1節演説)といって日本を驚かせたが、そんな考えはいつでも必要に応じて棚上げできるのだ。

 しかしベトナムは1992年の国交正常化に際し、旧敵国の韓国に謝罪も反省も補償も求めていない。それだけではない。ベトナムは60年以上も植民地支配したフランスに対して謝罪・反省・補償は要求していないし、フランスも何もしていない。

 朴大統領や韓国世論(マスコミ)は、こうしたベトナムやフランスの姿勢にはなぜか口をつぐむ。フランスやベトナムの歴史認識を直視すれば、韓国の対日姿勢、要求がいかに特異で国際常識からはずれているかが分かる。

 日本は国際的には異例の謝罪・反省・補償を繰り返しているが、韓国は日本を非難し続けている。これではもう付き合いきれない。

 朴大統領のベトナム訪問から数日後の9月13日、韓国の新聞各紙は、「オランダがインドネシア支配時代の住民犠牲について謝罪・補償を発表した」とこれみよがしに報道した。インドネシア独立闘争鎮圧にからむ即決処刑事件で初めての謝罪・補償というが、韓国マスコミは「戦争犯罪を否定し賠償責任を回避する日本とは対照的だ」(東亜日報)と反日報道に仕立てている。

 しかしオランダは、インドネシアを300年以上にわたって植民地支配したことについてこれまで謝罪・反省・補償など一切していない。このことにはまったく触れず、都合の悪い事実には目をつぶり、何が何でも日本非難につなげるいつもの手口なのだ。

 ベトナムやインドネシアの首脳がフランスやオランダに対し「過去の被害・加害の立場は1000年経っても変わらない」などと言ったことはないし、今後も言わないだろう。経済的には韓国よりはるかに劣るベトナムやインドネシアの、この毅然として成熟した態度─歴史認識を韓国も見習ってはどうか。


文/黒田勝弘=産経新聞ソウル駐在特別記者

※SAPIO2013年11月号