「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

ひとりごと<68> 竹富島の神事

2005年09月11日 | 沖縄
 石垣島の離島連絡船の桟橋から高速船で10分と言う距離に「竹富島」がある。

 島影が石垣からも見えるが、ぺったんこの平らな島である。

 周囲9.2Kmの「竹富島」は、水道・電気を海底に通した送水管および送電ケーブルで石垣島から供給している。

 9月11日は旧暦の8月8日にあたるが、この日、「竹富島」では「ユーンカイ(世迎い)」の神事が行われる。

 「星砂」で有名なカイジ浜は残念ながら遊泳禁止だが、「竹富島」には「コンドイ・ビーチ」と言うすばらしい海水浴場がある。

 このコンドイ浜の近くに「ニーラン石」と言う高さ50cmほどの石がある。

 「ニーラン石」を目指して、海のかなたの「根の国」から船に乗って、穀物の種子をもたらした神々がやってきたと言う神話がある。

 「ニーラン石」に船のとも綱をかけたと言い伝えられている。

 「ユーンカイ(世迎い)」は、この神話に基づいた儀式である。

 一連の神話を神司(カンツカサ)と呼ばれる司祭者たちと集落の人々が再現する秘伝の儀式だ。

 「竹富島」から八重山の島々に穀物の種が配られたとする神話の神々の国「根の国」は、沖縄全土に伝承されている「ニライカナイ(理想郷)」のことである。

 西の海が見渡せるところでは夕日が沈む先に、東の海を望むところは朝日が昇る先に、「ニライカナイ」はあるとされている。

 方角はともかく、目の前に広がる海のはるかかなたに神々の住む理想郷があると信じ、死後の魂の行くところと信じる事で、沖縄の島民たちは数々の苦労を乗り切ってきたのであろう。

 11日はアメリカの同時多発テロの起きた日でもあったので、犠牲者の魂の安らかなる事を祈りつつ、南の小さな島でひっそりと執り行われた「ユーンカイ」の神事を紹介させてもらった。 

 
  

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