宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

2月16日の例会の会場

2008-02-16 | Weblog

研究会の会場は宝物殿正面右手にある
外階段を地下に下った先にある
玄関を入って左側の研修室になります。

毎月の会場とは違いますので
お気をつけください。

『都府楼』「宝満山特集号」も販売

2008-02-14 | Weblog
次回例会の当日会場にて古都大宰府保存協会刊行の
『都府楼』「宝満山特集号」も販売されますので
ご利用下さい。価格420円
(詳細は本ブログ2007.12.25記事を参照ください)

記念講演会も予定されております。
『都府楼』39号発行記念講演会
「大宰府の鎮山 宝満山」
主催;財団法人古都大宰府保存協会(電話092-922-7811)
講師; 森 弘子さん(福岡県文化財保護審議会専門委員、太宰府発見塾塾長)
日時;平成20年2月18日 月曜日 13:30~15:30
場所;太宰府館(宰府3-2-3 天満宮参道脇)3階まほろばホール。入場無料。

会の動画記録

2008-02-13 | Weblog
これまで会ではフィールドワークでの見学会、
有智山城跡や本谷礎石群での下草刈作業など、
屋外での活動をおこなってきました。
そのつど、会友でいらっしゃる末永さんが
いつもビデオカメラで記録していただいております。
氏は幅広く自然を対象としたカメラワークを展開され
その作品の一部がJAPN GEOGRAPHICのHPで見ることが出来ます。
宝満山については2006年5月の竈門神社境内でおこなわれた
採燈護摩行事の動画を公開されておられます。
http://japan-geographic.tv/reporter-suenaga-kunio.html

氏のご好意により次回例会にて
本会の活動記録をDVDで実費頒布いたしますので
ぜひご利用下さい。

第14回例会は2/16土曜日の午後1時より。
例会の会場;
太宰府天満宮 宝物殿 地下文化研究所前の研修室です。
ご発表は糟屋郡久山町教育委員会江上智恵さんの
スライドを使った卓話「まぼろしの山岳寺院白山」です。

菅原道真公と宝満山2

2008-02-11 | Weblog
森さんは道真公のもう一つの詩歌を紹介している。

 晩望東山遠寺

秋日間因反照看
華堂挿着白雲端
微々寄送鐘風響
略々分張塔露盤
不得香花親供養
偏将水月苦空観
佛無去来無前後
唯願抜除我障難

(くれに東山の遠寺を望む

秋の夕暮れ 所在無さに
真っ赤な照り返しの中に見える
白雲の中にさしこむように
そそりたつ荘厳な殿堂を
耳を澄ませばかすかに
聞こゆるは 風に乗る鐘の響きか
塔の露盤が羽翼を張る形も
くっきりみえる
私は親しく詣でて香花を
供えておまつりすることはできぬが
水にうつる月を見て
諸法皆空なりと観じよう
仏は時空を超越し
十万世界におわしますとかや
願わくばわれの障難を
抜除せられんことを)

延喜2年(902)に詠われたものとされる。
道真公は延喜3年2月25日に亡くなっており
最晩年の大宰府での作ということになる。
『菅家後集』に「山僧杖を贈る」との記載もあり
山岳寺院の僧侶と道真公との交流が垣間見られる。
彼は青年期に天台の教義書のひとつ
『顕揚大戒論』の序文を著し
『慈覚大師伝』という円仁の伝記を撰したとされ
比叡山には深い係わりをもっていた。

森さんはこの「東山遠寺」を
宝満にあった大山寺に充てられている。

菅原道真公と宝満山

2008-02-10 | Weblog
会友である森弘子さんの近年の御著作に
太宰府天満宮の機関誌『とびうめ』に連載中の
「神々の風景」がある。
本年1月1日号には「東山の雪」と題された論考が掲載されている。

東山小雪
雪白初冬晩
山青反照前
誤雲独宿礀
疑鶴未帰田
 
不放行看賞
無端坐望憐
客魂易消滅
遇境独依然

(初冬の夕暮れ
雲は白く浮かび
落日に映えて
山は青く浮かぶ
雪は白雲が谷間にたむろしているかとも
田に帰る鶴が群がっているかとも見える
初冬なれど逍遥して賞でもせず
端座して望みしみじみ賞しもせず
異郷のわが魂は滅入りがちで
美景に遭うも浮き立つこともない)


延喜元年(901)の冬に道真公が
大宰府での官舎であった府南館で詠んだ詩が紹介される。
この詩にある「東山」が宝満である。
現存する詩歌でもっとも古い宝満の記述とされる。
「東山」との表現は
道真公にとっては平安京での東山から
比叡山を重ねての風景だったのでは、
とされている。
比叡山と道真公は少なからぬ縁があるようだ。

今日の宝満山は冠雪

2008-02-03 | Weblog


昨日、下界の太宰府は終日シトシトの冷たい雨模様でした。
一夜明けて薄日の差す天候に
少し気をよくして山を見上げれば
宝満山の6合目あたりから上がうっすら冠雪。
お正月以来の雪景色です。

寒いといいながら年明けから
氷の張った日は数日も続かず
下界で霜柱が立った日も2日程度。
今年は難所ヶ滝の凍結は見られるのでしょうか?
今週後半は期待できそうな予報ですが。