宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

白山登拝記録9

2007-08-16 | Weblog
白山登拝記録9
(白山の六道世界)

我々が別山に行った間の
パーティー本隊の行動記録を
メンバーが報告します。

2007年7月30日

6:30 室堂センターの食堂で朝食。
    朝しっかり食べておかないと、今日一日歩き回ることができない。
     ご飯と味噌汁(夕食は白味噌、朝食は赤味噌)、

    ワンプレートのおかずがついている。

7:00 社務所にて、別山に向かう2名を除いて、
    お池めぐりとお花畑コース散策の説明を受ける。

7:40 身支度をして、出発。
    青石を通過(地上界と天上界の境)。


8: 10 高天ヶ原(天上界)を通過。

8:30 白山奥宮へ到着。御前峰(2702m)へ登頂。
    峰の北東には転法輪窟を望み、その先には地獄谷(地獄道)が見える。




9: 10 御宝庫を横目に、紺屋ヶ池にむかって急坂のガレ場を下る。
    途中、巨石の間を抜けて、岩の間の砂地を歩く。
    剣ヶ峰は御前峰や大汝に比べ、峰肌が険しく立ち入ることができない。
    道から右手に紺屋ヶ池。雪渓が3分の1ほど残っていて、


    歩くことができる。左に油ヶ池。

9:35 翠ヶ池から血の池までの間、ガスがでて周辺が見えにくくなる。
    血の池前で小休止。あれ!?大汝を目指しているはずなのに、
    進む道と反対方向に峰が見えるのはなぜ?

白山はその谷や峰などに地獄から極楽浄土までの世界を内在させている。
平安時代中期頃に成立する六道(地獄道、餓鬼道、畜生道、修羅道、
人間道、天道)信仰がこの山に浸透していたためだろう。
白山に登拝する者は厳しい山行のなかで、
山頂に鎮座する観音に逢うことによって、すべての苦界
=六道から浄土へと導かれる。
この感覚を今回のコースで体感することになった。

 つづく

白山登拝記録8

2007-08-14 | Weblog
白山登拝記録8
〈道への執念〉

白山登拝での数ある感銘のひとつに
道の整備が挙げられます。



我々は別当出合から砂防新道を通って登拝しましたが
途中何箇所かガレ場はありましたがそこも
谷水が道を寸断する箇所には立派な石橋が掛けられたり
急斜面では丁寧に足場が置かれたりしていました。
水の湧く泥濘の場所は現在も工事中で
ヘリから下ろされたネットに敷き詰めるための礫や
階の胴木などが登山道脇に準備されていました。


弥陀ヶ原を通り室堂に至る五葉坂の上で振り返って見えた
2筋の木道は見飽きぬほど長い道で
工事の当時はさぞやと思わせるものでした。


室堂から御前峰山頂まではさらに都市公園にあっても
おかしくない立派な石段が組まれており
早暁の御日の出拝観に支障のないようにとの
管理者側の配慮が十分に伝わってくる道でした。


大汝峰麓では細かい火山礫が厚めに堆積し
それこそその砂に埋まった丸石に足をとられて
「石車」に乗って転びそうな場所にも
飛び石のように平石が配置され、
登山道は下位ではできる限りの石段が
岩の斜面は赤丸のマーキングが施され
ガスのかかった状況でもなんとか
迷わず移動できる配慮がなされていました。


千蛇ヶ池西側のお花畑の道もしかり。


別山はさらに徒歩により道の中央がへこんで
溝のようになったいたるところの箇所に
丁寧に砂礫が詰められていました。

雪解けで痛んだルートを5月頃から夏山シーズンまでに
こまめに人力で補修されるものと思いますが
「お金がかかっている」ということよりも
「なにより山が大切にされている」ことが実感される
そんな道が白山の道でした。

御前峰山頂から大汝峰へのルートはさらに北に延び
白山比神社(白山本宮)に至る旧来の「加賀禅定道」。
室堂から別当出合へのルートはさらに延びて
勝山の白山平泉寺に至る「越前禅定道」。
山頂から別山に至るルートはさらに南に延びて
美濃長滝寺に至る「美濃禅定道」と呼ばれた古道でした。

白山比神社所有の『白山記』には天長9年(832)には
加賀・越前・美濃の登拝拠点としての馬場が開かれたとされ、
現在の登山道のおおもとは平安時代にあったとされています。

古代・中世の白山周辺地域の富が
この登拝ルートの維持につぎ込まれていたことは
今に残された白山平泉寺などの遺跡の規模からも
想像に難くありません。
現在は国立公園として管理されていますが
それもこのような長い歴史があってのことと
道を眺めて改めて感じさせられました。
 
※ 白山の歴史にご興味のある方は下記をご参照ください。

石川県立歴史博物館 夏季特別展 「白山-聖地へのまなざし-」展
                2007年8月26日まで開催中

〒920-0963 石川県金沢市出羽町3番1号
TEL:076-262-3236 / FAX:076-262-1836

http://www.pref.ishikawa.jp/muse/rekihaku/hakusan/hakusan.html

白山登拝記録7

2007-08-12 | Weblog
白山登拝記録7
〈ふたたび御前峰・大汝峰へ〉

2007年7月30日

16:25 別山から帰着後、
    同僚が山頂の御前峰の登頂を果たしてないことから
    社務所で身を軽くして引き続き山頂を目指す。


16:43 結界石(青石)を通過。
    裏に日蓮像の線刻あり。


17:00 山頂(御前峰)に到着。奥宮に参拝。
    振り返れば先ほどまで苦しめられた
    別山の峰が室堂越しに見えている。


    北側に進み大汝峰を望む。風が強い。
    しかし、今日は昨日より視界が良い。


    北東側の剣ヶ峰もはじめて全貌が拝める。


    北側の紺屋ヶ池、血ノ池方面に下りる。
17:30 血ノ池の渕に至る。降雨にあい気温が下がる。
17:37 千蛇ヶ池の分岐で室堂への近道を選択。距離0.9Kmの表示。


17:40 ルート途中の斜面で西の空の雲間から差し込む日光が織り成す景観に遭遇。
    しばらく二人とも無言で立ち尽くす。来迎図さながらの光景。
    山岳信仰の原点を見たような気がした。
    このタイミングでここまで来てこそ出会えた風景。
    すべてに感謝!


    眼下に釈迦岳が見えた。南北に長い連山のような山容。

18:05 室堂に帰還。よく歩いた五体に感謝。

白山登拝記録6

2007-08-11 | Weblog
白山登拝記録6
運のいい話(最近の地図について)

白山登拝記録抄の箸やすめに一節。

白山室堂のし尿処理については山の保全から、
大変な労力がかけられています。
トイレはセンターの南北二ヶ所にあり、
南側は簡易水洗、北は昔ながらのボットン貯槽式で


簡易水洗については便槽で分解促進剤を投入して
水分はし尿処理槽で浄化、固形物はヘリで空輸して
麓の市ノ瀬に仮置きされた後に
バキュームカーで本格的なし尿処理施設に搬出されるようです。
使用済みのトイレットペーパーは焼却処分されるようです。
シーズンには毎日800人近くが滞在してますので
し尿処理は大変大きな問題でしょう。


南竜のキャンプセンターも清潔な簡易水洗のトイレになっていました。

ところで、今回の登拝にあわせて便利な山の地図を探したところ、
昭文社の「山と高原地図」43白山・荒島岳が手ごろで詳細だったので
服の腹に入れて携行していました。
この地図は石油から作られた合成樹脂を主原料として製造された
新素材で作られているすぐれものの地図です。

すぐれものの特性が最大限に発揮されたのは
登拝二日目の2007年7月31日朝、
別山に出発する前のことでした。
身を軽くする目的でセンター北側にある
例のボットントイレに行ったときのできごと。
いたす準備にとりかかったところ
お腹からハラリとひとひらの紙が・・・

どうすることもできず・・・
結局、同僚とセンターの若い方のご協力を得て救出に成功!
さすが新素材!!洗い流せばホーラ
なにごともなかったかのように・・・

「トンビ岩」まで地図をはためかせて
乾かしながら歩いたのは言うまでもありません。

白山登拝記録5

2007-08-11 | Weblog
白山登拝記録5

〈別山をめざす2〉

2007年7月30日

11:27 別山山頂に至る。標高2,399m。
    室堂より水平距離で5km。当然気持ち的にはよほど遠い距離。
    ガスで周囲何も見えず。


11:30 霧中、山頂直下の別山神社に参拝。
   『泰澄和尚伝記』(金沢文庫)によれば
    宰官身の聖観音が現れ自ら「小白山別山大行事」と告げたとされる。


    社殿の前に平成16年9月の銘のある「碑伝」が置かれている。
    碑伝は修験道の峰入り行で行場の祭祀箇所に奉納する木札のことで、
    札には「熊野修験/那智山/青岸渡海寺」と書かれている。
    青岸渡寺は和歌山県東牟婁郡那智勝浦町那智山にある
    那智熊野大社に隣接する熊野修験の一大道場であり、
    西国三十三カ所第1番札所の観音霊場の拠点にもなっている。
    那智は平安時代後半に流行した
    観音の浄土である補陀洛浄土への渡海の拠点ともなったところである。

    別山の本地佛が聖観音であるための由縁で
    現在も修験の聖地となっているのであろう。
    残念ながら視界不良で社殿周辺の調査は断念。
11:50 再びの念で下山。
12:05 岩室の退避小屋にて昼食。
    室堂でいただいた弁当はご飯とつけもの
    それにレトルトパックに筑前煮の餡かけが入ったもの。
    霧が濃く多少雨がパラつく。
12:20 退避小屋を出る。
12:30 御舎利山頂に至る。視界数メートル。
    上り口にチブリ尾根ルートとの分岐がある。
    霧が深いと見過ごすような分岐。
    山頂からそのまま北に降りて大屏風の行道へ
13:00 大屏風尾根筋の行道。 


    周辺の斜面にニッコウキズゲなどの花が咲き誇る。


    見上げた霧中に一筋の道。さながら極楽浄土の観。


13:15 道幅20cmのガレ場。道の脇は数百メートルの断崖。
    俄然緊張しながら重い足を一歩一歩進める。
13:30 天地の平場。
13:37 油坂の頭に至る。ガスが晴れない。
14:00 油坂を下りきる。ももがパンパン。膝が笑う。
    ここで本格的な雨天となったため合羽を着用。
    (天候が変わったのでなく
     雨雲下のレベルまで降りたということか?)
14:20 南竜ヶ馬場の木道。暑さでたまらず合羽を脱いぐ。
14:35 南竜小屋に戻る。ぎりぎりだった水の補給。
    本当にありがたいかぎり。
    携帯はここでは通じない。
14:45 南竜キャンプセンターを出発。エコーラインを目指す。
14:55 帽子を南竜に忘れたことに気づき後帰り。
15:10 エコーラインの難所の坂を登り始める。
    坂の最初は角度がきついためジグザク道。
    石段が丁寧に置かれた至極いきとどいた道。
    それを登りきれば長い登りの尾根道。
    ここでじわじわ消耗。心臓がきしむ。
    高い位置で携帯のアンテナが2本立ち
    室堂の仲間にメールで現状報告する。
15:50 長い木道、黒ボコからの道に合流。
16:05 室堂に帰着。ガス無く山頂が輝いて見える。

白山登拝記録4

2007-08-10 | Weblog
白山登拝記録4

2007年7月30日

3:30 日の出を拝す日供祭を告げる神社の太鼓は鳴らされず。
   全員起床するも悪天候には勝てず。山頂への登拝は中止。
   しぶしぶ床に就くが眠れず。


6:00 社務所拝殿において日供祭に正式に参列。
   御祓いの後、御符等をいただく。
6:30 センターにて一斉に朝食をとる。昼食分の弁当を受け取る。
7:00 社務所にて本日の日程を確認。
   大半は山頂を経て大汝峰、お池巡り、お花畑の散策。
   2名のみ別山へ登拝することとなる。

〈別山をめざす〉

   前日の夕食後に南側が晴れ渡り
   センターから別山の眺望を得ていた。
   遥か尾根を一筋の糸のような道が
   急峻な尾根や崖上に見え隠れしており
   コースの多難さは想像に難くなく
   出発前からかなり緊張していた。
7:35 多少のトラブルを経て、室堂センターを出発。
   トラブルのせいで出発時刻が多少遅くなり、
   室堂から南竜に下りやすい「エコーライン」を薦められるも
   直線距離で近い「トンビ岩コース(石徹白道)」を選択する。


7:55 木道、ハイマツ群落中の走路を経て「トンビ岩」に到着。
   南竜から見上げた峠の頂に安山岩質の巨石が屹立している。


   遥か下に南竜小屋の全貌が顕になる。ガスが掛かり遠く感じる。
7.58 トンビ岩下の「御前坂」を下る。
   事前にエコーラインを進められた理由がやっとわかる。
   火山礫だらけで地面は粘土質、砂質と多様で、
   おまけにこの道そのものが水みちとなっているため
   進もうにも雨後のため慎重にならざるを得ない。
   足を痛めては別山登拝どころか下山もままならなくなる。
8:30 南竜小屋に到着。室堂とはまた、一味雰囲気の違う
   なんとも落ち着いてのんびりした雰囲気の良い山荘である。
8:40 水を補給させてもらい出発。


8:50 南竜ヶ馬場の湿原に設けられた木道を通る。


9:05 「油坂」下の沢の赤谷の水場に至る。水量豊かなせせらぎである。
   岩の間にサンショウウオらしきもの発見。
   ここまでは下りであったが、いよいよ胸突八丁の坂に挑む。
9:40 ジグザグの油坂をほとんど休みなしで登りきる。
   途中は花崗岩のガレ道のつづれ折道だったが良く整備されている。
   あまりに一生懸命だったせいで写真を撮る余裕なし。故に画像なし。
   ここまで誰一人として先人を見ず、誰ともすれ違わず。2人きり。
   お互いの息遣いから歩みの強弱、間合いがしっくりくる様になっていた。


9:50 坂の頭を過ぎると一気に景観が変化し、「大屏風」の名にふさわしい
   切り立った尾根の上を遥か道が延びている。写真撮影で立ち止まるも
   ガスが濃くなり、ルートが見え隠れしている。


   気温は手元のスケールで20度であったが、風冷たく汗が引き寒さを感じる。
   再び合羽の上着を着用する。
10:00 旧室跡をめざして「大屏風」の道を辿り始める。
10:05 霧の中から軽装の女性がストックをもって急に現れ肝を冷やす。
    いかにも馴れた風貌。


10:12 「天地」とされる平場か?、に到着。
    池がありゼラチン質に包まれた無数の蛙の卵を発見。
    ガスが消え始め、下界に雲海が広がる。
10:25 一つのピークを通過。また、次の頂が見える。
10:25 御舎利山手前のピークでガスが濃くなり周辺見えず。


    谷底が見えないため底無地獄のようでもあり恐怖心は増す。
    1名の男性とすれ違う。ザックが重そうに感じる。
    疲労感が滲んでいたせいか?
10:40 御舎利山か?の裾を通過。途中ハイマツの群落あり。
10:50 チブリ尾根道との分岐を通過。休憩のパーティー2グループ?あり。
11:05 いよいよ別山山頂の裾にたどり着く。霧が濃い!
11:10 落雷が遠くで2度聞こえる。


11:20 退避小屋に至る。途中ハイマツの群落あり。
    小屋は割り石で2部屋の壁をつくりトタンで覆った簡素なもの
   道すがら山頂と思っていた峰は別のピークと判明。


11:23 ついに山頂が見えたか?


11:27 別山山頂に至る。

(つづく)

白山登拝記録3

2007-08-07 | Weblog
白山登拝記録3

2007年7月29日午後


13:40 1名を除いて全員で室堂周辺の散策に出る。
    散策しだしたところで雨模様となり、社務所に一旦戻る。
    しばらくの後、雨が上がったのでセンターの西方面の


    展望歩道、平瀬道方面を散策。可憐な高山の花々が咲き誇る。


花1 イワカガミ


花2 クロユリ


花3 ミヤマキンバイ


    営林署の指導により登山道以外の立ち入りは禁じられており
    草花は踏まれもせず、自然な状態で繁殖し続けている。


    白いハクサンコザクラを発見!超レアものらしい?


14:30 雪渓に遊ぶ。流れのある箇所は空洞が見られる。


    御前峰東斜面の途中にある「転法輪窟」を遥かに望む。(奥は剣ヶ峰)
   
15:30 団体参拝された信者さん達による餅撒きが拝殿前でおこなわれ参加する。
18:00 夕食(以下記録抄2に同じ)

西の釈迦岳方向に沈む夕日が赤く
    辺りはいっきに闇の帳をおろした。

白山登拝記録2

2007-08-04 | Weblog
白山登拝記録2

2007年7月29日午後

13:40 全員室堂周辺の散策に出る。


13:45 一人別行動で御前峰山頂へ向かう。
ザックを下ろしたせいかバランスがとれず、腰が抜けた状態でかえってキツイ。


13:50 結界石の「青石」に到る。裏面に日蓮像の線刻あり。


14:10 白山山頂の奥宮に到る。多少雨が落ちる中を合掌。本地佛は千手観音。


    裂け岩の路頭が社殿の南北にあり。
    ドコモの携帯はアンテナ2本!他社はダメの模様。


14:20 山頂を出発。合羽を着用す。ガスで視界悪い。少々寒い。北斜面を降りる。足場悪し。


14:40 ガレ場の斜面を下り、紺屋池に到る。ガスが濃い。雪原が残る。下が空洞で危ない。
14:45 ガスのため油ヶ池より山頂幽かに見える。
14:47 大汝山への分岐路に到る。しまりのない砂礫路面で足元が危ない。
    悪天候のためか登山者なし。神仙世界の境地がいや増す。


14:57 大汝山の南登山口に到る。「石ぐるま」で何度もこけそうになる。
15:05 岩をよじ登って大汝山頂2684mに到る。ガスで視界なし。


    途中のルートは岩に付された赤丸のマーキングに助けられる。




    大汝神社に参拝す。
    石を積み上げた社殿地内には南側奥に一石五輪塔が、


    神社裏には板碑の残骸が複数安置されている。本地佛は阿弥陀如来。
    一石五輪塔の総高67cm、幅17cmを測る。
15:25 大汝山頂を出発。ガス濃く寒い。もとのルートを下る。
    期待していた西側にあるはずの釈迦岳の眺望はお預けとなった。
15:50 大汝麓で霧の向こうからふいに若い男性現れ多少びっくり。
15:45 千蛇ヶ池の傍からゴツゴツの御前峰が一瞬覗く。正面の山容とは別の顔である。
    池は雪原のままである。


15:55 お花畑の中央付近、寒いのに数名がしゃがんでいる。すべてカメラマン!
クロユリの群落もそこいらじゅうにあり。

16:07 雪原から流れ出る川に手を浸す。しびれる冷たさが心地よい。


16:15 室堂社務所(写真左側建物)に帰還
    センターで一斉の食事。短時間に750名を捌く高機能の中房と食堂。
    金沢大学の学生さんとか。
    ご飯、味噌汁、おかず(ニンジン、ブロッコリー、ハンバーグなどの一皿盛)で満足。
    なんとデザート付き(フルーツジェリー)、ご飯、味噌汁はお代わりをする人も!


    宿舎でミーティングをし、翌日の時間とルートを確認。
    御日の出のご来光は微妙な天気。3:30起床のため早々に全員床に就く。
    寝具は一畳幅のマット、敷布、毛布2枚が準備されていた。
   (隣の部屋は皇太子がお泊りになった部屋とか・・・)

白山登拝記録抄1

2007-08-04 | Weblog
白山登拝記録

研究会では例会では霊山の保全や管理について
先進的な具体事例として、石川県白山市三宮町に鎮座する
白山比神社(白山本宮)の村山禰宜様に
白山の登拝と山の管理についてお話いただいた。
これをきっかけに参加者から熱い登拝の要望があり
この度平成19年7月27日より8月1日の日程で
白山登拝ツアーを実施いたしました。
登山情報ブログにだっした観はありますが
「白山登山」とせずあくまで登拝記録として
以下にその記録抄を掲載します。

2007年7月27日
15:20 大宰府政庁跡をマイクロバスで出発。

16:30 新門司港よりフェリーに乗船し移動。

2007年7月28日
6:30 神戸港着。名神高速より東海北陸道庄川インターへ。
   白川郷・白山スーパー林道を通り
   石川県白山市三宮町の白山比神社(白山本宮)を正式参拝。



   宮司様、村山禰宜様のあたたかいご接待をいただく。

   国民宿舎白山一里野荘に泊。


2007年7月29日
   国民宿舎を出発し白山登拝へ向かう。

7:15 別当出合駐車場を出発。砂防新道を登る。周辺は里山の景観。
8:20 中飯場休憩所着。水を補給。
8:40 途中、下りの登山者とはじめて遭遇。室堂からか。
9:00 小休止。中飯場より約0.6km。エンレイソウあり。亜高山地帯となる。

9:20 別当覗着。標高1750m。覗は修験道の旧行場。斜面崩壊して立ち入り禁止。
10:10 ガスが出る。低木ばかりとなり植生が変化している。
10:30 甚之助小屋に到着。標高1970m。ここで朝食。ガスが出て周辺は真っ白。

11:05 甚之助小屋出発。少々晴れ間がでる。
11:20 石段がよく整備されている。段は低いが勾配がきつくなる。


11:50 斜面ガレ場に山吹色の日光キスゲが咲く。花が一気に多くなる。


12:20 黒ボコ岩が遥か上に望める坂に至る。長蛇の列。渋滞。
    石段は片岩を用いよく整備される。「延命水」はしずくほどの出でここも人だかり。

12:30 黒ボコ岩に至る。人が多く溜り休まず押し通る。
12:35 弥陀ヶ原に至り、景観が一変する。コバイケイソウが咲き誇る平坦な草原。



    急に視界が開ける。ガスの間に「御前峰」がのぞく。神々しいの一言!
13:20 岩坂を登りきり、室堂センターに到る。晴れ間あり。全員無事。
13:25 白山比神社奥宮拝殿に参拝する。荷を社務所の宿舎に預ける。