四面楚歌 司馬遷
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デンマンさん。。。どういうわけで 四面楚歌 司馬遷 というタイトルにしたのでござ~♪~ますかァ?
12月15日に GOO の僕の「デンマンのブログ」のアクセス解析を見ていたら次のリストに出くわしたのですよ。。。
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■『拡大する』
■『贋金づくり』
■『漱石と虞美人草』
日本時間で11月13日の午後5時17分から11時17分までの6時間のアクセス者と日別・月別のランキングの記録です。。。アクセス元ページ の赤枠で囲んだ2番に注目して欲しい。。。
naver.com というのは、もしかして韓国の検索エンジンではありませんかァ〜?
そうです。。。卑弥子さんは韓国にもメル友が居るのですか?
韓国からの留学生と しばしばメールの交換をするので、この URL には見覚えがありますわァ〜。。。
2番のリンクをクリックすると次の検索結果が出てくるのですよ。。。
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■『拡大する』
■『現時点での検索結果』
四面楚歌 司馬遷 と入れて検索したのですわねぇ〜。。。
そうです。。。検索結果の中から赤枠で囲んだ 漱石と虞美人草 を読んだのですよ。。。
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■『漱石と虞美人草』
。。。で、どなたが読んだのでござ〜ますかァ〜?
韓国のソウルに住んでいる李道鎮(リ・ドジン)君が読んだのです。。。
またIPアドレスを調べてドジン君が読んことを突き止めたのでござ〜ますか??
そうです。。。ドジン君は下関で生まれ、中学生まで日本で過ごしていたので日本語は日本人と同じ程度に話せます。。。
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。。。で、ドジン君はソウル市で何をしているのですかァ〜?
ソウル市にある韓国芸術総合学校(国立大学)の映像院でマルチメディア映像を専攻しているのですよ。。。
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ドジン君は将来、映像作家になるつもりなのです。。。
要するに、映画監督とかプロドューサーとか写真家になるつもりなのですわねぇ~。。。
そういうことです。。。
。。。で、ドジン君は記事のどこに注目したのですか?
卑弥子さんが書いた次の箇所に注目したのですよ。。。
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おほほほほほ。。。
卑弥子でござ~♪~ますわよゥ。
また出てきてしまいましたわぁ~
ええっ?どうしてかって。。。?
あなたにお会いしたいからで
ござ~♪~ますわよゥ。
うふふふふふ。。。
でも、デンマンさんに
紹介されてうれしいわぁ~
じゃあ、「四面楚歌」の
お話をしますわね。
時は紀元前202年のことなのでござ~♪~ますわ。
古いお話なんですのよね。今から2200年前の事なのですわよ。
4年間に及んだ漢と楚の戦いは、いよいよ終局を迎えようとしていたのでござ~♪~ます。
漢の劉邦(りゅうほう)に追い詰められた楚の項羽(こうう)は、垓下の城壁にたてこもったのですわよ。
項王の軍垓下に壁す。兵少なく食尽く。
漢軍及び諸侯の兵、之を囲むこと数重なり。
夜、漢軍の四面皆楚歌するを聞き、
項王乃ち大いに驚いて曰く、
「漢皆已に楚を得たるか。
是れ何ぞ楚人の多きや」と。
つまりですわね、夜になるとどこからともなく、項羽の故郷楚の国の歌声が聞こえてきて、日が経つにつれて、その歌声が東西南北あらゆる方向から聞こえてきたのですわよ。
これを聞いて項羽は、
「漢は已に楚を全部降してしまったのだろうか。
敵軍の中に何と楚の国の人が多いことか」
このように嘆くのでござ~♪~ますわ。
実は、これは漢の軍師・張良(ちょうりょう)が、敵の戦意を無くさせるために考え出した歌声作戦だったのでござ~♪~ますわよ。
項羽と楚の兵はまんまとひっかかってしまったのですわ。
「四面楚歌」・・・出典は、言うまでもなく司馬遷の『史記』でござ~♪~ますわよ。
四面楚歌のエピソードには、さらに悲しい愛の物語が続くのでござ~♪~ますのよ。
ついでだから、その悲しい愛の物語を書くことにいたしますわ。
楚の国の歌声が周りから聞こえるものでござ~♪~ますから、項羽の下で戦っていた兵隊達は戦意を失ってしまいました。
飢えと郷里への想いもあり、最早自分たちだけ戦っても意味はないと思い兵士達は次々と逃げ出します。
将校や部隊長の中にも、これまでの項羽への不満から項羽を見限り、兵隊たちに混じって逃亡する者がたくさん出てくる始末です。
漢の軍師・張良は部下に楚歌を習わせ歌わせたばかりではなく、部下たちに更に次のように言ったのです。
「故郷へ帰ろうとする敵の者は、身分の上下を問わず、皆、逃がしてやるように」
このような訳で、包囲する漢軍は武器を捨てた楚兵を黙って通してあげたのですわよ。
楚陣に残ったのはたったの八百騎のみとなったそうです。
信頼する部下からこの知らせを聞き、項羽はほとんど空となった自分の陣を見て「最早、これまで!」と覚悟を決めたのでした。
ここで悲しい愛の物語が始まるのでござ~♪~ますわよ。
項羽は愛妾の虞美人と信頼する部下と共に最後の宴を開いたのです。
そして、有名なあの「垓下の歌」を詠(うた)ったのでござ~♪~ますわ。
「力は山を抜き、気は世を覆う。
時、利有らずして、騅行かず。
騅行かざるを如何せん。
虞や虞や汝を如何せん。
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この虞美人さんはきれいな人だったのでしょうね。
項羽はもうこれまでだと思ったわけですけれど、虞美人には生きて欲しいと思ったわけなのでござ~♪~ますわよ。
この虞美人は虞姫(ぐき)とも呼ばれます。
虞は姓である(漢書)とも名(史記)であるとも言われていますわ。
「美人」も後宮での役職名であるとも、その容姿を表現したものであるとも言われているのです。
いわゆる側室か二号さんなのですが、小説やテレビドラマでは項羽の妻として描かれている事が多いようです。
でも、これほど有名な虞美人も項羽との馴れ初(そ)めについては、史記にも漢書にも一切記載されていないのでござ~♪~ますわ。
ただ垓下の戦いで、劉邦率いる漢軍に敗れた傷心の項羽の傍には、いつも虞美人がおり項羽は片時も彼女を放すことがなかったと紹介されています。
項羽が上の歌を詠ったあとで垓下から脱出するのですが、小説では項羽の足手まといにならぬようにと虞美人は自殺しています。
しかし、『史記』や『漢書』では、その後の虞美人については一切書いてないのでござ~♪~ます。
虞美人の自殺が語られるようになったのは、女性の貞節が口うるさく言われるようになった北宋時代からだと言われていますわ。
とにかく、自殺した虞美人の伝説は、ヒナゲシに虞美人草という異名がつく由来となったのでした。
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どうですか?ケシの花ですわよねぇ~。
何とはなしに生々しい美しさですよねぇ~。
虞美人が自殺してその血を吸いながら、その場に咲いたのが虞美人草だそうですわ。
悲劇、悲恋を吸い取ったような妖艶で鮮(あざ)やかなヒナゲシの別名ですわ。
ところで夏目漱石の作品に『虞美人草』があります。
この作品を漱石自身は最も嫌悪していたそうでござ~♪~ますわ。
なぜ?
衆知のようにこの作品は漱石が大学教師を辞めて朝日新聞社の専属作家になった時の第一作で、極めて通俗性の濃い作品でした。
つまり、通俗性が強かったために嫌ったようですわ。この作品は勧善懲悪の小説です。
善玉は思索の人である甲野。悪玉は甲野の異腹の妹・藤尾です。
この藤尾が漱石の頭の中で“虞美人”あるいは“虞美人草の花”のイメージになっていたのでしょうか?
藤尾は魔性を兼ね備え、男を誘惑する女として登場します。
『虞美人草』は漱石の作品中、唯一の失敗作と見なされることの多い作品です。
なぜ?
その根拠としてかならず上げられるのが、作品の執筆を開始してから1ヶ月半ほどが過ぎた明治40年7月16日付で高浜虚子に書いた手紙でござ~♪~ますわ。
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「虞美人草はいやになつた。
早く女を殺して仕舞いたい。
熱くてうるさくつて馬鹿気てゐる。
是インスピレーションの言なり」
(書簡番号771)
漱石がなぜこれほど嫌になってしまったのでしょうか?
あたくしは思うのでござ~♪~ますわよ。
歴史の中の虞美人のイメージと小説に出てくる“虞美人・藤尾”の通俗的なイメージがあまりにもかけ離れてしまって、もう書く気がなくなってきてしまったのでは。。。?
これは漱石にとって確かに失敗作だったようです。
なぜならば、漱石が新聞小説三作目に「三四郎」を書いています。
『虞美人草』で取り上げたテーマをもう一度扱っています。
失敗から学び、その原因を突き詰め、スタート地点に戻ってやり直すというのが漱石の生涯を貫く流儀でござ~♪~ましたわ。
漱石は『虞美人草』の通俗性をすっかり洗い落とし、装飾過多の文章を簡素化し、改めて『虞美人草』と同じテーマに挑んで「三四郎」を書いたのでした。
『素面仲尾』より
これを読んでドジン君は何かインスピレーションをゲットしたのでござ〜ますかァ〜?
ゲットしました。。。夏目漱石の『虞美人草』について卑弥子さんが書いた書評を読んで、ドジン君は“虞美人・藤尾”の通俗的なイメージと、自殺した虞美人の伝説を対比させながら短いアニメを作ろうと決めたのですよ。。。
あらっ。。。マジですか? 出来上がったら あたくしもぜひ観たいですわ。。。
出来上がった作品を添付してメールで卑弥子さんに送るように伝えますよ。。。
早く仕上げるように伝えてくださいませぇ〜。。。
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【卑弥子の独り言】
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ドジン君はマジで あたくしに作品を送ってくれるかしら?
もし、送られてきたら、デンマンさんのブログで公開いたしますわねぇ〜。。。
あなたも期待して待っていてくださいませ。。。
ええっ。。。「待ちきれないから、そんな事よりも、他にもっと面白い話をしろ!」
あなたは、そのような強い口調で あたくしに ご命令なさるのでござ~ますかァ?
分かりましたわァ。。。
では、あなたもビックリするような
忠臣蔵のとっても古い映画をご覧くださいまし。。。
なんと。。。昭和3年(1928年)制作の『忠臣蔵』ですわよう!
無声映画ですけれど、弁士の方がなかなかうまい説明をしてくださいますわ。。。
つい、引き込まれて観てしまうのですわ。。。
浅野内匠頭がどうしてヘマをしでかしたのか?
そのへんのところが詳しく映像に残っております。
観るだけの値打ちがありますわ。。。
では、どうぞ。。。
ところで、どうして小百合さんが
「軽井沢タリアセン夫人」と呼ばれるのか?
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あなたは ご存知でござ~♪~ますかァ?
実は簡単な事なのですわよう。
小百合さんは軽井沢に別荘を持ったのですわ。
小さな頃から軽井沢に住むことが夢だったのですってぇ~。。。
分からない事ではござ~ませんわァ。
そもそも小百合さんが軽井沢に興味を持ったのは、朝吹登水子のエッセーなどを読んだことがきっかけだったとか。。。
現在、朝吹登水子の山荘、睡鳩荘(すいきゅうそう)は軽井沢タリアセンに移築されて公開されています。
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それで、小百合さんは軽井沢タリアセンを訪れては睡鳩荘に足を運んで少女の頃の事を思い出すのが楽しみなんですってよ。
そういう訳で、デンマンさんが小百合さんのことを「軽井沢タリアセン夫人」と呼ぶようになったのですわ。
軽井沢・雲場池の紅葉
軽井沢のイルミネーション
秋の旧軽井沢銀座ぶらり散歩
とにかく、明日もデンマンさんが興味深い記事を書くと思いますわ。
だから、あなたも、お暇なら、また読みに戻ってきてくださいまし。
じゃあねぇ~~。
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ところで、平成の紫式部こと、卑弥子さんは見かけによらず、京都の女子大学で腐女子に「日本文化と源氏物語」を講義している橘卑弥子・准教授という肩書きを持っています。
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