宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

かまど神社のもみじ祭り

2009-10-31 | Weblog

・・・でも見ごろは2週間ほど先か・・・

11月 1日~3日 もみじ祭り
境内で、恒例の「ぜんざい会」「奉納演芸会」を行います。
ご参拝下さい。
※紅葉の見頃は11月20日頃から12月初旬
※この期間中、境内でフリーマーケットが開かれます。出店ご希望の方は、神社にお申し込み下さい。
3日 RKB宝満登山会
(竈門神社HPhttp://www.dazaifutenmangu.or.jp/kamado/tayori.htmより)

内山辛野遺跡での例会

2009-10-31 | Weblog

宝満山も山頂から8合目あたりまでが色めき始めています。
今日は内山辛野遺跡で第22回の例会がおこなわれました。
屋外での除草作業と遺跡見学です。


9時に何名いらっしゃるか・・・
ありがたいことです。
屋外作業での常連さんがお見えになり
9名での作業とあいなりました。
なんと草刈り機もご持参いただいて・・・
感謝の限りです。


まずはお寺さんにご挨拶を済ませて
観音さんの周辺から着手です。
手馴れた段取りで見る間に作業が進みます・・・



宝満山はまったく近年イノシシの巣窟と化してしまいました。
遺跡を構成する大事な石が掘り起こされている始末・・・
文化財を猪害を防ぐためにも除草はとても大事な作業だと痛感させられます。


遺跡の平坦な部分がやっと見えるように・・・
ここは重要な遺構がある場所です。


平成12年に行われた発掘調査のこの場所の写真です。
アングルはちょうど反対側から撮ったものですが。
ここでは鎌倉時代の枯山水の庭園が発見され、
その庭空間の中にあるたった4畳ほどの礎石建物がありました。
靴脱ぎ石と濡れ縁の礎石もきれいに出ています。
こういう母屋から離れた庭園中にある建物を
数寄屋風建物と呼んでいます。
お茶室はここから進化して出来るそうですが、
この遺構は鎌倉時代末から南北朝初期頃に焼失した痕跡がありました。
ですから数寄屋の成立する以前のもので
その走りになる貴重な遺構といわれています。


こちらは姿を現しつつある正面の石垣の部分です。
下は発掘時のものです。
いかに下草が繁茂したかよくわかります。


石垣は高さ1.2mほどのものが上下2段で構成され、
段の間は犬走りとなり食い違いの石階段が付けられています。
石段を登った正面に4脚の山門(掘立柱建物)が置かれていました。

結果的にここは中世有智山寺の坊の一つであり、
北は糟屋平野から玄界灘を、
南は高良山と筑後平野を見渡す景観を持っています。
峰の頂点の西斜面を造成して平坦にした土地にあり、
坊の配置から一つの頂点に当たることから
かなり優位な地位を占めた坊であって、
正面に2段の石垣と敷地奥に枯山水の庭園、
その中に数寄屋風建物を配したものであったことが知られました。
これによりここは平成16年に太宰府市の指定史跡になっています。


(季節はずれの黄砂?で霞む糟屋平野)

ご参加の皆様ありがとうございました。
今夜はどうかごゆっくり・・・

土曜日の例会

2009-10-30 | Weblog
先に告知しておりましたように
宝満山研究会第22回例会は以下のとおりです。

内山辛野遺跡の中世庭園遺構での下草刈り作業と遺跡説明会

日  時; 平成21年10月31日土曜日 午前中
集合場所; 竈門神社駐車場 午前9時 

各自で無理なくできる作業をします。

竈門神社駐車場までは太宰府駅から太宰府市の100円バスが出ています。
現場までは駐車場で乗り合わせて移動します。
現場には駐車スペースがほとんどありません。
軍手、タオル、水筒や昼食は各自でご用意ください。
作業は午前中を中心としてお時間があれば午後少し作業します。
現場は笹竹や雑草が茂った状態です。
必ず長そででお願いします。

カマは事務局で準備します。

草を刈れば鎌倉時代の石垣や礎石が現れます。
多くの方のご参加をお待ちしております。

九州国立博物館での宝満山展

2009-10-23 | Weblog

九州国立博物館において秋の企画展示として宝満山展が開催されます。

会期は2009(平成21)年11月13日金曜日から12月20日日曜日まで
会場は九博の文化交流展示室 関連第9室 となっています。
主催は九博と財団法人太宰府顕彰会。
関連イベントもあります。

記念講演会
11月22日日曜日 13:30~17:00
九博1階ミュージアムホール 300名
菅谷文則「山岳信仰の考古学」
森弘子「宝満山の歴史と信仰」
山伏問答の実演;宝満山修験会

菅谷先生は考古学の大家で奈良県立橿原考古学研究所の所長さんで
熊野古道の世界遺産申請時の基礎資料を積み上げられた先生です。
森先生は本研究会のメンバーで宝満山について多くのご著書があります。

事前申し込みが必要です。
詳しくは九博HPまで 
http://www.kyuhaku.jp/event/event_091021-2.html

この機会をお見逃しなく。

平成21年度西海道古代官衙研究会のご案内

2009-10-07 | Weblog
平成21年度西海道古代官衙研究会のご案内

本研究会は1998年から活動している九州での
古代のさまざまな遺跡を探究する研究会で、
今回は最近話題の直線的な古代の道路特集。
秦の直道は中国での最新の古代道路の発掘成果満載の現地ルポと動画を上映。
吉留氏は大宰府に先行する条坊が福岡市南区から博多区周辺に
埋没している、という斬新プランをご披露の予定。

日時;平成21年10月25日 日曜日 13:00~
場所;福岡市埋蔵文化財センター
  (福岡県福岡市博多区井相田2丁目1?94)

1「中国古代道紀行 秦直道をたずねて-陝西省編-」
筑紫野市古代道研究会(代表 小鹿野 亮氏)(DVD上映)

2「筑紫条坊と前期大宰府の検討」福岡市教育委員会 吉留秀敏氏

お申し込み;資料準備の都合がありますので10月19日月曜まで
  下記のメールアドレスまで、お名前と人数を明記ください。
  yuukodou@mail.goo.ne.jp