Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2021年4月25日(日) [多紀連山]丹波修験の裏行場、御岳から西ヶ嶽を歩く!

2021年04月26日 | 山登りの記録
■メイン写真
西ヶ嶽へ向かう裏行場道にある愛染窟


■今回のコース
八柱神社→愛染窟→西の覗→稜線分岐→御岳→稜線分岐→西ヶ嶽→藤岡分岐→五大山分岐→
栗柄口バス停→八柱神社


■下見時の模様
ここをクリック


平安時代後期から栄え、丹波修験の中心部だった多紀連山。室町時代の1482年に、吉野の
大和修験道との勢力争いに負けて衰退したが、それでも現在も、修験道の痕跡が少し
残っている。



栗柄集落の八柱神社の駐車場を起点に周回する。
登山口には多紀連山全体の概念図の看板が立つ。南北逆になっているので違和感があるが。



まだ桜を観られるとは。嬉しくなる。

林道沿いに古い別荘が何軒かある。獣除けゲートを過ぎると間もなく山道に変わる。



急坂になって、ギアを切り替える。苔むした古い石段を登り、愛染窟へ。
自然の岩屋で、中に入ると天井から水がぽつぽつとしたたる。岩の割れ目から、外の
光がわずかに差し込む。広い洞内には役行者像があり、暗闇でカエルが鳴いていた。



多紀連山の主稜線へは、岩場のきつい急登となる。鎖場も出てくる。



さすがは修験の行場だ。きついっ!



ガマズミが咲いていた。



いかにも行場という雰囲気たっぷりの、片側が切れ落ちた道。



北西の展望が開ける。三尾山塊のあたりの山々はさすがに急峻なシルエットだ。



西の覗からは、ひとつ東の支尾根の大岩壁が大迫力で望める。



足元に咲くキランソウ。



さらに先に上って露岩で振り返ると、さっきまでいた西の覗の岩峰が見える。
あんなに尖った岩のてっぺんだったのか!



最後に短い急登があり、多紀連山を東西に延びる主稜線に出る。
御岳と西ヶ嶽の中間点になる。



まずは御岳へ向かう。チャートの岩稜は、まさに「多紀アルプス」の別名に
ふさわしい豪快な縦走感を提供してくれる。この尖った岩にも萌える!!



純白の花をつけるオオカメノキ。



多紀連山はヒカゲツツジの名所でもあるが、今春はきわめて異例で、なんと3月下旬から
咲き始めたという。代わりにミツバツツジが満開で、鮮やかなピンク色と新緑の黄緑が
絶妙のコントラストだ。



御嶽の頂上にある一等三角点。北側の眺望がすばらしい。
大江山、由良ヶ岳、弥仙山、青葉山、長老ヶ岳など、但馬、丹後の山々がズラリ。



山頂からほんの1分ほど東に、役行者祠がある。鉄柵で厳重に保護された祠の中に、
前鬼・後鬼像を従えた役行者像がある。
北風が少し強いものの、ぽかぽか日差しの下、山頂でランチを摂った。



山頂に咲いていたヤマナシの花。



先ほどの西の覗からの分岐へ戻る途中。振り返ると、御岳の三角形が美しい。
分岐は主稜線を直進。西ヶ嶽をめざす。



偽ピーク手前のコル付近に四角い巨岩が現れる。なぜか赤ペンキで数字が書いてある。



すっかり諦めていたヒカゲツツジだが、晩稲のやつが花を残していてくれた。
元々、これを見に来たので、これでスッキリ満足。



西ヶ嶽の山頂も絶景だ。



山頂の北側直下に咲いていたシャクナゲ。こちらは予期せぬラッキー。
この木の根元近くに、チリ紙の花が咲いていたのはいただけないが。紙は持って帰ろうね。



さらに稜線を西へたどる。ぐんぐん標高を下げていく。藤岡への分岐を過ぎると、
擬木の階段道になる。これが長いのだが、新緑の森林がきれいで気がまぎれる。

五大山への分岐で右折すると、背の高い落葉広葉樹林の谷筋に出る。
冷たい強風が谷を吹きあがってきて、樹々の枝が擦れ合い、そこかしこでギーギーと
不気味な音を立てていた。

植林帯に入ると風を感じなくなった。木橋を2回渡り、茶の木の群落を抜ける。
竹薮のところで獣除けの柵をくぐると、山道も終わり。民家脇からバス道に出る。
栗柄口バス停のすぐ南だ。



バス道を八柱神社に戻る途中、路肩にオドリコソウやキンポウゲが咲いていた。



時間に余裕があったので、観音堂と不動滝に寄り道する。観音堂は、元は養福寺といい、
裏行場の終点だった。修行の最後に不動滝で水行をしたという。
たまたまなのか、不動滝の水は濁っていて少し匂いもした。上流には栗柄ダムくらいしか
ないと思うが。

なお、当地の「栗柄」は、不動滝に祀られる不動明王の別名「倶利伽羅」が由来だ。

昼過ぎまでの青空が、いつの間にか曇天になっていたが、クルマに戻るとすぐ、
ぱらぱらと雨粒が落ちてきた。うまい具合に下山できたものだ。

ラストはこの日、同行してくれた地元の登山ガイドさんが教えてくれた焼き菓子屋さんへ。
評判のタルトがとっても美味だった。

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