Mr.Dashのぶろぐ館

奈良・大阪・日本アルプスの山々が大好きな、Mr.Dashのブログです。

2020年3月25日(木) [多紀連山]栗柄から三嶽と西ヶ嶽、丹波修験の香りが残る好展望の岩ルート

2020年03月26日 | 山登りの記録
■メイン写真
古の行場・西の覗から、遠く丹後方面を望む

■今回のコース
八柱神社→愛染窟→西の覗→稜線分岐→三嶽→稜線分岐→西ヶ嶽→藤岡分岐→五大山分岐→
栗柄口バス停→八柱神社


4月に登山教室で行く多紀連山の三嶽と西ヶ嶽へ、速足で下見してきた。

丹波修験の中心部だった多紀連山。丹波篠山市のホームページによると、室町時代の
文明14年(西暦1482年)に大和修験道との勢力争いに敗れ、たくさんあった寺など、
ことごとくが焼失したという。元は同じ宗教なのに、えらい喧嘩をしたものだ。

現在はわずかに行場の跡がみられる。
今回は麓の栗柄集落から天然の岩窟である愛染窟を経て、三嶽(御嶽)から西ヶ嶽
(いわゆる胎蔵界の裏行場)を踏む。



スタートは八柱神社。ここから村道を東へ進む。



フキノトウが春を感じさせる。



ここが登山口。近畿自然歩道でもある。向こうに、これから登る西ヶ嶽がのぞく。



古い別荘が点在する道。獣除けゲートを開けてしばらくすると山道に変わる。
ミツマタが花をつけていた。和紙の原料となる木だ。



渡渉して急坂に変わると、ほどなく愛染窟に着く。
あたりは湧き水が浸み出し、苔が密生していて神秘的だ。
これだけで、かなりワクワク感で盛り上がってくる。



愛染窟の中に入る。広い洞内には役行者像がひっそりと安置されていた。
ネット情報では調べていたものの、実際にお会いするともう感激でたまらない。



洞窟から先の山道もたいへんな急傾斜。鎖場が連続する。
楽しくって仕方ない。



振り返れば絶景。かつての山伏も汗を拭きながらこの眺めに癒されたのか。



西の覗に到着。向かい側の岩峰の迫力がすごい。
きっと、あの岩にもそれなりの名前がついていたのだろう。



西の覗から少し下り、登り返す途中で、さっきの岩峰が真横から見える。



急登を終え、稜線の分岐に出た。三嶽と西ヶ嶽の中間点にあたる。



満開のアセビの向こうに、これから登る三嶽。



尾根は岩稜の道だ。時折、すばらしい絶景が広がる。



この尖った岩は尾根の南側にあった。



四角いのもあるぞ。これはおもしろい。



三嶽の頂上に到着。
走ってはいないものの、けっこう飛ばしていたので、三嶽までの急登はきつかった。

この日は実は、ともちゃんと丹波の別々の山を下見していた。
ともちゃんが三尾山から下山する前に、下山口にクルマを回さないといけない。
コースタイムはあっちの方が短いので、時間をなるべく合わせるには、こちらが
飛ばすしかない。とはいえ、各所で写真撮影もしなければいけないので、なかなか
ペースメイクも難しい。



三嶽のピークには誰もいなかった。というより、この日は下山中にトレランの単独男性に
抜かれただけで他に誰も会うことはなかった。
息を整えたら、周囲の景色を撮影する。これは弥仙山と青葉山だろうか。



次は戻って西ヶ嶽をめざす。行きには気づかなかったがバイカオウレンの群落があった。



ヒカゲツツジは、樹の数は少ないものの、蕾が開花を待ちわびていた。



先ほどの稜線の分岐を直進し、まずは下り坂。登り返そうとするところに
行く手を阻むように大岩が現れた。なぜか赤ペンキで数字が書いてある。



アセビが多い尾根。コブを1つ越えて、短い急登をゼイゼイいって登ると、
お持ちかねの西ヶ嶽に着く。ここも絶景だ。



休憩もそこそこに、稜線をさらに先へ。下り坂の途中に、藤岡への分岐がある。



これまで岩稜のワイルドな道だったのに、この先が擬木の階段が続くようになる。
これじゃダイトレみたいだと思いつつ、まあ仕方ない。



90度左に屈曲するポイントには標識があるので間違える心配はない。



五大山への分岐で西へ下る。広葉樹林の広い斜面をジグザグに下る。
このあたりでトレランの兄ちゃんに抜かれた。



ほどなく植林帯に入る。木橋を2回渡る。



茶の木の大群落を通る。もともと栽培していたのだろうが、放置されて長いようだ。



獣除けの柵をくぐれば、バス道が見えてくる。栗柄口バス停のすぐ南の民家脇に出る。
あとはバス道を1.5kmほど歩いて、八柱神社に戻るのだが、その途中に観音堂と
不動滝への案内板がある。次回、時間があればぜひ寄ってみたい。
この観音堂は、元は養福寺といって、裏行場の終点だったのだ。最後に不動滝で
水行をして、修行が完了するという習わしだったらしい。

ところでこのあたりの栗柄集落だが、不動滝に祀られる不動明王の別名「倶利伽羅」から
きている。集落の名前からして修験なのだ、なんというロマン。



もうひとつ雑談。栗柄は非常に珍しい地形になっている。二つの分水嶺が、すぐ隣に
あるのだ。つまり2本の川が並ぶように流れているのに、1つは友渕川となって日本海へ
もう1つは不動の滝から竹田川へとつながる。さらに不動の滝のすぐ上を走る道路の
側溝の水は、日本海と瀬戸内海に分かれていくというから驚きだ。

このあと、クルマを三尾山のふもとに回し、ともちゃんの下山を待った。
三尾山は、城跡と、すばらしい展望と、ヒカゲツツジの群落がみられるすばらしい山だ。


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