◇守護神(2006年 アメリカ 139分)
原題 The Guardian
staff 監督/アンドリュー・デイヴィス
脚本/ロン・L・ブリンカーホフ 撮影/ステファン・ST.ジョン
美術/メイハー・アーマッド 視覚効果監修/ウィリアム・メサ
タイトル・デザイン/ガーソン・ユー 音楽/トレヴァー・ラビン
cast ケビン・コスナー アシュトン・カッチャー ニール・マクドノー メリッサ・セイジミラー
◇ハリウッド版海猿?
そんな指摘をいろんなところで聞いた。
まさかハリウッドがそんなことするかよ、とおもいつつも、
ちょっぴり、不安になった。
で、観るのが「なんだかな~」とおもってたんだけど、
まあ『海猿』は海上保安庁の潜水士だし、
こちらはアメリカ沿岸警備隊の救命士ってことで、
なるほど、たしかに、似て非なるものではある。
この映画がアメリカで封切られたのは、2006年9月29日。
『海猿』が封切られたのは、2004年6月12日。
この映画は2006年の初頭に役者たちがトレーニングを始めたらしいから、
制作が決定されたのは、たぶん、2005年の夏頃だったんじゃないだろか?
となると、作品を発想する上でなんらかのヒントになったのかどうか…。
でも、わからない。
内容はたしかに「海猿」は訓練生の話で、こちらは教育官の話ではあるけど、
海上で遭難した人を助けるという点においてはよく似ているし、
そんなことをいいだしたら、
どちらも『愛と青春の旅立ち』や『ハートブレイク・リッジ』にも見えてくる。
リメイクとかいう噂も聞いたけど、
リメイクというのは設定が国や地域を除いて後はおんなじで、
ことに、あらすじはほとんどそのままというのが条件だから、
これは明らかにちがう。
また、
勝手に設定も筋立てもおんなじにしてしまう著作権の侵害にもあたらない。
となると、これは「ほとんど別物」と考えるのが妥当なんだろね。
ちなみに、
英語で守護神というのは「a guardian god」となるんで、
原題の「The Guardian」からだと「守護する者」とかって感じになるのかしら。
とかく日本人は人間を神に見立てるのが好きなんで、
どうしてもこういう邦題になるんだろうけど、
神格化されることをベン・ランドールが望んでたかどうかはちょっとわからない。
まあ、最後になって、最後の救命を終えて海に散ったあと、
「声が聞こえた」
と生還者が呟くのは、守護神になったのどうか。