◇パパが戦場に行った日(2016年 オランダ 90分)
原題/The Day My Father Became a Bush
監督/ニコル・ヴァン・キルスドンク
◇国境を越えてゆく少女の物語
パパはどうやらオランダに酷似した国のお菓子屋さんで、ママとは離婚している。で、似オランダで内戦が勃発してパパが南部の戦線に出征したためにおばあちゃんのところへ厄介になりに行くんだけど、おばあちゃんとしてはママと暮らした方が戦禍に遭わなくていんじゃないかっておもい、そのママのいるフランスに酷似した国まで移動させてくれようとするんだけど、なかなかはそうはいかない。国を越えるのに難民がそうするように業者に頼むもののお金をふんだくられるだけで、結局、少女はひとりで国境を越えていかなくちゃならなくなるっていう物語だ。
で、これは難民映画祭で観たんだけど、まあたしかに難民ではあるわね。ただ、この物語、どうなんだろうね。オランダでは少年向けのSFとして書かれた原作でもあったんだろうか?
前にドイツのグードルン・パウゼヴァングの書いた『みえない雲』っていう小説があって映画化もされたんだけど、なんかそれをおもいだした。こっちの方がもっと素朴な感じだったけどね。ていうより、難民としての苦しさは、逃避行もさることながら、ママのいる国での受け入れの問題に重点が置かれてるような感じだったかな。