「ぐるくん」のひとりごと

大好きな海のこと、沖縄のこと。 また今関心を持っている韓国語の学習、韓ドラ・レビューなど気ままな雑記

ひとりごと<67> ハリケーンの爪あと

2005年09月09日 | つれづれ
 ハリケーン「カトリーナ」のもたらした被害や被災者の緊迫した状況が連日報道されている。

 7日、ニューオリンズ南東部セントバーナード教区にある「セントリタ老人ホーム」に救助隊が到着し、30名近くの取り残されていた老人たちが救出されたが、一方32名の死亡者も発見された。

 この老人ホームの入居者の多くは、寝たきりや車椅子を必要とする高齢者だったと言う。

 建物が谷間に立地していた為、屋根まで水に浸かっていたそうだ。

 「カトリーナ」が到来した8月29日に避難指示を受けた施設職員たちは、入所者を置き去りにして避難したとみられている。

 これだけの記事を読めば、なんとむごい!と思うばかりだが、老人ホーム入り口には車椅子が集められており、職員たちも洪水直前に高齢者を助け出そうとしていた形跡があり、結局間に合わなかったらしい。

 予想外の堤防の決壊で、一気に濁流に飲まれた街の中では自分の身を守ることさえ難しいだろう。

 置き去りにした行為の是非を問う前に、こうした災害の際の社会的弱者と言われる高齢者や障害のある人たちの避難誘導のシステムが果たして整備されていたのかが気になる。


 私の住んでいる地域には、なんと15ヵ所以上もの特別養護老人ホームを始めとする各種施設が集中している。

 海あり山あり土地がありの立地で、ここ数年で急増したのだ。

 心ある知人らと話題になるのが、災害の際、これらの施設入所者に対し地元住民として、どれほどの支援ができるかであった。

 両手にお年寄りを抱えたとしても、到底及ばない事は歴然としている。
 
 こんな心配をよそに、安易に建設認可をする行政には首を傾げざるを得ない。


 先日の台風14号でも、避難所に避難する事のできなかった高齢者が土石流の犠牲となっている。

 過疎の山村で、指定された避難所まで行く手段がなかったお年寄りたちだ。

 また、高齢者世帯では逆に、みんなが大変な時に他の人たちに迷惑を掛けたくない、申し訳ないと言う思いもあると聞く。

 このところの地震や台風などの災害を考えると「防災シュミレーション」はもちろんだが、事が起きてしまった後を想定した「被災シュミレーション」も必要だと痛感している。




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