呑んべぇ爺さん

呑んべぇ爺さん「音岳」の記録とつぶやき

休養日: タンナ泊

2008年10月26日 | メラ・ピーク

【裏山(クスム・カングル方面)から見たメラピークへのルートと、サバイ湖・ピーク41(遠方左の鋭鋒)】

 今朝の脈拍は74と少し上がったが高度が4300mと上がっためたのだろうか。朝の気温は-2℃だ。

 今日は休養日だけれど、高所順応のためにタンナ(4358m)からカレーに向かおうと思って居たがパサンが裏山(クスム・カングル峰[6369m]への尾根)に行った方が良いという事で、キッチンボーイのチリンを同行させて出発する。タンナ泊は約4300mなので、できればカーレの高度(5099m)は越しておきたい。

 いつも通りT氏のペースは遅いので、チリンとペアになってもらって先に行く。小さな尾根筋に入るのにかなり長いトラバース気味に登る。踏跡を行くと作りかけ?の小屋にたどり着く。小屋から尾根には直登もできるが緩やかにトラバース気味に登ると本来の踏跡に出くわす。

 チャトラ・ラの4600mを越えて、最低限は登れたと取り敢えずホッとする。メラピークへのルート方面を振り返るとエメラルド色のサバイ氷河湖が見える。この湖はパサンによると(温暖化の影響で)1998年9月に決壊したそうだ。(参照:地学雑誌 第115巻の口絵2:ネパールヒマラヤ,ヒンク谷サバイ氷河湖の決壊の痕跡[小森次郎])先を見ると5000m程度まで登れそうだ。高所順応を考えて60%の力でゆっくり登り続けるので筋肉的には楽だけれど呼吸は70%程度前後の能力を必要とする。この程度で殆ど止まらずに登り続けられる。

 何とか5000mを越える頃、T氏が尾根に登って来たのが点程小さく見える。直ぐにガレ場に入り最終GPSの高度計では5078mに辿り着いた。この先は壁で10m以上切れ落ちていて、懸垂下降しなくてはならない状況なので進めず、ここ止まりとする。カーレの高度(5099m)は越えられないが仕方ない。写真を撮って、水分補給など25分程滞在してから下山にかかる。

 下り始めると、T氏も下っているのが見える。5020m地点でチリンが待っていてくれたので一緒に駆け下る。尾根筋を終わってトラバースルートに入ると、チリンが何やら言っている。T氏がルートを間違えて下山したようで、こちらの姿を見て遠くから声をかけたようだ。

 とっくに先に下ってたと思っていたのに、意外だった。チリンに待ってもらって先に下る。昼食後パンツと靴下を洗って日光で暖かいテント内に干す。しかし、日差しも暫くすると山陰で無くなって、着干ししなくてはならなくなる。靴下の着干しは結構辛い。


【テン場から裏山への登り口方向】


【裏山へ向かう】

【トラバース気味に登る】

【ここを直登しても良いのだが、踏跡のあるトラバース道を行く】

【ようやく登ろうとする尾根の下部が見えた。麓に廃屋が見える】

【ヘリが見えた。(ズームアップ)遭難だろうかと思ってしまう。】

【どこからでも尾根には行ける。クスム・カングル峰(6369m)も大きく見え始める】

【やっと尾根筋に出られた。クスム・カングル峰につながる尾根のようだ】

【メラピーク方面を見る。メラピークは右の方の山で隠れている。
温暖化の影響で1998年9月に決壊した。エメラルド色のサバイ氷河湖も見える。
メラピークへのルートは湖の右の谷に沿って進む】

【ズームアップ。】

【クスム・カングル峰に向かっている気分】

【結構登り易い】

【おお、あそこからクスム・カングル峰に登れるのだ。】

【一定のリズムで休まず登る】

【左はスパッと切れ始める】

【振り返る。中央左はピーク41方面】

【この岩も乗っ越す】

【今日の最高点で登ってきた尾根を振り返る】

【今日の最高点からのパノラマ。メラピークは正面の山(6249m:メラピーク北峰の西端)の
奥で見えない。左がピーク41方面】

【チリンが一人で登ってきた。T氏は下ったのだろうか】

【チリンとズンズン下る】

【タンナの集落が一番良く見えるポイントでのズームアップ(尾根筋は右手方向)】

【ハイキング気分】

【ぐっと集落に近づいた】

【夕食1】

【夕食2】

【タンナ~裏山~タンナ】



コメントを投稿