Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2023年6月25日(日)[支笏湖畔]絶景の風不死岳へ、「苔の回廊」楓沢からアプローチ!

2023年06月30日 | 山登りの記録
■メイン写真
「苔の回廊」。この神秘。このオリジナリティ。この美しさ。


■今回のコース
駐車地→楓沢登山口→沢の二股(左へ)→分岐→奥の分岐→主稜線出合→風不死岳→
作業道終点→南支笏7号線車止め→風不死岳登山口→駐車地


北海道・支笏湖周辺山行の2日目。
この日は天気が良いということで、今回の計画中、最も行動距離が長い風不死岳へ。

支笏湖の南側には、涸れ沢の切り立った両岩壁にコケがびっしり密生した神秘的な谷が
何本かある。

最も有名なのは「苔の洞門」で、1739年の樽前山の噴火でできた溶結凝灰岩が、
だんだん浸食されてできたもの。
観光向けに観覧台が造られたが、2014年9月の大雨で、その観覧台が壊れるなどの
被害が出て、現在も立入禁止となっている。
地元のハイカーは「入り口だけ崩れているが、巻いて入れるよ~」と言っていたが。



今回、風不死岳へのアプローチに使うのは、「苔の洞門」より東にある「苔の回廊」、
楓沢ルート。
紋別橋の横から、水は全く流れていない楓沢に下りる。



ツルアジサイの塔が印象的。



はじめは広い沢床を行く。



しだいに両側の岩壁にコケがつき始める。独特の雰囲気だ。



コケの壁に手を入れると、モフッと潜る。巨大な生き物の背中をさすっているような感じ。
これはエビゴケだろうか。60種類以上のコケが生息しているらしい。



ゆるやかにS字にくねった回廊。



倒木を立てかけて、なんとか登れるようにしてある。ありがたや。



この先で一度、左を巻いてから、ふたたび回廊に舞い戻る。
その後、平坦になると、明瞭な二股に出る。標高530mあたりか。

ここで左に入ってしまい、しばらく進んだところでルートミスに気付いた。
右(直進)し、また分岐があったが、ここは左が正解のようだ。ところが谷筋を直進してしまい、
ついに目の前が薮になってしまった。仕方なく、しばらく戻ったところから北の尾根に逃げると、
なんとそこには、飛行機の部品とおぼしきモノが横たわっていた。



ネットで調べると、どうもF86戦闘機の燃料タンクのようで、わざわざこれを探しに登ってくる
人もいるらしい。



地形を読みながら、樽前山~風不死岳間の主尾根に、いかに簡単に取付くかを考え、
腰までの背丈のシダ薮の急坂を越え、砂礫の支尾根に出たら、向こうに樽前山が見えた。



そして、足元に見慣れない花が!
待望のタルマエソウに、こんな場面で初めて会えるなんて!
(昨日、恵庭岳で見たのは、まだ蕾の状態だった)

ルートミスからのリカバリー中に、燃料タンクやタルマエソウに導かれたとは、なんとラッキーな。



この後はさしたる苦労もなく、予想通り、樽前山~風不死岳間の主尾根に上がれた。



ところで、ここから風不死岳への固定ロープが連続する岩場の急登は、半端なかった!



北海道とは思えない暑さの中、岩の輻射熱がものすごかった。



963m尖峰を巻く。



斜めに突き上げる不思議な形の巨岩。暑ささえなければ、最高に楽しい。



しだいに樹木の背丈も低くなってきて、たまに眺めが得られる。
支笏湖の向こうに、昨日登った恵庭岳がそびえる。



ササとウコンウツギの薮の中に、ふと目をやると、紫色の見たことがない花。
エゾミヤマハンショウヅルのようだ。見つけたのはこの1輪のみ。



そして、たどり着いた風不死岳の山頂。絶景、絶景、絶景。



山頂から西の方角を見る。彼方に端正な三角形の羊蹄山が見える。



羊蹄山をアップで。



北には恵庭岳。



すぐ南には樽前山。まったく、天国である。



しばらく景色を楽しみ、通常ルートで下山する。
はじめは固定ロープがつけられた急坂で、少し緊張させられる。



1合ごとに標識がつけられ、行程の目安になる。
登山道も、こちらは歩く人も多いようで、じつに明瞭。



8合目あたりまでが非常に急で、そこから5合目あたりまではフツーの急坂。
それ以降は緩やかな坂となる。



最後は作業道南支笏7号線の終点に出る。
作業道は雨で浸食され、もうクルマは走れない状態だ。
車止めの向こうには、未舗装の駐車場がある。すぐ先が国道276号線だ。
クルマを停めた場所まで、国道を戻った。
歩行距離13kmを超える長丁場だったが、じつに有意義な一日となった。



■ホオノキの花



■マルバシモツケ



■イソツツジ



■ササバギンラン



■ナナカマド

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