宝満山研究会(山岳宗教遺跡の保全と研究)

大宰府の北東に聳える宝満山の歴史的価値を掘り起こし、山の保全を考える会です。

白山登拝記録10

2007-08-18 | Weblog
白山登拝記録10
(大汝峰から室堂へ)

    「進んでいる道と反対に目指す峰が見える」
    周囲は3m先も見えないほど、ガスってきた。
    「この状況で道を知らず、あせって近道しようとすると遭難するからな。」


    背中から声がかかる。分岐の表示が見えて、ほっとした。
    たしかに、この状況で悪天候や体調、
    時間的制約が加わると遭難する確率は格段に高くなる。


9:50 大汝南登山口に到着。説明版を見て、説明を受ける。
    急なガレ場を登るため、ストックはしまってから、登山開始。


    最初は石段だが、後は四つん這いになって岩肌をよじ登っていく。
    赤いマーキングしてあるところを目指していくのだが・・・。
    「右じゃない!左!っ馬鹿!脚が違うだろ」
    不幸にも左右の区別がついてない者が先頭だったおかげで、
    非常にゆっくりしたペースで山頂を目指した。


10:20 大汝(2684m)に登頂。

10:45 大汝北登山口から下山。南登山口の険しいガレ場とは違い、
     比較的緩やかな傾斜。ガスが切れず、七倉山への登山はあきらめる。
    這松が目線ほどの高さで道幅いっぱいに群生している。
    以前、白山比神社村山禰宜さまにご講演いただいた時、
    「未だに這松に迷い込んで、発見されない人がいます。」と伺っていた。
    這松は場所によって、背丈が違うが群生しているため、
    周辺の状況が分かりにくい。迷い込むと出てこれないし、
    見つけられにくい。山でルートを外れるのはとっても危険だ。
11:20 大汝南登山口に到着。昼食のお弁当を食べる。
    おかずがレトルトパック(石川ご当地料理の治部煮)
    になっていることにびっくりする。
11:50 五色池を右手に、雪渓で閉ざされた千蛇ヶ池に到着。


    お花畑が広がるコースをとって室堂へと移動。


白山フウロ


御前橘(白山奥宮の御印)

12:50 室堂に無事、到着。

白山の六道世界に咲き誇る花々の中を抜け、ようやく地上界へ。
今日一日は時折晴れ間も見えたが、ガスが濃く気温も上がらなかった。
奥宮に戻り、着替えを済ませる。
歩き回っていたのに、まったく汗を欠いていなかったことに気がついた。
ストーブの前で冷え切った体を温め始めたのだが、指先に血が戻ってこない・・・

つづく