しばらく絵を描くことから離れていました。
理由はないよ。
あえて言えば、趣味の歩き、
ブログを書くことの他の時間を
自治会活動にたっぷりとられていた
ということもあります。
間もなくやってくる秋祭りの季節。
例年なら10月の第二日曜が
本番となるのだが、ことしは
昨年引き続き、コロナ化の中での
祭りをどうするかという点で、
それはもうやきもきしていた。
週末はずっと寄合で、
それに向けてのいろんな下打ち合わせが
どんどんやってきていた。
このことについては、
また別の機会に書くとして
そんな日々の中で、
画用紙を広げて絵を描くという
作業にはなかなか入れなかった
ということがあります。
まあいくらのんきなdoironでも
そんな日々の中で筆を持ち、
じっくりと絵と向き合うというのも
無理があったかもしれません。
しかしまあ最近やっと情勢が落ち着いて、
アトリエで静かに過ごす時間を
もてるようになり、
絵の道具を広げることが
やっとできたという状況です。
で、何を描くかというと
これがまたむつかしいんだよね。
絵を描き始めて約10年。
絵の素材としたものはもう数限りない。
あれも描いた、これも描いたと
考えるとなかなか未知のものに
たどりつかない。
例えばスーパーなんかに行き、
野菜売場にはいると、
こんな物を食べようとかいう気持ちではなく、
なんかこれまで描いたことがない物は
ないかなという目で
きょろきょろしてしまうんだよね。
できるだけミセスのそばにいないと、
変なおっさんが野菜を万引きしようと
品定めしてるんじゃないかと
疑われてしまうんじゃないかと心配なのだ。
そんな目で見ていると、
例えばアボガドとか変な形の
イタリヤ野菜とかは描いたことが
ないのだが、これもなかなか
絵にするには、その単純な形とか
姿の一般的なあるあるからは
離れすぎていて、なかなか素材には
えらびにくいなあとなってしまう。
しばらくそうしていろいろと
考えていたのだが、なかなかこれを
描こうというところまでは
今のところ至っていなかった。
いつもさみしい気持ちで
スーパーを離れてゆくのだ。
じゃ、とりあえずは最近見た景色の中で
印象によく残っているものを
描いてみようと考えた。
景色はあまり重視していないし、
あまりそんな力もない。
いつかはやりたいんですよ。
旅先で絵の道具を並べて、
座って景色を書いたりするようなこともね。
でもなかなかそこまではゆきません。
今回描こうと思ったのは
それはどこかというと、
最近でとなるとやはり香川県の
「天空の鳥居」
になるだろうな。
その時撮りためた多くの写真から
気になる姿を頭の中につむぎだし、
それを描いていくことにした。
下書きを何枚か作成したのだが、
やはり一番気になるのは、
本殿から鳥居を見たときに、
その向こうに拡がる燧灘と街の景色だ。
ではこれをしっかり描いてゆきましょう。
ただねえ一つ気になるのは、
鳥居の左前方に立つ防犯灯のパイプである。
この場所の最も気になる景色を
寸断してしまっている。
この鉄パイプがなければ
ここの景色は限りなく100点なのだが、
このパイプでいっきに可能性を
30%以上も下げているだろう
という感じだ。
いや半分くらいの幻滅感はあるかもしれません。
なので下書きでは角度によって
パイプは見えないよという気持ちで
あえて描かないようにした。
この辺が絵の便利なところですね。
真実じゃないやんといわれても、
これが作者の頭の中の景色やん、
で許されそうな気がするからね。
続く