宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

宝満山上宮社殿の補修工事

2008-07-31 | Weblog

夏山開きの祭壇が上宮ご祭殿前に設置できなかった理由は、
ご社殿が補修工事中で足場などがあったからなのです。
屋根も高圧洗浄機を使ってピッカピカの真新しいようなものに
生き返っています。

現在のご社殿はコンクリート製で昭和32(1957)年に建てられたもので、
社殿そのものもそうですが、むしろ建物のステージになっている
台の部分もコンクリートがかなり老朽化しており、
早晩危険な状態に近づいていくものと思われます。

宝満山の夏山開き

2008-07-30 | Weblog

2008年7月27日の日曜日の宝満山頂において
竈門神社による夏山開きの祭事がおこなわれました。
例年は上宮社殿前でおこなわれていますが、
今年は特別に礼拝石の前に祭壇が設えられて
祝詞が奏上されました。

登山者を代表して西鉄山友会の伊藤氏が礼拝されておられます。
今年も事故のない夏山シーズンであってほしいものです。

琵琶歌「竈門山」

2008-07-21 | Weblog

(驟雨の宝満山20080717通古賀より)

琵琶歌「竈門山」

千早振る竈門の山は筑紫路を
統ぶる霊峰雲曳きて
大宰府守護の大神ぞ
遠つ世天智天皇は
日の本守る都とし
或は寇を防がんと
筑紫に水城築きまし
宰府の宮を祀らしめ
大宮人を下らして
遠の朝廷を開きます
頃は白鳳旧き世に
筑紫が生みし法相の
その霊者 心蓮上人
八重の雲曳く霊峰の竈の上に御登山
竈の山は神鳴りの
大神処 上人の
祈念す霊にはからずも
「竈の山は国造る 
神武帝の御母后
玉依姫の山なるぞ
大筑紫なる大宰府の
遠の朝廷を永遠に
守らん為の神山ぞ」
そのみ言葉を心蓮に
あたへて神は旧山の
雲の彼方へ消え給ふ
皇の玉依姫は心蓮の
心の鏡に現じます
心蓮上人数珠振りて
此の聖山こそ筑紫路の
永久の平和を守ります
玉依姫の山なるぞ
聖。心蓮。勧請ましますこの聖山
大宰府は大神処
その鬼門守護すは神の竈門山
筑紫の聖 仙崖は
この霊峰に籠もりまし
玉姫降神 則 山谷鳴 震動
心蓮登座 則 天華飛濱紛
と神の詩 詠いまし給ふ
ああ 宝満の神の山
心蓮上人 今の世に
現じ給へと祈る也

次回の第17回例会

2008-07-19 | Weblog
次期定例の例会を下記の内容でおこないます。

日時;平成20年8月23日土曜日
 第一部
 午前10時30分 開場
 午前11時   開演
 午前12時   終演

場所;太宰府天満宮 余香殿2階(神社社務所建物)

宝満山の護摩供で毎年奉納されている
琵琶歌「竈門山」を筑前琵琶奏者の第一人者
中村旭園さん(筑前琵琶福岡旭会総師範)に
演奏いただいてお話しを伺う企画を準備しております。

「筑前琵琶」は明治時代の中頃に博多で生まれた
芸能琵琶で優雅で華麗な曲調が特色で、
大正から昭和初期にかけて全国で大流行しました。
現在国内はもとより海外各地で公演し絶賛を浴びています。
中村さんは筑前琵琶界を代表する第一人者でファンも多く、
宝満山の竈門神社社頭で毎年おこなわれる護摩供祭で
琵琶歌「竈門山」を神前で奉納上演されてこられました。
今回はその実際の演奏と曲の出来た背景や
それにまつわるお話をしていただきます。

(平成20年5月25日 竈門神社にて)

参考図書;『余韻に美あり 中村旭園聞書』
      谷口治達、西日本出版社 昭和63年初版


 第二部 午後1時~4時頃まで
場所;太宰府天満宮 文華殿2階天拝の間
  (西鉄太宰府駅下車。周辺駐車は500円前後。会場は本殿裏の建物)
内容;
「研究会活動事跡の画像報告」事務局
「本谷礎石群の保全と今後の活動について」事務局

続続宝満山のバイオトイレ

2008-07-10 | Weblog

昨日の夕方にテレビ西日本さんのニュースで、
宝満山キャンプセンターのバイオトイレ設置について
放送があったそうです(未確認ですが・・・)。
ご覧になられた方のご感想をうかがいたいところです。

工事は進行して来週にはトイレ基礎のコンクリートが
荷揚げされて基礎固めとなる段取りのようです。

「宝満山のバイオトイレ」レポート

2008-07-08 | Weblog

キャンプセンターの前トイレは解体・工事中で、
仮設トイレが3基設置されています。
そのうち、真ん中のトイレが仮設のバイオトイレです。
手前は男性小便用、一番奥が女性小専用の流下敷きトイレ。
小は配管されて既存の貯水槽に流れ落ちています。

(トイレ群背面)

バイオトイレの内外にはトイレの仕組みや利用の仕方、
禁止事項などが丁寧に貼り付けられています。


バイオトイレは杉のオガクズに混ぜられた
排泄物を分解する微生物の活動によって成り立っています。
そのため、微生物の活動を阻害する行為は絶対禁止です!
この禁止事項の内容にはバイトトイレならではのものです。

「大便専用」
水分が多いと微生物が上手く活動してくれません。
だから小はここではしてはならないのです!

「トイレットペーパーの芯や生理用品などの異物を捨てないでください」
「2回目以上のトイレットペーパーは異物入れに捨ててください」
紙の量が多いと微生物は分解できません。
さらに異物が混入するとバイトトイレ自体が稼動しなくなります。

「物を落としても自分で拾わないでください」
微生物の活動を促し、温度を一定にするため、
モーターで内容物の攪拌をしています。
そのため、物を自分で取ろうとすると・・・
手や腕が切断されるおそれがあります。


利用される方はくれぐれも使用前に注意書きをよく読んで、
きちんとバイオトイレを利用させていただきましょう。


宝満山キャンプセンターの工事

2008-07-08 | Weblog


現在、宝満山のキャンプセンターではバイオトイレ設置のための、
関連工事のため西鉄土木さんが資材をヘリで持ち上げて作業をされています。




現状は今まで使用していた汲み取り式のログハウス風のトイレが解体され、
既存のコンクリート基礎を1メートルほど上げる基礎工事が進行中です。
このかさ上げされる高さの中にバイオのユニットが収納されるのでしょう。
それに平行して解体した壁や屋根材の補修や防腐塗装の作業がおこなわれています。

作業員さんは山小屋に泊まりこみで、週末休日返上で作業をされていました。
今後はバイオユニットの設置、ソーラー発電システムの設置、山小屋の屋根補修、
などが予定され、8月一杯まで作業が続くようです。
山小屋も今年の夏は利用が限定的になりそうです。