団塊太郎の徒然草

つれづれなるままに日ぐらし

宇宙線で核物質探知 英、テロ対策に実用化へ

2013-10-05 16:27:51 | 日記
 【ロンドン共同】宇宙線から発生するミュー粒子を利用した核物質の探知方法を、英政府が次世代の核テロ対策技術として実用化する計画を進めていることが5日までに分かった。英内務省が共同通信の情報公開請求に対し認めた。実際に配備されれば、現在普及している放射線の探知装置では発見が難しい隠匿された核物質に対する監視能力が飛躍的に高まり、違法取引される核物質の流通阻止にも役立つと期待されている。

 ミュー粒子は、地球に降り注いでいる宇宙線が大気にぶつかってできる。普通は直進し物質を通過するが、ウランやプルトニウムなど重い放射性物質を通過すると方向を変える。


税金は<婚活支援>より<子育て支援>にもっと回せ!

2013-10-05 16:18:00 | 日記
「婚活イベント」国が支援…来年度、基金創設へ

内閣府は、結婚相手を探すため地域で開かれる「婚活イベント」に、運営費など財政面の支援を検討している。

 イベント費用などを賄うための「少子化危機突破基金」(仮称)を2014年度から創設する案が出ている。安倍内閣が力を入れる少子化対策の一環で、内閣府が7日に開く「少子化危機突破タスクフォース」(議長・森少子化相)の部会で、有識者を交えて具体的な議論を始める。

 内閣府では、結婚から出産まで幅広く活用できる基金をすべての都道府県に設け、男女の出会いの場を地域ぐるみで企画する大規模イベント「街コン」などの費用を補助する仕組みを想定している。結婚しても経済的な理由で出産をためらう夫婦がいることを考慮し、新婚家庭や子どもの多い家庭が公営住宅に優先的に入居できるための支援も行いたい考えだ。

 関西大の宮本勝浩教授(理論経済学)が5月に発表した試算によると、300人規模の街コンを年間2000回行った場合、交際を始めたり、結婚を決めたりしたカップルのデート代や結婚費用などで経済効果は年間約1400億円に上った。内閣府は、婚活支援が消費拡大や地域活性化にもつながると判断し、てこ入れすることにした。


JR横浜線踏切事故:学ぶべきものは/神奈川

2013-10-05 16:07:44 | 日記
 横浜市緑区の踏切で、倒れていた男性(74)を助けようとした会社員村田奈津恵さん(40)=同区台村町=が電車にひかれて亡くなった事故で、安倍晋三首相は「勇気をたたえる」として書状を贈ることを決めた。県と横浜市も知事と市長の名で「感謝状」を贈るという。弔意を示すことはあり得るだろう。しかし、命が失われた事故を美談にすることで、大切なものが見落とされるのではないか-。そう感じている人もいる。

 書状を贈る理由について、菅義偉官房長官は語った。「勇気ある行動をたたえる」「他人にあまり関心を払わない風潮の中で、自らの生命の危険を顧みずに救出に当たった行為を国民とともに胸に刻みたい」。そして、「総理もぜひたたえたいという話をされていた」。

 ■言葉見当たらず
 2005年に母親を踏切事故で亡くした加山圭子さん(58)=同市神奈川区=はしかし、同じ言葉を口にすることはできない。

 事故翌日の2日、事故現場の踏切に献花に訪れた。「『お悔やみ申し上げます』とか『ご冥福をお祈りします』とか、簡単には言えなかった。やり切れない気持ちでいっぱい」

 母は、保安係が誤って手動式の遮断機を上げたため、踏切内に入ったところを電車にはねられた。全国の踏切事故の遺族でつくる「紡ぎの会」代表を務め、事故のたびに花を手向けてきた。公共の場であり、安全であるべき踏切で悲劇が繰り返されないことを願ってきた。

 事故の形態はさまざまだが、大切な人を失った悲しみに違いはない。自身の過去と重なるだけに、なおさら言葉は見当たらない。「今はまだ、現実を受け止められないかもしれないし」

 強調したいのは、警報器や遮断機があっても踏切の中に簡単に入れてしまうという、そもそもの問題だ。「小さい子どもや認知症の高齢者が迷い込む危険性もある。高架にするなど踏切自体をなくせないものか」。弱者が被害に遭うという今の社会を象徴する問題であるとも感じている。

 国土交通省によると、2012年度に発生した踏切事故は295件。121人が死亡し、99人が負傷している。

 ■まず非常ボタン
 ある鉄道会社の男性社員は危惧を抱く。「今回の行動が正義なのだということになれば、同じような事故が起こる可能性もあるのでは」

 鉄道各社は「人の立ち入りを見つけたら、非常ボタンを押してほしい」と口をそろえる。「社員であってもまずは電車を止めるための行動を取る。『どうして助けないんだ』と思うかもしれないが」。電車を止め、あるいは少しでも速度を落とすことで衝突によるダメージを減らすことができるからだ。

 線路内にいる人を助けようとするより、非常ボタンを押す方が早くできる。だが、男性は「今はそういうことを口にすれば、ひどい人と言われそうなタイミング。美談としてエスカレートしていくのが怖い」とも感じる。「『線路に入らないで』とは言えても『人を助けないで』とは言えない。危険だから助けに入ることは絶対に禁止、と伝えていくしかない」

 ■目の前の対策を
 目撃者の証言によると、村田さんに救助された男性は自殺を図ろうとした可能性もあるとみられている。

 自殺対策に詳しい横浜市こころの健康相談センターの白川教人センター長は、「もし自殺者を救った事案であるならば、これを機に国としての自殺対策をもう一段踏み込んで発信することが、国民の助けになるのではないか」と話す。

 自分を救助した女性が亡くなり、それを国を挙げて美談とするなら、自殺願望があった可能性のある男性が精神的に追い詰められることは想像に難くない。村田さんの母親も取材に対し、「男性のフォローもお願いしたい」と語っている。

 男性が線路に横たわっていた経緯は明らかにはなっていないが、自殺未遂者は同じ行動を繰り返すことが指摘されている。白川センター長は「男性が抱えていた問題を探り、支援する必要がある」とも訴える。

 ■「美談」のあとで
 事故現場から車で数分の団地に、その表札は見当たらなかった。

 01年1月、JR山手線新大久保駅のホームから転落した男性を助けようと、居合わせた韓国人留学生とカメラマンが線路に飛び降りた。救助は間に合わず、3人とも死亡した。

 カメラマン関根史郎さん=当時(47)=は母千鶴子さんと、この団地で暮らしていた。事故後、勇気ある行動をたたえようと国や市の関係者が相次いで訪れ、賜杯や顕彰状を手渡していった。千鶴子さんは無言で説明を聞き、深々と頭を下げた。

 「息子を静かに弔ってあげたい。本当はそっとしておいてほしい」。同じ団地に住む女性(72)は千鶴子さんがそう漏らすのを聞いた。女性は続く言葉が忘れられない。「美談であろうが何であろうが、息子が死んでしまったことに変わりはない」

 事故から数年後、一人自室で息を引き取っていた千鶴子さんが近隣住民らによって発見された、という。

 ◆JR横浜線踏切内での人命救助と事故の経緯 1日午前11時半ごろ、横浜市緑区中山町のJR横浜線の踏切内で倒れていた無職男性(74)を会社員村田奈津恵さん(40)が助けようとし、電車にひかれ死亡。男性も鎖骨を折るなどしたが、命に別状はなかった。村田さんは父親(67)の乗用車に同乗し、電車が通過するのを待っていた。線路に横たわっていた男性を2本のレールの間に動かして救助したとみられ、男性の上を電車が通過して助かった可能性が高い。

 ◇
 ■批判封じる 空気怖い、精神科医・香山さん
 事故の犠牲になった村田さんをたたえる安倍晋三首相の書状をどう見るのか。精神科医の香山リカさん(53)に聞いた。

 非常に違和感を覚えている。長嶋茂雄さんと松井秀喜さんの国民栄誉賞をはじめ、安倍首相はことさら光の当たる場面に登場しようとする。その延長で、今回はヒューマニズムの感動に自分の姿を刻もうとしている。

 パフォーマンスだとの批判も想定しているだろうが、その声を上げると「長嶋さんを認めないのか」「村田さんの死を非難するのか」という議論のすり替えで、逆に攻撃に遭う。微妙に、絶妙に批判しづらい対象を選んでいる。本来は短絡的な賛成反対では語れないことのはずなのに。

 深読みかもしれないが、自己犠牲を推奨し、誰かのために命を省みないことを全面肯定しているかのようだ。両親からすれば「生きてほしかった」と思っているだろうし、救助自体にも多様な意見があってしかるべきなのに、そういった議論を封じ込めてしまう。

 政府は本来、事故防止など現実的な方向を示すべきなのに、精神論に入っていこうとする。「こうあるべきだ」という規範を押し付けようとする空気が怖い。

 ご両親にしたって、悲しくてやりきれないだろうに、英雄視されることで、きちんと悲しめなくなるのではないか。それは戦争でわが子を失った親と同じ。死んでほしくなかったと言えない苦しみを与えてしまう。

 いまの社会は、いつ自分が少数派になるか分からないという不安感がある。そこに陥るとはい上がれないという恐怖から、多数派を見つけて、そこに属することで安心しようとする。そういう意味では「今はこれが正しい」というトレンドをつくり出すゲームの中で、社会を覆う不安感が政権運営に利用されてしまっているのかもしれない。


カナロコ by 神奈川新聞 10月5日(土)11時45分配信

<はだしのゲン>英訳者の講演中止 東京の中学

2013-10-05 13:44:49 | 日記
広島での被爆体験を描いた故・中沢啓治さんの漫画「はだしのゲン」の英訳出版に尽力した米国人翻訳家、アラン・グリースンさん(62)=東京都杉並区=による生徒への講演を4日に予定していた同区立井荻中学校(赤荻千恵子校長)が、前日に急きょ中止したことが分かった。講演は別の講師に差し替えて行われた。グリースンさんは「『近ごろの事情』などと曖昧な説明を受けたが、圧力や自己検閲があったのか」と話している。

 講演は「いのちの教育」と題し、「いのちについての考えを深め、自他のいのちを尊重する心を養う」のが目的だった。

 グリースンさんは1977年から、複数の中沢さんの漫画作品の翻訳と米英での出版に尽力。2009年には、金沢市の主婦らによるグループが米国でゲン10巻を完訳出版した際も監修した。原爆関連では、広島県立広島第一高等女学校の生存者による文集「平和への祈り」英語版の翻訳・編集も担当した。

 赤荻校長はグリースンさんに電話やメールで、「はだしのゲン」の英訳を通して伝えたかったこと▽心に残った言葉▽言葉選びで工夫した点--などを要望。グリースンさんは全校生徒約350人に約40分間話す予定だった。グリースンさんによると、講演依頼は約2カ月前にあり、準備を進めていたが、3日夕方に赤荻校長から電話で「中止する」と告げられたという。

 グリースンさんは「私は『ゲン』の翻訳者の一人でしかないが、事務所近くの中学校の依頼だったので、光栄に思い引き受けた。松江市教委の閉架問題の影響なども聞いたが、校長は『社会の流れ』『近ごろの事情』『内部の決定』としか説明しない」と憤る。

 取材に対し、赤荻校長は「都教委や区教委には相談していない。自分の判断」とした上で、「『はだしのゲン』は読んだことがない。生徒も勉強していないので興味が持てないと考えた。『はだしのゲン』に特化しないでほしいと伝えたら、断られた」と話した。

 4日は元小学校長による「ことばの教育」に差し替え、「いのちに関する詩」を取り上げた。【
松本博子】