
■今回のコース
ロープウェイ前駐車場→登山口→湯ノ峰→白ハゲ分岐→白ハゲ→カズラ谷分岐→鎌尾根分岐→
岳峠→鎌ヶ岳→武平峠→表道分岐→中道分岐→ロープウェイ前駐車場
♪ヒルが出る前に、もう一度あの山と巡り合いたい~
というわけでもないが、鈴鹿の「槍」、鎌ヶ岳へ。
今回はロングルートの馬の背尾根を歩く。
従来は三岳寺の境内を抜けて登山口に行けた(行き方まで掲示されていた)が、どういうわけか
今は寺が「私有地」を理由に、通り抜けさせてくれないという。
法的には理由にならないし、仏教的な慈悲の精神や利他の心も感じられないが、
ホンネでは何かほかの理由があるのだろう。
こちら側が「一切皆苦」を感じながら、登山口への迂回路を巧妙に見出していく。
寺を経由できるのならば、賽銭を投げ、ご朱印状の一枚でも頼むのにねぇ。
2番石仏から、33番ミニ巡礼路に入る。
石仏を順に拝みながら進んでいくと、小さな展望台がある。
この日はガスがかかり、御在所岳は見えず。
展望台のすぐ横に、登山口の標識がかかる。
序盤の急登箇所。きついが、そのうちにイワウチワやバイカオウレンがちらほら出てきて
つらさが紛れる。
ちょうどアカヤシオも満開の時期を迎えている。
脇をたやすく抜けられるのに、わざわざ中央の狭い隙間を抜けたくなる。
おおっ、コバノミツバツツジがいっそう艶やかに咲き誇っている。
湯ノ峰のピークを順調に通過。
登山口標識から1時間近く登ってきた。
アカヤシオの向こうに御在所ロープウェイの鉄塔が見える。
2度目の急登ゾーンにさしかかる。お昼前で、「お腹がすいた~」との声が聞こえる。
途中の小広いところを見つけ、昼食タイム。ショウジョウバカマが咲いていた。
引き続き、ザレた風化花崗岩の急坂を行く。アカヤシオの向こうに目指す鎌ヶ岳。
ここまでポツポツとしかなかったバイカオウレンが、群落をつくっていた。
息が上がるような岩場に限って、イワウチワも群生している。
雲母峰への分岐も順調に通過。この日のお客様は皆さん、たいへん健脚だ。
白ハゲの花崗岩帯が見えてきた。だいぶ上がってきたもんだ。
白ハゲの岩場には固定ロープもあるが、身体を振られないように。
いかにも鈴鹿の山らしい光景だ。
白ハゲ上部の標識。
振り返ると、薄いガスが出ていても、なかなかの眺めであることが分かる。
ここまで上がってくると、ハルリンドウも目立つようになってきた。
上品なブルーが好きだ。
もちろん、引き続きイワウチワも多くみられる。
これだけ花を楽しめると、疲れも吹き飛ぶ。
岳峠に到着。あとは、いよいよ鎌ヶ岳の「穂先」の岩場を残すのみだ。
見上げると、その迫力に圧倒されるが、眼前の岩場を直登するわけではなく、
ちゃんと"弱点"はある。
一歩一歩が大きくならざるを得ない岩場を、木の幹を掴んだりしながらよじ登り、
山頂へ。振り向くと鎌尾根が水沢岳へと延びている。
少し北にある鎌ヶ岳の山名表示板で、歓喜のポーズ。
長大な尾根歩きだけに、充実感もひとしおだ。
下山は、まず武平峠へ。やはりザレザレの急坂を下る。
この時間になってようやくガスが晴れてきた。
鎌ヶ岳を振り返る。
ズルッと滑らないように注意しながら武平峠へ。
あとは、おおむね鈴鹿スカイラインに沿った谷道を下る。
途中、イノシシの骨格標本を発見。
もうほとんど遊歩道のような道だと気を抜いてはいけない。
部分的には、こういった箇所もある。
御在所岳の表道の分岐には、石仏などが並ぶ。
中道への分岐を経て、舗装道に出ると、廃墟化した建物も多い温泉街へ。
ガッツリ歩いた山行に大満足!